●相続税の基礎講座・継続連載中!


《目次》 

T.相 続 税 の 基 礎
 1.相続税とはどんな税金か 
 2.相続はどのようにするのか
 3.どんな財産に相続税がかかるのか 
 4.相続税がかからない財産 
 5.どんなものが相続財産からマイナスできるのか 
 6.相続税はどのように計算するのか 
 7.相続税の申告・納付 

1.相続税はどんな税金か。

(1)なぜかかるのか
@偶然に財産をもらった、という不労所得。
A特定の人に財産が集中するのを抑える。
(2)どれくらいの財産があるとかかるのか
 正味相続財産の合計額が基礎控除額を超える場合に相続税が課税されます。
 基礎控除額=5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
 次の養子がいる場合、法定相続人の数に加算します。
 ・実子がいるときは、1人まで
 ・実子がいないときは、2人まで
(3)どんなときにかかるのか
@相続
・被相続人が生前に、自分の財産を、誰にあげるか決めていない。
・この場合、法定相続人に財産が受け継がれる
A遺贈
・被相続人が生前に、遺言書で、自分の財産を、誰にあげるか決めている。
・遺贈者は、遺言書の中で、自分の財産を、特定の相続人にあげることもできる。
B死因贈与
・被相続人が生前に、契約書で、自分の財産を、誰にあげるか決めている。
(4)誰にかかるのか
相続、遺贈、死因贈与によって、財産をもらった「個人」にかかる。

2.相続はどのようにするのか

(1)誰が相続人になれるのか
   @法定相続人
  ・配偶者
  ・子
  ・父母や祖父母
  ・兄弟姉妹
  A順 番
    第1順位 子
    第2順位 父母や祖父母
    第3順位  兄弟姉妹

(2)代襲相続
   相続人になるはずであった子が、被相続人よりも先に亡くなっている場合  には、子に代わって、孫が被相続人の第1順位として相続人となります。

(3)指定相続分
   相続人が2人以上いる場合に、被相続人は、あらかじめ遺言書で、それ   ぞれの相続人の相続分を決めておくことができます。
   被相続人の意思を反映するものとして、優先的に従わなければならない   相続分です。

   遺 留 分
 @直系尊属だけが相続人・・・1/3
 A兄弟姉妹だけが相続人・・・な し                   
 B @、A以外・・・・・・・・・・・・1/2 
                               
(4)法定相続分
 @配偶者と子 
  配偶者・・・・・・・・・・・1/2  
  配偶者以外・・・・・・・1/2 
 A配偶者と直系尊属
  配偶者・・・・・・・・・・・2/3  
  配偶者以外・・・・・・・1/3
 B配偶者と兄弟姉妹
  配偶者・・・・・・・・・・・3/4  
  配偶者以外・・・・・・・1/4 
配偶者でない者の間では相続分は原則として平等
ただし、                  
・非嫡出子の相続分は嫡出子の相続分の2分の1
・父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は父母の双方を同じくす る兄弟姉妹の相続分の2分の1

3.どんな財産に相続税がかかるのか

(1)本来の相続財産
   亡くなった日に、被相続人がもっていたすべての財産で金銭で見積るこ   とのできる財産

(2)みなし相続財産
  @生命保険金
    亡くなった人が、保険料を支払っていた生命保険金は、亡くなった人の、 みなし相続財産となります。
    生命保険金の課税関係 
   ・相続税になるケース
  被保険者・・・・・夫 
  保険料支払人・・・夫
  保険金受取人・・・妻
   ・所得税になるケース
  被保険者・・・・・夫
  保険料支払人・・・妻
  保険金受取人・・・妻
  ・贈与税になるケース
  被保険者・・・・・夫
  保険料支払人・・・子
  保険金受取人・・・妻    
  A死亡退職金 
    退職金をもらわないうちに、亡くなった場合には、遺族が本人に代わって 、退職金を会社からもらうことになります。この場合、税法では被相続人の財産とみなし、相続税をかけることにしています。
    
