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のどかな田園風景。そこを耕す一人の農夫。ひょろっこい体で鍬をふ
るう。
「作物も順調だし、空は青いし、言うことないなあ。おーい、母ちゃん、
お茶持って来ーい」
「はーい。お待たせしました」
金髪を揺らしながら美しい乙女がドレス姿で飲み物を運ぶ。
「あんがとよ…ブッ、ぬるい!」
「あああ、ごめんなさい。わたくし、まだ加減がわからなくて…ぐす、嫌
いにならないで、ラッキー様」
美しき乙女…フロリーナはよよ、と泣き崩れた。
「んー、許す。オイラたち、もう夫婦なんだから”様”はやめようよ」
「なんてお優しいの …はい、あ、な、た」
ヒゲの農夫、ラッキーはにやけっぱなしだ。
「だはーはーはー! い〜い響き。それにしても、あの魔族や魔女たちとの
戦いから3年かあ。あっという間だなあ。」
「それもこれもあなたの獅子奮迅のご活躍があればこそですわ。」
「あの魔女がまさかオイラにほれるとは思わなかったなー」
「あなたが魅力的すぎるから、ですわ」
頬を赤らめうつむくフロリーナ。ドレスの端と靴が畑に埋まっている。
「それから黒い毛羽、だったっけ? あいつら弱かったなー。スーパーラッ
キーゴージャスボンバーの一発でのびちまうんだもん」
「あなたが強すぎるのですわ、偉大な勇者様」

のの字描く姫。
すると今度は
「旦那様ー」「ご主人さま〜」
メイド姿のマリアとルーシーが来た。
「お食事の用意がぁ、出来ました〜。超豪華な兎とカラスの丸焼きです〜」
「それから隣国の王がぜひ属国になりたいと来てまーす。もう5人目だよ」
「困ったなー、オイラ国なんかもらってもなー。そういえばルーシー、マリ
ア、ボーイフレンドを振っちゃったんだって? もったいない」
二人はラッキーにすがりついた。
「いいんです、シアンなんて。あんな朴念仁、せいせいしました」
「それより〜、早く大きくなってラッキー様の第5王妃になりたいです〜」
「わはは、まあ待て。こっちも順番待ちなんだから…
お、誰か来るな。猿ッコとぬーちゃんイーノたちか」
畑を踏み越え、わらわらと見知った顔が現れた。
「美味いシシ肉を取って来たぜー」
「ベッドも用意したわよ。うふ〜ん」
「穴も掘っておいたー」
続々とやって来る美女。D公国のナミ、メロディ、時空の巫女サーシャ、大
きくなった妖精キャンディ、魔法学校のスズメ。ラッキーはもみくちゃだ。
「本当、この平和な国をじいにも見せたかった…」
しおらしい妻の肩に、そっと手をおく元カバン持ち。
「ギャリソンの爺さんか。いれば口やかましい爺さんだったが、いなくなる
と寂しいな。記念のブロンズ像でも黄金で作ってやろう」
「まあ、金のブロンズ像を」
「なんてお優しい。」
皆が星と輝く瞳でナイスガイを見つめる。
「あなた、女の口から言うなんてはしたないですけど、キスしてもかまいま
せん?」
「あー、私も!」
「私もです〜」
言い寄る姫、マリア、ルーシー。
「しょうがない、全員いっぺんにキスすることを許す!」
ラッキーが目を閉じ、口だけは軟体動物のように突き出していると…
ドカ! バキ! グシャ!
「うぎゃあっ!」
バキバキボカボカボカ! ズギャギャギャ、ドゴン!
一斉にパンチとキックが顔面にヒットした。
「ぎょわわん! な、なんで? みんなの勇者ラッキーさまだよ?」
目を開けると、そこは「陽気な子豚亭」の倉庫。目の前には阿修羅の顔を
した姫とマリアが腕を組み立っている。
「―――だれが勇者で、だれが妻ですって…」
ルーシーとギャリソンも無表情で遠巻きに眺めている。さすがに助ける気は
ないらしい。
「へ? 夢だったの? でもなんで姫がいんのよ?」
マリアもすでに手の中に雷の球を練り上げている。
「あんた、寝言で夢のことを全部言ってたの! だれが5号さんだ。ルーシ
ーちゃんはXライダーか?」
ドスーン! 張り手が飛んで来る。
「うぎゃわん!」
女将のリオが鼻息荒くやってきた。
「なんで美女ばっかり出て来るのに私がいないのさ? …じゃあ、ない。ま
た倉庫の掃除をさぼってたね!」
フロリーナがぱきぽきと指を鳴らし近づく。
「この前お尻を触ったのは、わたくしを元気つけようとして、とも思いまし
たが…やはり病原菌は根から断たねばなりませんわね!」
姫は、セバスちゃんも着用せずにバーサーカーモードに突入した。
「ひ、ひいいいいいいい〜〜〜〜〜〜〜・・・…」
春の景色に奇妙な叫びがこだました。
・・・最終話(嘘)、おしまい。皆様、よいエイプリルフール、でした?(^^;
08/04/01 初項up
無理無理間に合わせましたよ4月バカネタ(^^;
もちろん本当の最終回はこんなんとは違う…はずです。
「ば〜さ〜か〜・ぷりんす!」に続くラッキ〜登場です。
いやもうこちらが今回のメイン。なんか11話が変にカッコ
よくなっちゃったのであのクソタワケ(笑
このままばさぷりが優等生みたいなお話にならないよう、
粉骨砕身、いや変わらずいって欲しいですわ〜(^^
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