2005.2.5
「そしてだれもいなくなった・・・・・」


 1月21日、アドベンチャーワールドに最後に残された シャチが急性肺炎で死んでしまった。ゴローという名まえの 体の大きい、おだやかなオスで、1985年に太地で捕獲され、 アドベンチャーワールドで20年飼育されてきた。捕獲当時は 2歳と推定されているので、享年22歳、飼育年月は短くなかったといえるだろうが、野生ではまだ死ぬ年とはいえない。ゴローを知るものは、イルカとも仲が良く、ほかのシャチに 友好的であったおとなしい、どちらかといえば「ぶきっちょ」な オスの死を心から悼んでいる

 アドベンチャーワールドは昨年にも大人のシャチ2頭と 生まれたばかりの子シャチを失っている。  母親のランはアイスランドで1989年に捕獲され、1990年同地の水族館からアドベンチャーワールドにやってきた。 8月に子を生み、その子シャチが死んだあとを追うように してなくなった。
 父親オスのシャチ、キュウは1997年に太地で 捕獲され、ともに運び込まれた家族2頭が同年に死んだ後、唯一 生き残った個体で、まだ少年の域をでたところであった と思われる。終始、ランに寄り添い、同じ細菌による感染 で命を落としたとされている。

 国内でシャチを飼育している水族館は5館から4館となった。 その中で、突出してシャチの死亡が記録されているのはアド ベンチャーワールドである。
 1995年にランとともに捕らえられ、アイスランドからともに 購入されたアイは1995年に死んでいる。1997年には、 太地で学術目的の特別枠で捕獲され、搬入された3頭のうち 妊娠していたとされるメスと子どもオスが相次いで死亡し、 2000年には同じくアイスランドからきたメスのシャチ、ルカ が死んだ。そして、昨年9月とこの1月ですべてのシャチを 失った。

 聞くところによると、同水族館は、飼育プールの環境 改善のために新たな水槽を建設予定であったそうである。 その工事が今後どのように行われ、将来、彼らがシャチ 導入を計画しているのかどうかはわからない。

 このほど県の担当者が立ち入り検査を行った。
それによると、「同水族館は毎時72トンの海水をろ過機を通して3本のパイプから4つの水槽に引いている。 しかし、水槽はすべてつながっており、感染などが起きたときに隔離できない状態である。」とのこと。
   私たちは県の担当部署に引き続きの監視を依頼した。

 私たちは、希少な野生動物であり、広い大洋で生きる シャチを水族館のような人工的環境で飼育することそのもの に反対している。劣悪な飼育環境での飼育については さらに強く反対であることはいうまでもない。

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