ちょっと怖い小咄。

 小咄其の弐拾九  火星人襲来

 「今度こそ地球を我が物する。」

何度侵略に失敗したことだろう…。

巨大な頭部に赤黒く粘着質な体表、不気味な触手を震わせ火星人は年頭の日の出に誓った。ついでにフォボスとディモスにも誓った。

最近は地球人が探査ロケットを送る時代だ。うかうかしてたらこっちが侵略される。彼らもあせっていた。

衰退した火星のUFOでは地球に着いたら故障する可能性が多い。侵略に行ったまま帰らぬ同胞も多い。

しかし水分がほぼゼロの火星で生きてきた彼らには特殊能力があった。豊富な水を吸収すれば超巨大化が出来るのである。

「このチカラで、今度こそ地球を!!」

 …○丁目の魚屋には今日もいきのいいマダコが並んでいた。多少、恨みがましい目をして。


 ========おしまい。=========

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