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人類遺伝学協議会声明

 

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    保険における遺伝子情報の利用:人類遺伝学評議会による暫定的勧告(2001年5月1日)

  関係省庁による要請により、人類遺伝学評議会(HGC)は、保険における個人遺伝子情報の利用について、より広い社会的倫理的影響について検討を行ってきました。現在進めている検討の一部として、5月1日にHGCでは協議内容へのコメント、保険業界からの追加的な情報、下院の科学技術委員会によるレポートを検討すべく、会合を開きました。

  HGCの結論は、保険会社、保険加入者、関係する諸機関だけでなく、国民が信頼を寄せるような、透明性の高い防御可能な規制システムをつくっていくことが大切であるというものです。これを達成するために、HGCでは政府に対して、保険会社による遺伝子診断結果の利用について早急に猶予期間を設置するよう求めることに決定しました。我々は、保険会社によって現実的に価値あるものと判断される遺伝子検査は、ごくわずかな稀少疾患に限られていることを承知しており、それらの検査結果の利用を制限しても、保険業界全体へ与える深刻な経済的なダメージはないものと理解しています。

  猶予期間に関するHGCの見解は、以下のような認識に基づいています。

―あらゆるタイプの保険商品の有効性や協約を検討する際に、いかなる遺伝子検査についても、保険会社は罹患可能性の高さを示す結果の開示を要請したり、そのような結果を利用するべきではない。

―猶予期間は最低3年間継続されるべきである。この期間を通じて、規制方法の選択肢を十分に検討し、現在は入手できていない情報を収集することができる。問題が満足いく形で解決されない場合には、猶予期間は延長されるべきである。この猶予期間は、保険加入希望者が開示したいとする好ましい内容の(訳注・罹患性が低い)遺伝子検査結果について保険会社が検討することには、無関係である。

―家族歴の情報については、特別に難しい問題をはらんでいる。HGCでは保険会社の開示原則(open disclosure)と最大限の誠意で臨む(utmost good faith)という原則は、消費者側には無効に働いているのではないかと懸念する。自分の保険料がどのように決定されているのかを知っている人はほとんどいないだろう。HGCでは、家族歴の情報を遺伝子情報に等しいものであると理解し、支払保証金額(insurance underwriting)の検討に際して、家族歴が常に適切な取り扱いを受けているわけではないと考えている。この猶予期間のあいだに、HGCでは保険会社によって家族歴の情報がどのように使われるべきかについて、声明を発表する予定である。

―猶予期間の例外は、50万ポンドを越える保険証券である。この金額では、逆選択という、罹患可能性の高いことを知る個人が実質的に保険でカバーしてしまうプロセスへの懸念が生じる(しかしながら、HGCは、このような場合にどの程度の逆選択が生じるのかという証拠を得ていない)。我々は、甚大な財政的損失を防ぐために、この上限金額については保険業界内のテーブルと情報をもとに算出されるべきだと考える。

―保健省の遺伝学と保険委員会(GAIC)によって承認された少数の遺伝子検査についても、これらの価値ある政策が検討されるべきである。HGCは、この問題に関する専門的な機関を設置する必要性はあり、下院の科学技術専門委員会(the House of Commons Select Committee on Science and Technology)によるGAICへの批判は声明文として出される必要があると考えている。

―保険業界による現行の自己規制システムの失敗を考えると、この猶予期間が有効に働くように保障する仕組みが必要である。 HGCは、そのために立法が必要であると考えている。

―猶予期間の間、HGCはより広範囲な問題の検討を行い、国民と保険業界それぞれの信頼を得るようなシステムの開発のために関係諸機関と連携する。そのうえで、猶予期間後に新しい体制が整えられるよう、政府に助言する考えである。

(後略)

    

 

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