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巻の3 オートマチック・ウルトラスコープ (任天堂) 2000/ 2/12

任天堂という会社は
ゲーム会社としては実に質の手堅いソフトをリリースする反面「一強皆弱」とかいう言葉を社長や広報が平気でマスコミに流すせいか、一部のゲームユーザーにとっては「ソフトは面白いけど会社としてはちょっと…」という印象がそこそこ強いようです。
とはいえ、その孤高の姿勢はゲーム会社としては問題視されがちな反面、そも任天堂がゲーム会社である以前に玩具会社であると認識すれば、その言動も素直に納得できたりするものです。ブームに乗った便乗商品に市場を引っ掻き回されたりとかいろんな経験を永きにわたって経験してるんですから、玩具会社の言葉としてなら「一強皆弱」言動もある意味無理もないことかなぁと私は思ったりしてますが。

そう、ゲームウォッチ以前の時代。 任天堂はまさに玩具会社でした。そして私が子供の頃、TVのCF見ながらあこがれた…けど結構高くて買ぉてもらえん、けど欲しいッ!的な商品がいろいろ出てきてたものです。
ウルトラハンドしかり、光線銃SPしかり。ダックハント(FCソフトにあらず)しかり。
そしてこの歳になって、それらの多くが今は亡き横井軍平氏が手がけた商品である事を知って、自分の嗜好の波長はこの人の発振してた波長やったんかと深い感慨にひたってしまうのです。
横井軍平氏についてはアスペクトという出版社から「横井軍平ゲーム館」という書籍が出版されており、過去に氏が手がけた商品がインタビューと共に紹介されてます。資料価値がメチャクチャ高い本で、興味のある人には超!が付くほどにお薦めしたいです。



箱とその中身 で、この本の中で氏の作品年表にありながら何故か記事として項目の無かった商品が、今回紹介する

オートマチック・ウルトラスコープ

一般には単にウルトラスコープと称されてますね。
1971年の商品で、箱の表示より当時定価2980円だったと思われます。
どういう物かというと、早い話が電動で伸び縮みする潜望鏡。おぼろげ〜な記憶ではオープンカーで渋滞に巻き込まれた人が渋滞の先を知りたくてこれを伸ばして遠くを見回すTVCFが子供の頃なんでかインパクトあったんですよ。



単2電池2本使用し、ボタン2つで伸ばしたり縮めたり出来る潜望鏡…単にそれだけと言われればそれだけの商品なんですが、このTVCFが当時にしたら結構シャレてた印象があって、それだけのものと知りつつも欲しかったものでした。

で、ようやく手に入ったそれは、買ぉたはいいけど動かへんという涙モノの状態だったので、オーバーホールをかまして(そのせいで少しサイドにキズが付いたけど)無事に動くようになりました。いやぁ良かった良かった。

縮めた状態で30cm→伸ばして最長90cmまで4段ロッドで伸び縮み。これで見えにくい所や遠くが見えるようになる
「新しい発見ミラー」(←説明書より)
という事なんだそうです。
最長状態のスコープと使い捨ての傘との長さ比較

最初は動く事そのものが面白くて何度も伸ばしたり縮めたりして、気分はまさに「あの頃の自分」そのもの。
ベルトドライブでロッドの駆動をさせる仕掛けなんですが、ロッドが伸び切ったら自動的に止まるなんてシャレた機構はありません。ベルトがスベるからそれを音で判断してボタンから指を離せという(当然縮めた時も同様)いかに当時の時代が鷹揚だったかを物語るかのようなギミックだったりします。今こんな商品売ったらいったいどんな評価される事でしょう。



で、覗いてどうかということですが…まーなんとゆーか…こんなモンなんやなって感じ。あこがれで買ったアイテムなんで実用性に期待してなかったけども、実際伸びたからといってなにがどぅやとかいうものでもなく。
「子供の頃買ってもらってたら、当時の僕はどう遊んでたんやろか?」と物思いにふけりつつ。「やっぱすぐ飽きたかなぁ」とかいろいろ考えつつ。
でも「やっぱりあこがれやったなぁ」と感慨にふけりつつ。
いろいろないまぜの感情のまま、それでも手に入った事が素直に嬉しい私でありました。


この項終わり
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