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唐突ではあるが日本以外全部沈没したある日。
「世界は、というか地球は大陸がほとんど沈みました。当然 水位があがって日本
など完全に海の底になってしまうような 気もするのですが、そこんとこどうなの
です?」
ルポライターである俺、藤岡剛は未曾有の危機に有る日本を 救うべく、というよ
り日々の糧のため、総理大臣の丹波武憲 と地質学者の小林濃に質問した。
「結論から申しますと、浮いておりますな。軽佻浮薄なこの 世の中、腰も軽け
りゃ頭も軽い」
総理も軽い。
「マントルの影響で地熱が急激に上昇し、地質変化が起きた 地層は焼いたカーボ
ン製品のように気泡を含み、更に軽量化 が進み…」
小林博士が弁を奮う。
「簡単に言うと全世界を襲った地震と津波の時、軸がぽっき り折れてぷかぷか浮
いてるんですわ。」
俺はあまりの非常識事態と責任者たちの軽薄ぶりに叫んだ。
「・・・えすくれめんと〜〜!」
叫んでも解決出来るものではないが。
「漂流している、ってことですか? ひょっこりヒョウタン 島のように? んな
馬鹿な! それにその割にはあまりグラ グラしたり酔ったりしてない気が」
難民で溢れかえる我が国の領土。浮いたということは、重く なると…俺はぞっと
した。
総理がさらりと答弁する。
「んー、つまりナンですな、錨は断たれ港は離れたが、引っ 掛かっちゃったんで
すなどーも。」
そして小林博士。
「今は中国大陸に座礁し、さらに水位が増してからは…ある 場所に引っ掛かって
おる訳です。」
革新的な学説を確信しながら核心にはいる博士。
「エベレスト…チョモランマのてっぺんにヤジロベエの ように突き刺さってるよ
うです。絶妙のバランスですな。わ ははは」
設置されたモニターに静岡を上空から見た映像が流れる。…富士山の火 口から、
エベレストの頂上が突き出ていた。
「時をかけるパプリカ〜!」
俺は絶叫した。意味はない。
そうしているうちに…
ゴゴゴオ!
「首相、タイヘンです! 太平洋側から密入国者の大群がッ」
南方にググッと傾く日本。全員横滑り。
「追い出せー!」
「今度は日本海側から!」
反対方向へ横滑りする首相官邸の皆さん。
「おーっとーっとーと」
「よいよいよい」
「チュチュンがチュン♪」
全員が中腰でバランスをとっていると。
「空輸でカウチポテトな大きめの民族が大量に」
「思いやり予算をかけた基地にご招待しなさい」
不公平なことこの上ない。
「出番がないわ!」
恋人のいしだコウがやって来た。目がコワイ。
「北○○が日本人全員を返すからと大挙押し寄せて来ました。」
「今さらかーっ!」
ゴゴゴゴゴ!・・・・・ ぽきん。
「大霊界、行ったら驚いた!」
「さよ〜ならっとぉ泣かないで〜♪」
「こりゃパクリのパクリのそのまたパクリだな」
「奇跡は起きます!」
皆が思うままに叫ぶ中。
あわれ日本は中心からと割れてしまい、全員転げ落ちてしまい…チョモランマ
と富士山の二段重ねだけが奇跡的にもめで たくも、その姿を残していた。
・・・ちゃんちゃん。
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