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巻の45 宇宙パトロールカー“マッハ” (大滝製作所) 2003/ 6/ 1

先日掲示板にて
旧タイプのマブチモーターの入手の話題が出まして。
懐かしいなぁと思ってしまいました。数年前@Niftyの「動く模型のフォーラム」に初めてお世話になった頃に、在庫を発掘販売しているお店の情報を教えてもらって、滅多に行かないエリアにもかかわらずわざわざ足を向けて買ってきた事を思い出してしまったものです。

で、いったいなんでそんな古いモーターが欲しくなったのか?
昔買っていたプラモのいくつかにそんなモーターが必要だと書かれていたのです。もっともこんなモーターが本当に手に入るなんてカケラも思っていなかったので組み立てるなんて考えたことなぞなかったのですが、幸い入手出来たおかげで「その気になれば組める状態」にもっていけることが出来たのです。
いや、組むんかと聞かれると困ってしまうんですが(笑)。

んじゃ、その古いモーターが必要なプラモっていったいどんな代物だったのか。
今月は、そんな中から紹介することにしましょう。


往年ならではの味わいを魅せるパッケージ

その昔、大滝製作所と言う模型メーカーがありました。
1960年代頃にプラモ業界に参入し、1980年代後半に消えたと言われております。
おぼろげな記憶だと、このメーカーは比較的しっかりした製品が多かったような印象があったりします。
子供の頃けっこうお世話になったメーカーだったような気がするわりには、現在私の手元に残ってる大滝のプラモはこれぐらいしかなかったりするんですよ。
昔ならではの雰囲気がオーラとなって醸し出されるようなオリジナルSFカー。その名も「宇宙パトロールカー“マッハ”」といいます。
面白いのは、本来「マッハ」のスペルは「MACH」なんですが、これってまんま「MAHHA」とパッケージに堂々と書かれてるんですよ。当時の子供には気にならなかったんでしょーね(笑)。

キットの値段は450円。時代を考えればけっこう高額なキットではないかと思います。モーターライズですしね。
すごいのは、単二電池を2個使用というところです。リモコンとかじゃないんですよ。本体にセットする電池に単二電池なんてデカいのを2個も使用するなんて当時の「プラモ=組み立て式“玩具”」な考えが垣間見えるようです。


箱の中身見ても、ゴツいギアボックスありぃのムギ球ありぃのゴムタイヤありぃのメッキパーツありぃのクリアパーツありぃの。
もぅ箱を開けただけで「ぃよっしゃー!買ぉてもぉたー」な満足感というかギッシリ感にあふれてます。モーターだけは別売りですが。
子供の頃ならほぼ間違いなく親に「そんな高いモン、買ぉたらアカン!」と言われただろうなーと思うと、今の時代に手元にある、そのこと自体がなんとなくしみじみしちゃいます。

当時そこそこ高額な(?)キットならではの中身

さすがにこんなギッシリ感満点のキットだけあって、ギミックもけっこう充実してます☆
モーターで走るのは当然として、ムギ球2個使ってライト2灯が自動点滅(でも多分この「点滅」って「点灯」の誤記かと思われますが)し、ボンネット上にモロに配置されてる2基のミサイルは当然発射可能です。
しかもミサイルの間に地味に付いてるレーザー砲は、実はライター石が内部ギアに組み込まれていて走りながら火花が出るんです。昔は怪獣やロボットでよく口から火花が出るのがウリのプラモがありましたが、今の時代に滅んでしまった類のギミックのひとつと言えるでしょう。そんなギミックが車の模型に付いてて、珍しい上に懐かしいです。
あんまりないギミックといえば、このキャノピーは開閉も出来るんです。昔のこの類のプラモのキャノピーはまんま接着するのが多く、開閉出来るのは少数派だったのではないでしょうか。
キャノピーの中には昔よくある「パイロットの頭だけ接着」な造りのコクピットがちゃんとあるんで開閉の値打ちもそれなりにあったりします。
作り応えも遊び応えも、けっこうありそうなプラモだと思いませんか。

    
せっかくですから、最初に書いた旧タイプのマブチモーターも一緒に見てもらいましょうか。

当時を思うと、子供の頃このタイプのモーターにお世話になったことはまったくありませんでした。
これが主流だった頃はまだ幼くて、モーターライズのプラモなんて到底組めなかったし、もちろん買ってもらえもしませんでした。
そして、それなりの経験を積んで組めるようになった頃には、今主流のFA−130やRE−140しか目にしてなかったもので、とうとう触れるきっかけすらないまんまだったんです。
正直言って、「懐かしい」というより「こんなんがあったんや」な感じの方が強くて新鮮ですらあります。


これが肝心のモーター「TKK15」

記載が「TKKマブチモーター 東京科学株式会社」となっていて、この「TKK」が今で言う「FA−○○○」「RE−○○○」の品番に相当したようです。
写真はこのキットに使うTKK15モーター、当時の価格90円です。
今時のマブチモーターしか知らない人は、箱を開けて中にいろいろ入ってることにビックリするんじゃないかと思います…いや私自身がそうだったんですが(苦笑)。
モーター固定用ベースと、袋詰になってるのがギア比の違う3種類のピニオンギヤと予備のベース固定ネジ。これらが標準で付属しています。
この時代、モーターは自由な工作に使えるように買った時から必要な最低限のものが入ってたかと思われます。
「プラモ用」というよりも「プラモにも使えます」なんでしょうね。
プラモの側もわかったもので、当時のプラモには往々にして部品の中にピニオンギアが入ってません。モーター買ったら付いてるんだから、それを使えという事ですね。これが判ってないと、絶版プラモを組もうとするときに瞬間戸惑うハメに陥ったりします(笑)。
写真のモーターをよく見ると、軸の反対側(お尻側)に樹脂キャップがかぶさってたりします。多分、防塵用か何かと思われますがどうでしょう。

ともかく、モーターひとつに凄くコストかかってるのが良く判ります。
時代を考えるとけっこうな値段したであろう代物です。貴重品と言うと大袈裟かもしれませんが、当時買った子供達が大切に大切に使っただろう様子が想像できたりしませんか。


    
もしもこのモーターが手に入らなかったら、ただ単に押入れの肥やしになってたかも知れないこのプラモ。
作れる・動かせる「可能性」ひとつで、持ってるうれしさが何倍にもふくれあがるのが自分でもよくわかるのです。
「人と人とは縁でつながるし、人と物とも縁でつながる」という言葉をつくづく実感してしまいます。


この項終わり
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