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| 巻の41 | DUCKHUNT (任天堂) | 2003/ 2/ 1 |
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| 今月は久しぶりに
『横井軍平氏の遺した名作玩具』のひとつを紹介しましょうか。 ちなみに商品名から「ファミコンの光線銃ソフト」と思った人も多いでしょうね。 でも、あのファミコンソフトが「移植ソフト」と知ってる人はどのぐらいおられるでしょうか? 大半の人が「そんな話聞いたコトないでぇ!?」と同時に「そんじゃオリジナルは何やねん!?」と思う事でしょう。 今回紹介する「DUCKHUNT」は、あの初期ファミコン光線銃ソフト「ダックハント」の元ネタとなった玩具なのです。 そして、後年に語り継ぐだけの値打ちのある、紛う事無き名作玩具でもあります。 |
| 横井軍平氏について、当Webページをご覧の皆さんには今更の説明は要らないでしょう。
過去に巻の3で「ウルトラスコープ」や、巻の17で「ウルトラハンド」を扱いましたので、詳しい事が知りたい方ははそちらをご覧下さい。 さて、その数ある軍平作品の中でもなんでそんな事が出来るの!?と見る人を軽いワンダーランドに誘うようなオモチャ。それがこの「DUCKHUNT」。時代的には1977(昭和52)年の商品だそうです。 パッケージに「光線銃ダックハント」と書かれているように、カモを撃つ光線銃ゲームですね。 にしても、カモを撃つって、それじゃそのターゲットになるカモは!? そのカモを表現するための機構、それこそがこの玩具の凄いところなんですよ。 パッケージには光線銃(単二電池ニ本使用)とプロジェクター(単一電池四本使用)が一式入ってます。 つまり、ターゲットになるカモはこのプロジェクターで部屋の壁に投射するのです。 投射用の反射ミラーにモータードライブで回転するシャフトが繋がってまして、カム機構を巧みに使うことで投射されるカモが下のほうから飛び立って行ったり舞い降りたりという、実に巧みな表現をします。 ※ この「カモの写真」なんとかして紹介しようと締切りギリギリまでガンバッてみたんですが、デジカメの性能上の限界か(?)カモが静止しないので画像がどうしても流れてしまいマトモに撮ることが出来ませんでした。 幾何学的なパターンで作られた「カモにも見える絵」っぽい物を皆さん各自で適当に想像してくださいませませ。 それだけでも芸の細かいギミックだというのに、この投射されてるカモはあくまでも光線銃のターゲットなんです。 銃を撃って当ると、このカモ、ちゃんと墜ちるんですよ! |
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この「なんで壁に映った光のカモを撃ったら当るの!?」と初めて見る誰もが驚くのですねぇ。 いったいどうなっているのか? 壁に映ったカモの映像を撃つと、その当った光線銃の光が逆に壁から反射されてプロジェクターの方に戻ってきます。その戻ってきた光をプロジェクター内部のワンショットマルチのセンサーが感知して当り判定をするという仕掛けなのです。 初代「光線銃SP」は豆電球が光源だったんですが、その後「光線銃カスタム」としてストロボを光源とするモデルが開発されました。 そのストロボの有り余る光量(なにせ200m先まで届いたそうです)を利用すればなにか出来るんじゃないか、というのが発想の発端だというあたり、やはり横井氏は只者ではないなぁと感心する事しきりです。 ちなみに、当って墜ちる時にはその映像と合わせてギアの内部から「ガァガァ」というカモの悲鳴(?)まで鳴ります。 出来るだけの表現力をメカ機構のみで表そうとするあたり、昔の設計者の創意工夫のものすごさを感じさせますね。 |
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多分このオモチャ、あんまり世に出てないと思われます。なにせ発売当時の価格が9,800円です。時代を考えるととんでもない高価格ですからそうそうたくさん売れたとは思えません。 そんなこのオモチャを入手出来たのは、実に運が良かったのでしょう。 数年前に日本橋にちょこちょこ出始めてた「古いゲームソフトをプレミア価格で売る店」の片隅で見かけたのです。 もしかしたらどこか潰れた店のデッドストックか何かで仕入れてきたのでしょうか。任天堂の商品だからゲーム屋で扱えるとタカをくくっていたのかも知れません。 任天堂は本来玩具屋としての歴史が長い会社です。ゲーム会社としての歴史以前を満足に知らないような目利きのいないプレミアショップにこんな玩具を満足に扱えるワケがないのです。 しばらく値札を付けるのをためらっていたこの店、数ヶ月経って「動作保障せず」4,980円の値札を付けたのです。箱の中身を見せてもらうと何の事はない、プロジェクターの上下を繋ぐシャフトのナットが取れてバラケていただけじゃないですか。ほぼ半額でこれを購入し、なくなってるナットを家で調達し再組立。 どう動けば正常なのか判らなかったので、カモの動きに光のON/OFFが連動するのがしばらくわからずに電球の接触不良を疑って悩んでましたが(笑)無事にリストア完了して見事に往年の動きを見せてくれるようになったのです。 蛇足ですが、これ売ってたプレミアショップ、昨年潰れました(苦笑)。 そりゃそうでしょー。満足な目利きのいないプレミアショップなんぞ成り立つわけないぢゃないですかぁ。 |
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まさに軍平マジック!と言いたくなるぐらい驚きに満ちた、それでもって楽しく遊べるオモチャだと思います。 内容だけなら、今ならTVゲームとしてモニター上でどうにでも表現出来るようなことですけども、それ以前の時代にはさまざまな人達が「豊かな表現」を求めて創意工夫を重ねていたのだなぁとつくづく感じます。 今の時代にはとうてい味わえないこの手触りは、ガンシューティングを高性能ビデオゲームでプレイするのが当たり前の今時の子供達にははたしてどう思われるのでしょうか。 |
※ 参考文献 《参考文献:アスペクト刊 『横井軍平ゲーム館』 牧野武文氏編著》 |
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