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『ようこそ地方農民限定集団●殺サイトへ』
ずらずらとPCの掲示板に文字が並ぶ。そこはある目的を持つ者たちだけが集う、
架空の場所。
「おらの村も農業のなり手が少なくてよぉ」
「俺の村も過疎で嫁っこが来ねえ」
「輸入作物にはかなわねぇがんな〜。もうやってらんね〜」
秘密のサイトには多くの不平不満が満ち溢れていた。彼らはこぞって不幸自慢をし、
死のう死のうと書き立てる。
「農民だって馬鹿にされただ」
「足がくさい」
「もう死ぬしかない」
「みんなで死のう」
「んだ、なら怖くねえ」
「んだば車に排ガスかい」
「うちはトラクターとボロトラックしかねえしな〜」
「とりあえず自殺に使えそうなものを持って、人目のつかねえ
山にでも集まっぺぇ」
はたして、死のオフ会決行の日は来た。荒野に集まった農家の
皆さんは、暗い顔で獲物を持ち出した。
「んじゃ、農薬と鍬がな?」
「うちも鎌とロープと、とりあえずトラクタも」
「しかし広いがひでえ荒地だなや」
「んだなあ、とりあえず耕すか?」
「おお、んでは草も刈って」
「んだ」
皆が死ぬ気で草を刈り、鍬を振るい、
「オラぁ種も持ってきた」
「あ、俺も」
種を蒔き、水も肥料も死ぬ気でやった。それこそ一丸となって。
しばらくして山間に大きな農場が出来あがった。精一杯仕事をし、汗を流したオフ会
のメンバーたちは…
死ぬこともなく安らかな笑顔を取り戻しようだった。
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