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巻の15 忍者戦隊カクレンジャー DX無敵将軍 (バンダイ) 2000/12/ 3

意外に思う人も多いでしょうが
私もあらためて知って、つい大笑いした一人です。
「秘密戦隊ゴレンジャー」から脈々と続いている、通称スーパー戦隊シリーズ
今放映中の「未来戦隊タイムレンジャー」で、なんと四半世紀も続いている(ゴレンジャーが1975年放映開始。シリーズは途中一年ほど休止の後、1979年の「バトルフィーバーJ」以降毎年一作づつ休み無くシリーズが続いている)んだそうです。
どうも最近書店で戦隊のマニア本がちょくちょく出てるなーと思ってはいましたが、脈々と続いている歴史の長さを知ってようやく納得した次第だったりします。
それらを参考文献にひも解きつつ、今回のアイテムをできるだけ分かりやすく紹介していきましょう。     
    
“忍者合体”パッケージ





とりあえず、スーパー戦隊シリーズというものを簡単に解説しましょう。
…等のカラフルな5色に彩られた5人の正義の味方がチームを組んで、悪の組織に立ち向かうというプレスクール(学業就学前の児童)世代を対象にした勧善懲悪のヒーロー物です。ゴレンジャーがあまりにも有名なので、イメージは比較的簡単につかめるかと思います。
前述した「バトルフィーバーJ」より、等身大の怪人にとどめを刺すと怪人が巨大化し、それに再度とどめを刺すべく戦隊ヒーローが巨大ロボットに搭乗。この通称「戦隊ロボ」は必ず必殺剣を持っていて、なんとか剣うんたら斬りという必殺技で巨大化した怪人に再度とどめを刺してめでたしめでたし…というストーリーが定着しました。

分かりやすいキャラクター、ワンパターンを通り越してもはや伝統芸ともいえる(笑)ストーリー。
それ故に毎年毎年、今までの戦隊とはここが違うというセールスポイントが重要となってきます。例えば…

新体操をモチーフに5人がバトンやリボンや床体操等の技を駆使する
      「大戦隊ゴーグルファイブ」(1982年)
ミニ四駆のブームにのって(?)車5台合体の高校生戦隊
      「高速戦隊ターボレンジャー」(1989年)
当時大流行の「もう誰も愛さない」等のトレンディドラマの要素をヒーロー物と無理矢理足して2で割ったら
  子供よりもヤンママ層にバカウケ!(笑)
      「鳥人戦隊ジェットマン」(1991年)
映画「ジュラシックパーク」が流行ったので恐竜5匹合体の
      「恐竜戦隊ジュウレンジャー」(1992年)
パソコンやインターネットの世界をいち早く取り入れたつもりがネットサーフという言葉を本当のサーフボードで
  映像化し度肝を抜いた
      「電磁戦隊メガレンジャー」(1997年)

…等など。こうやってみると結構時代を反映しているんだなぁと感じるところもありますね。





強引に話が変わりますが(苦笑)、忍者というものは老若男女問わず大人気です。
光あるところに影がある!と、闇に隠れて敵を倒す活躍のシブさ。手裏剣や忍刀などの秘密武器、危機の時には忍法で颯爽と切り抜けるカッコ良さ。洋の東西を問わず説明不要の人気ジャンルでありますね。
このニンジャとスーパー戦隊とが合わさった快作というか怪作というか…が1994年に放映された
「忍者戦隊 カクレンジャー」でした。
当時試しに数回観ましたが、ニンジャレッドだのニンジャブルーだのがカラフルに5人並んで「人に隠れて悪を斬る!」と見得を切るのを観て「どこが隠れとるんじゃ!?」と思ったものですが、後にファンの間で「だから“隠れん”ジャーと名乗ってるじゃないか」と言われてると聞いて一本取られた!と頭掻いたものでした。
ちなみに5人のうち1人はニンジャブラックという「それが普通の忍者と違ゃうのん?」というツッコミ入れたくなるよーなキャラクターですが、演じているのが世界的忍者役者ショー・コスギ氏の子息ケイン・コスギ氏と知って、妙なツボだけ押さえてるなーと、うかつにも感心しちゃったものです。


    
さて、前置きが長くなってしまいましたが。
スーパー戦隊シリーズですので当然戦隊ロボが登場します。それのDX合体玩具が今回紹介するバンダイから発売された「DX無敵将軍」です。

シックな色使いに金メッキがアクセント

有無を言わせないデザインとはこういうのを言うのでしょうか。
例によって写真映りが悪いですが(謝)、胴や腰、脚は日本城の屋根瓦や石垣をモチーフに、肩には鯱鉾、頭は折り鶴のイメージを取り入れつつ眼の下には隈取り。手にする「火炎将軍剣」は鯱鉾の口から炎の刀身が伸びているという豪快な斬新さ。目線を戻すと胸には金メッキでの文字がデン!と。
んでもって名前が「無敵」「将軍」ときたもんです。
当時たまたま本で見た時にウッヒャ〜と感激したものでした(笑)。ここまでヤケクソ気味なゴッタ煮の和風テイストが合体ロボとしてキチンと商品になってるとはたいしたものだ、と。
科学の粋を結集して云々〜…という類のロボットとは全く違った趣が独特の魅力となってますよね。
ちなみに忍者がなぜこんなロボ(?)を持ってるのかというと「忍法です」だとか。ホンマに超能力と忍術は何でもアリやなーと要らん感心までしちゃいます。

5体のバラメカ達
一応5体のロボットが胴と両腕両足に合体する構成になっていまして、バラメカの時にはそれぞれ猿、狼、鶴、熊、蝦蟇をモチーフにしています。  

と言っても合体機構の都合で頭部にしかそれらモチーフの面影はありません。そのためか、後に全身のシルエットごとモチーフ通りにデザインされた「隠大将軍」という2号ロボが登場することになりますが。


合体後も実にドッシリとしたスタイリングで、これで超合金(正体はご存知亜鉛合金)だったら手にした時にドッシリした重量感があるのでしょうが…コストの関係でこの時期バンダイのロボット玩具に超合金の商品ラインナップは存在せず(等身ヒーローの超合金だけは出てたんですけども)これも「DX超合金」ではなくてただの「DX」。オール樹脂製なのが本当に残念です。手にすると、見た目の印象に比べてガッカリするほど軽いんですよ。

それでも手にする剣が金色にメッキされてるのはまだマシなんですけどね。
いや、この翌年あのPL法が施行されて、以後硬いプラ製の剣は安全のため業界から姿を消すことになるからです。その後、代わりに使われている軟質樹脂にはメッキかけられませんからね。     
こういうさり気ないところにも、けっこう時代の流れが見えてしまうものなんですよ。     



前々年放映の恐竜戦隊ジュウレンジャーがアメリカで「パワーレンジャー」という名前で爆発的な大ヒットをとばし、以後スーパー戦隊シリーズは海外市場も視野に入れる必要が生じた関係もあってか、このデザイン自体どちらかというと米国向けデザインの気配も感じられるんですが。
それでもニンジャの里であるこの日本でこそ!このデザインの味わいを堪能できる心の余裕をもちたいものですね。
    

※ 参考文献  《徳間書店刊『超合金魂 ポピー・バンダイ キャラクター玩具25年史』》
《フットワーク出版社刊『変形・合体ロボット完全攻略書』安斉レオ氏・田中秀明氏共著》
《 講談社刊『THE 超合金 ダイキャスト製キャラクター玩具大集合』KKコミックス編》
    《NHK出版刊『すごい科学で守ります! 特撮SF解釈講座』 長谷川裕一氏著》


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