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| 【7】イギリス人のプライバシー感覚 | ||
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この頃はインターネット普及につれて、それと共にオンラインショッピングなどができるようになって、便利は便利、だけど「個人」の情報とはどういうものか、どう守っていけばいいか、ということが、違う局面を表してきたようですね。JHDNでも、プライバシーに対する意識はしばしば話題に登るところです。毎日の生活の中で、必要以上の個人情報の開示を請求されているのではないか、その情報がどのようにして取り扱われているのか、そのような不安がみんなの心にどんどん増えてきている昨今です。それはある程度国際的な不安といえます。私が住むイギリスもしかり、です。 去る10月23日と24日は、「個人情報」の取り扱いかたについて、イギリスの政策が変更された日でした。一つは総合的な個人情報保護について、もうひとつは、ここでも話題になった、遺伝子診断検査の結果を保険会社が利用できるかどうか、についてです。 ★遺伝子診断結果利用に対するモラトリウムの確立 去年の10月にHDの遺伝子診断結果が対象になって、保険会社が保険証書を売る際にその開示を要求できる、ということになって、関係者が国際的に泡を食いましたが、今回それが少し整理されました。今年の5月にモラトリウムを公的に要請した、その延長線上にあります(5月の記事はこちらに)。 この点に対してはとにかく色々な組織が竹の子のようにうじゃうじゃと設立されて、それがお互いに意見を出し合い、喧々囂々の世界らしいですが、イギリス国会の下院に属する科学技術委員会(遺伝学と保険についての部)が出した報告に対して、23日に政府が応答をしました。詳しいことは、このサイトの別欄に挙がると思いますが、今回明確になったのは、いかなる遺伝子診断結果も、これから5年間は、保険会社が開示を請求できない(モラトリウムの設置)ということです。しかし、遺伝子診断の精度が各関係調査委員会(GAICなど)のハンコつきで確認されているHDに関してだけは、50万ポンド(1ポンド170円として約8500万円)以上の担保つき生命保険を買う際と、30万ポンド(約5100万円)長期介護保険、失業保険などのポリシーを買う際には、保険会社が遺伝子診断結果の開示を迫ることができます。これはかなり高い買い物で、一般的にもそんなに普及していない(国民の3パーセント)品物です。この上限の値段は3年後に再検討されるということですが、とにかくHD関係者にとっては、とりあえず上限がはっきりした、ということで、もっと現実的な保険の買い方を模索したり、保険漏れの人々に対する支援供 給にはどうするべきか、などの方向性が具体化できる、ということかもしれません。 ★「個人情報」保護について イギリス消費者団体が行った調査によると、国民イコール消費者の個人情報保護に関する意識が低いという結果が出て、それに対応するものとして、消費者ガイドラインを更新して打ち出しました。調査に参加したうちの72パーセントは、「商社、議会、政府などに開示された自分の個人情報を保護をする権利がある」ということは知っているのだけど、その権利が一体どういうものなのかひとつ以上説明できる人は少なく、67パーセントは「個人情報保護についての苦情があったとしても、それをどこに持っていけばいいのか知らない」と答えました。 今回消費者団体が出した「私の記録に何が載っているのか?」というガイドラインは、個人情報保護の権利はどういうものであるか、その権利を行使するにはどうするのか、明確にしようというものです。商店、通信販売業者、公共施設などに保管されている、個人情報の取り扱いについて書かれてあるわけですが、クレジットカードについて、医療、教育、福祉関係などへの対処には別項目で説明があります。情報内容が間違っていた時、どうなるか?クレジットカードの解約、就職の際に問題が出る、住宅ローンがとれない、などが予想できます。そういった不安を解消するために、自分の個人情報をどのようにして保護するか、そのガイドラインが、この「私の記録に何が載っているか?」のようです。 また、個人情報を取り扱う側に対しても、市民の要求に応じることができる体制でないといけない、といっています。お勉強しろ、ということでしょうか。しないと意識の高い市民に訴えられることになるよ、ということでしょう。そのため、消費者団体は、同24日にビジネスと公私団体に対して、個人情報取り扱いについての法律のガイドラインを打ち出しました。 イギリスはCCTV(警備カメラ)がかなり普及しているのですが(ジョージ・オーウェルの「1984」に出てくるビッグ・ブラザーを思い出される方も多いかもしれません)、それによって以前よりも安心感があるとはいえ、いつも見張られている気がするのは確かです。その情報取り扱いに対しても、ガイドラインがあります。 閑話休題。その名も「ビッグ・ブラザー」というテレビ番組が、物凄く視聴率が高かったイギリスです。これは日本でも放映しているのでしょうか、5、6人の男女をひとつところにカンヅメにし、外部から遮断し、カメラをトイレにまでつけて、様子を放映し、視聴者がテレビ局に電話して、ひとりづつ気に入らないのを多数決で落していって、最後に残った人が勝つというものです。まあ、人間て色んなことをするものだ。そういう国だから、「個人情報」に対する意識は、また日本よりもおおざっぱかもしれません。でも、ご飯を食べたり、トイレで本を読むことが守るべき個人情報ではない、という意識の発達がある、ともいえるかもしれません。2001.11.11. |
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| 【2】イギリスの秋と遺伝子診断 | ||
| イギリスでは秋が来たと思いきや、大雨のためにあちこちで洪水が起こっています。その前には、JHDN別館でご覧になれるとおり、イギリス政府はハンチントン病の遺伝子診断結果を保険業界が利用してもよいと承認し、一時大きな反響を呼びましたが、ちょうど同じ時期にイスラエル、パレスチナ間の情勢悪化があったこと、電車の事故で死傷者が出たことなどが重なったため、イギリス国民の関心はそれらに移動してしまい、新聞等、一連の情報機関によるカバーは削減された形になってしまいました。 また、あまり思ったよりも騒がれなかった理由として、当事者自体からの反響が、それほど大きくなかったこともあると思います。Hunington Disease Associationの声明からも読み取れるように、保険会社からの差別はもう以前からずっとあることであり、遺伝子研究が秒読みで進歩している今、このような商業利用は時間の問題だけで、食い止められない展開であると判断し、それならば別のかたちで生活保護を計る、そのための運動をこれを機に今から始める、という方向を取ることにした模様です。 ここで忘れてはいけないことは、このような展開はイギリスでHD当事者が生活するにあたり、日本に比べて社会体制がもっと協力的だから、許せる、あるいは逆手に取って有利な方へと議論を持ち込むことが可能なのであって、現在の日本の状態の中には決して輸入できないものだということです。 日本はテクノロジーの進歩も第一線を行き、インターネット等の発達によりたくさんの情報を得ることができます。しかし諸外国が日本の悪口を言う時に、日本は真似るのが上手い、というのがあります。かたちだけを取り出し、そこにいたるまでの過程に対する考慮が足りない、という意味だと私は思います。 スマートな、機敏なことはとても大事ですが、政府機関やその他が、テクノロジーを追うことに夢中になって、人々の生活の土台を揺るがすような決定をしないように、しっかりと見張ることが大切だと思いました。 2000.11.09. |
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| 【1】こんにちは、周子です | ||
| 皆様こんにちは、ロンドンに住む柴田周子です。JHDNのホームページの英訳を少しお手伝いさせていただきました。HDが持つ様々な問題を、ご家族はじめそのまわりの方々、友人をも含めて色々な立場から話し合い、問題解決の道につながるように、そんな場にJHDNが育ってゆくことを願っています。2000.09.07. | ||