(3)生前3年以内にもらった財産 
・ケース1
 生前3年以内に贈与により財産をもらった人・・・相続人
 相続や遺贈により財産をもらったか・・・・・・・もらっている
 生前3年以内の贈与を相続財産に加えるか・・・・加える
・ケース2
  生前3年以内に贈与により財産をもらった人・・・相続人
 相続や遺贈により財産をもらったか・・・・・・・もらっていない
 生前3年以内の贈与を相続財産に加えるか・・・・加えない
・ケース3 
 生前3年以内に贈与により財産をもらった人・・・相続人以外の人
 相続や遺贈により財産をもらったか・・・・・・・もらっている
 生前3年以内の贈与を相続財産に加えるか・・・・加える
・ケース4
 生前3年以内に贈与により財産をもらった人・・・相続人以外の人
 相続や遺贈により財産をもらったか・・・・・・・もらっていない
 生前3年以内の贈与を相続財産に加えるか・・・・加えない

4.相続税がかからない財産

(1)お墓、仏壇
   祖先崇拝の慣習をふまえて、相続税がかかりません。

(2)生命保険金、死亡退職金の非課税
   500万円×修正法定相続人の数

(3)弔慰金
   @業務上の死亡の場合  …死亡時の普通給与の3年分
  Aその他の死亡の場合  …死亡時の普通給与の6ヶ月分

(4)国や地方公共団体に寄付したら
   ・国
   ・地方公共団体
   ・特定の公益法人
  要 件
  @相続税の申告期限まで(被相続人が亡くなった日から10ヶ月以内)に寄付すること
 A相続や遺贈によってもらった財産そのものを寄付すること
 Bすでに設立されている特定の公益法人への寄付であること
 C寄付を受けた特定の公益法人が、寄付をした日から2年以内に、寄付を受けた財産を、       公益事業に使っていること
 D寄付した人やその親族の税金が、不当に安くならないこと

5.どんなものが相続財産からマイナスできるのか 

 (1)債  務
   被相続人の債務で、亡くなった時存在していて、支払うことが確実なもの

(2)葬式費用
   @葬式費用になるもの
     葬式、火葬、納骨、遺骨、そのほか通常葬式にともなう費用
  A葬式費用にならないもの
     香典返し、墓地、法事、死体解剖に要した費用

6.相続税はどのように計算するのか

(1)課税価格の計算
本来の財産+みなし相続財産+生前3年以内に贈与でもらった財産−非課税財産−債務控除

(2)相続人ごとの相続税の計算もらった財産の割合
 ・相続税の総額×もらった財産の割合=各人の相続税額
注1)相続税の総額
課税価格の合計マイナスし基礎控除して、法定相続分で財産をもらったと仮定して計算税を合計したもの
注2)もらった財産の割合は
その人の課税価格÷課税価格の合計
 
(3)相続税が高くなるケース(2割加算)
   相続や遺贈によって財産をもらった人が、配偶者又は被相続人の1親等の血族でない場合(兄弟姉妹が、相続や遺贈によって財産をもらったとき等)

(4)配偶者はどれくらい相続税が安くなるのか
   課税価額の合計額×配偶者の法定相続分と1億6,000万円いずれか多い方の金額

(5)相続税が安くなるケース
  @贈与税額控除
    生前3年以内に、被相続人から財産をもらったことがある場合
  A未成年者控除
    法定相続人が、未成年者である場合
  B障害者控除
    法定相続人が、障害者である場合
  C相次相続控除
    短い間に、相続が2回以上開始した場合  
  D外国税額控除
    被相続人が、外国に財産をもっている場合
 

7.相続税の申告・納付 

(1)いつまでに申告するのか
  被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内

(2)どこに申告するのか
   被相続人の住所地を所轄する税務署

(3)いつまでに納めるのか
   申告期限までに、現金で納めるのが原則です。

(4)延納
   一定の要件のもとに、年賦延納で納める方法があります。

(5)物納
   納期限までに、物納申請書を提出し税務署の許可を受けなければならない。
物納できる財産は、相続財産のうち
@国債、地方債
A不動産、船舶
B社債、株式、証券投資信託の受益証券、貸付信託の受益証券
C動産
に限られている。


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