LIVE偵察日記2001
2001年 10月
☆10月 15日(月)於 神楽坂SOMEDAY
『野口久和 The Monday Night Orchestra』
出演: 野口 久和(pf)、伊勢 秀一郎(tp、flh)、佐々木 史郎(tp、flh)、中路 英明(tb)、山田 穣(as)
安保 徹(ts)、近藤 和彦(bs、ss、fl)、安ヵ川 大樹(b)、小島 勉(ds)
1stセット:
@フット・ストンピング・ブルース、Aウィンズ 、Bパバーヌ、Cキャット・ウォーク、Dゴーン
Sax Section (L to R)
山田 穣(as)、安保 徹(ts)、近藤 和彦(bs)
Brass Section (L to R)
伊勢 秀一郎(tp)、佐々木 史郎(tp)、中路
英明(tb)
このところライブの度に加速度的な盛り上がりを感じる野口オケ。 オリジナル・メンバーとしては実に3ヶ月半ぶりのライブを神楽坂SOMEDAYで偵察。 この夜はJ-Jazz界で人気のビッグ・バンド(ビッグ・コンボ)のライブが幾つか重なり、ファンが各店に分散されたこともあったようですが、店内は概ね8割の入りで、野口オケの根強い人気を感じさせます。 ライブはいつもの通り、軽快なジャンプ・ナンバー、野口さんのオリジナル『フット・ストンピング・ブルース』からスタート。 洗練された分厚いサウンドには、いつ聴いてもワクワク。 小林桂くん(vo)のバンドでもレギュラー・リズム隊を組む安ヵ川さん(b)と小島さん(ds)のコンビが供給するリズムが、当夜は、いつにも増してギュッと締まったタイトなものに感じます。 これは、お2人が桂くんのツアーをはじめ、充実したプレイを続けている証拠でしょう。 安保さん、伊勢さん、近藤さんとソロが展開して行きますが、注目はアルトのヤマジョーさん。 『最近のヤマジョーは凄いぞ』と風の噂で聞いていたので、どんなプレイを聞かせてくれるのか楽しみにしていました。 ここでのヤマジョーは、血管ブチ切れ!といったアグレッシブなソロ導入部からグイッとオーディエンスの心をワシヅカミ。 トレーンとアート・ペッパーが渾然一体になったような幻惑のプレイを聴かせてくれます。 なるほど噂は本当だったのだな、と思わせる演奏で、恐らく穣さん自身、『心技体』が現在充実しているのでしょう。 早速、他のコンボでの彼の演奏も聴きたくなってきました。
2曲目は近藤さんのソプラノ・サックスをフィーチャーしたボサノバ曲、『ウィンズ』。 ゴージャスでありながら、華美になり過ぎない繊細なアンサンブルが実に魅力的です。 気持ちの良いボッサのリズムの上で、リーダー、野口さんのピアノが、浮遊するように心地好さを運んでくれます。 続いては『セミ・クラシックの作曲家(名前失念)の作品』と野口さんが紹介した『パバーヌ』。 可愛らしい、小鳥がサエズルような印象的なメロディを、近藤さんのフルートと野口さんのピアノがユニゾンしていきます。 このメロディが耳について離れません。 なんとなくジョン・ルイスがやりそうな、トリッキーな展開の現代音楽っぽい雰囲気も湛えた素晴らしい演奏です。 こういった曲想をも取り入れていくあたりが、野口オケの魅力の一つとも言えるでしょう。
野口 久和(ldr、pf、arr)
安ヵ川さんのルーズでブルージーなベースでの導入部がエッチさ万点(?)の御馴染み『キャット・ウォーク』は、佐々木さんのミュート・トランペットと近藤さんのフルートをフィーチャー。 ファースト・セット最後は、“The Monday Night Orchestra”の大先輩であるギル・エバンスを取り上げ、マイルスとの『ポギーとべス』から『ゴーン』。 ギルのオーケストラにも通じる、人肌の温もりを感じるアンサンブルは絶妙な味わいです。 ここでは、勿論、伊勢さんのトランペットが大活躍。 その熱いソロは、60年代のフリー・ブローイング時代のマイルスの如く、過激さすら感じさせます。 メラメラと燃え上がる伊勢さんの内なるジャズ魂が、ホットな演奏に発露しているかのようです。 ・・・といったところでファースト・セットが終了。 当夜は残念ながら都合によりここで偵察終了となりました。
伊勢 秀一郎(tp)
さて、この野口久和 The Monday Night Orchestra、11月には待望のファースト・レコーディングが決定! 発売は2002年春頃とのこと。 今まで都内のみのライブ活動で、その素晴らしい演奏を体験出来たのは限られたファンのみでしたが、これによって全国数多のファンが野口オケを堪能出来るようになりそうです。 CDの完成が、とても楽しみですね。 当HPでは今後も、『野口オケを勝手に応援するページ』及び『イセラーのページ』を通じて、応援を続けていきますので、皆さんも是非ご注目ください。