02盛夏 奥穂高登山その1    その2へ   終章へ      トップページへ

 ゴールデンウイークに初めて上高地におとづれて以来3ヶ月、今度はあの時仰ぎ見た穂高を登りに7/27PM9:30、大阪は難波のOCAT「さわやか信州号」(GWと7/13〜11/20?期間運行、片道¥9000)に乗り、翌朝6:00に沢渡着、バスを乗り換えて上高地到着。  寝不足気味のウオーミングアップに一時間、7:00頃に11km先の横尾目指して歩き始める。
 今までに低山を2.3つしか登った経験しかないが、この登山の為に7月中に兵庫県最高峰の氷ノ山(1500m余り)と地元の御岳ロッジ迄歩いて(10km余り)行ったりしてそこそこキャリアは積んで来たが、そこは日本の屋根と言われる北アルプス、夏とは云え不安は否めない。 とはいえ実はこの時点では穂高〜槍ヶ岳〜立山を縦走してトロッコ列車で日本海まで行くつもりだったから随分楽観的だった。
 
 朝故、人も疎らな河童橋を渡り静かな樹林帯を歩く、大正池〜上高地間と変わらない平坦な散策コースで、多少森が深くなる所が有るが基本的に横尾まで同じ風景の直射日光を受ける事のない落ち着いた森林浴が楽しめる、個人的には山登りなどせず何時までもこの森歩きを味わいたい気分にさせられる程で全く飽きる事も無く〜明神〜徳沢とたまに現れる補給地点で小休止しながら観光客最終ポイントであろう横尾に辿り着く、AM10:15
 ここまで来るのは大きなリュック、登山靴の「山ヤ」ぐらいしか見当たらない、というか、一般観光客の人は足を伸ばしても明神辺りで殆ど引き返すものと思はれる。

 ここから更に11km歩くと槍ヶ岳に辿り着くようだが、僕は大きな橋を渡って涸沢方面へ、ここから漸くなだらかな登りが始まる、道も横尾までのそれと違い比較的にこ馴れていない、左手に岩登りの本で覚えの有る屏風岩が目近に迫りなかなか壮観、しかし目を凝らしてみても取付いている人は見当たらなかった。

 すれ違う人の挨拶に帽子のツバに手をかけて返しながら、北海道のバイク乗りが交わすピースサインに比肩する頻度に感心する。 挨拶されると一時的にとても気持ちの好いもので麗しい習慣だと思うが反面、視覚に人を捉えると意識がそっちに飛んで行ってしまうので、深くその周辺の自然が楽しめないところも有る。
 挨拶に疲れた人は真正面を見る事をせずに伏目がちに歩いて居るので失っているものも多いのではないか。

 途中、一人しか渡れない橋の下の河原で休む、グループも含め30人以上が既に思い思いに寛いでいる。冷たい水で顔を洗いコッヘルで掬いコーヒーブレーク、人が多いのでせいぜいそれ位ですぐ出立、ここからは今迄より登りがきつくなる、マイペースで登り休みたい時に休んでいるので疲れは感じない、誰も居ない小さな河原で水を飲み(うまい)靴下を脱いで足を冷やし写真を撮り立ち上がるとすぐ近くにキジ撃ち(人糞跡)が有りゲンナリ、そこから角を曲がって少し行った所に大きな河原が有り、沢山の人が水に戯れていて更にゲンナリする、それにしてもこの上に山小屋が有り、登山者のメッカである涸沢コースの横を流れる溪だが水も綺麗でとても飲料に適さないとは思えない。
 暫く行くと目の前に雪渓が現れる、初めて見た。 長さは25m位だが下りの人が4.5人待機している、登りの人が川寄りの雪渓を歩いて行くのを「危ないですよ」とたしなめているが、その人は「余計なお世話」と言わんばかりにステッキで上がっていった、僕はステッキは無いし思っていたよりも滑りそうなので近くに有った太い木を杖にして、踏み跡を靴の踵で蹴込ながらパスする。 唯一緊張した箇所だった。 そこを越え岩畳の道を歩くと初めて見る山小屋「涸沢ヒュッテ」に到着(PM2:23上高地より約18km)、早速受付で申し込む宿泊と朝食で¥7200?、こんな僻地に有る割には思っていたよりは安かった。
 「トウヒレン」の間はタラップを上がったところに有り、梁に頭を打ち付けそうなとても落ち着ける空間に荷を下ろす。
寝床を整理していると、隣の若者が話しかけてくれる、横浜からきた人。
 
 夕食は頼まなかったので、自炊用品一式持ってテラスに出るが、中心にドンと売店が有って自炊者は誰も居ない、人は沢
山居て居心地悪そうだったので戻り、本棚から「山と溪谷」を手に取りラジオが余り入らないのでテープを聞きながら自室で本を読む。  あれだけ水を飲んだのに尿意も便意も余り無いが¥100を入れて便所へ、内部は強烈な臭いがこもっている、都会の公衆便所以上だなと面食らうが、これは拭いた紙を便槽に捨てずに備え付けのゴミ入れに捨てている為だった、乾燥の後焼却処分してしまおうと云う事だろう。
 テラスには相変らず人が多く、単独行者はなかなか入り辛い、こう云う時読書は便利で、その後幾分落ち着いた頃、自炊道具持って再びテラスへ、自炊場所をスタッフらしき若い人に聞いたら判らず、売店横の人に、というので訊いたら、その人は山岳雑誌でよく見る「高橋和之」氏で有った。僕の読書雑感コーナーにも読んだ本を一冊紹介している山の世界の有名人だった。一見強面だが、気さくに教えてもらい、売店横のテーブルで一人インスタントラーメンを作り、売店のオレンジジュース¥300?とで夕食となす。
 
 日没後でも充分に明るいのでテラスに出て360度の穂高のパノラマを楽しむ、心得など無いのに山の稜線をペンでスケッチなどしてみる。 自分の時間が持てて満足したのでトウヒレンの間へ戻る。
       
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上高地から横尾間の山(明神岳と屏風ノ頭)     横尾にて