ちょっと怖い小咄。

 小咄其の八  正義の味方

 「私は銀河うるとら組長、ソフィーである。」

 いきなり会社員、月形半平太の前に現れた光の巨人は頼まれもせんのに自己紹介を

始めた。

「君は今まで1度も嘘をついたことのない正直者だそうだな? 私はそういう心の正

しい若者を探していたのだ。君を地球を守る正義の味方、超うるとらスーパーマンに

任命する。平和を乱すものが現れた時、君はいつでも私のよーな超人に変身できるの

だ。んーお礼はいいからね。」

こちらの意見もへったくれもないまま、ソフィーは続けた。

「さあ、変身だ! ただし正義の味方はその正体を他人に悟られてはいけない。くれ

ぐれも見つからないように。いざとなったらしらばっくれるコト。」

「ああ、は、はい。」

 見つからない様に嘘をつかなきゃなー、と思ったとたん、正直な若者は正直ではな

くなった。

月形半平太は遂に変身することはなかった。

           

 ========終わり=========

戻 る     次 へ


●top ●index ●novels ●gallery1 ●gallery2 ●notes ●otehrs ●link ●BBS