機動戦士ガンダム
(大都社 刊 :岡崎 優 画: 矢立 肇 富野由悠季 原作)
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ツッコミ漫画研究所の第一回の研究課題(?)は
「機動戦士ガンダム」
であります。そう、誕生20周年を向かえビックバンプロジェクトで盛り上がっているあの大作アニメのコミック版であります。
そもそもこの大都社から復刻されたマンガ版「ガンダム」は、初放映当時の1979年に秋田書店刊「冒険王」の5月号から80年2月号まで連載されたもののジャブローまでの話に別冊冒険王82年春の号に掲載された「めぐりあい宇宙」を合わせて刊行されたもののようです。
わたしがこの作品を知ったのは、洋泉社刊「まんが秘宝 ぶっちぎりヒーロー道リターンズ まんがチャンピオンまつり」でして、このまんが秘宝に冒険王版ガンダムが2Pにわたって紹介されていたのでありますが、これがすごい。TV版でいうと「ジオンの脅威」のギレンの演説シーン(「ジーク、ジオン!」のシーンね。)なのですが、演説をホワイトベースブリッジのモニターで見ていたアムロがいきなり
「うお〜〜〜〜!!!」
と叫びながら拳でモニターを叩き割り、
「負けんぞ……絶対にキサマらなどに負けるものか…!!」
と拳を握りしめながら燐とした表情でキメるという
ページ
が載っていたのです。
これを見た時ブットビましたよ。なんじゃぁこりゃ〜〜!(^^;)って感じで。ゲテモノ好きなわたしは、これは一度読むしかないと心に決めたのでした(^^;)。そして最近になって大都社から冒険王版が復刻されたのを知ると、早速買って読んでみることにしました(^^;)。
現物を読んでみると、先のまんが秘宝で紹介されていた以上の印象を受けました。だってスゴいんですよ、ホントに。だいたい第一話のタイトルからして、
「ガンダム登場」
ですから…(^^;)。話の流れは細部ははしょってありますがアニメ版とだいたい大まかには同じ(?)です。しかし、アムロの性格が全然違う!(だって「くそっ、しょうがねえな」とかいうセリフが二話に出てくるんですよ(^^;)顔つきからして違っていて、非常にカッコイイ美少年なんですよ。設定書にあった「○○○してはいけない」っていう注意書きを全部無視して描いたらこうなるんじゃないかと思うくらいアニメ版とギャップがあります。で、第一話の何がすごいって言うと、サイド7でジーンとデニムのザクが破壊行動をしまくっていて、ガンダムが起動するのですが、マンガではテム・レイの制止を振り切った(!)アムロがガンダムのコクピットに乗り込むと自動的にシートベルトが締まり(ンなバカな(^^;)、モニターを操作するとザクが目の前に!
アムロ
「て、敵が目の前だ。武器…武器はどこだ!?」
ガンダムが起動し、動揺する連邦軍士官たち。
アムロ
「ええい、このスイッチだ!」
ドガーーーーーッ!!グシャーーーーーッ!!
1コマでジーンとデニムのザクを
パンチ
で粉砕するガンダム!!
(頭部の動力パイプをひきちぎるといった生やさしいものではなく、文字通り粉砕してます(^^;))
このあたりは先のまんが秘宝でも紹介されていますが、
このマンガの凄さはこれだけではありません。
続く第二話では冒頭でシャアのムサイがミサイルをサイド7に向けて打つのですが、そのミサイル攻撃でなんと
サイド7が破壊されてしまう
のです!
そしてシャアの一言。
「やったぞ、サイド7の最期だ」
ちょっと待て!!一士官の判断でそんなことしたら大問題だろうが!
そして破壊されたサイド7からホワイトベースが出現し、そのまま
大気圏突入
を行なった後、北米のガルマの制空圏に入り込み、ガウとドップ、さらにはマゼラアタックの攻撃にさらされるのですが、
そんな時ホワイトベースの眼前にシャアの「ムサイ」が!
なんでムサイが大気圏内を飛んどるんじゃ!(この世界ではムサイ本体に大気圏突入能力があるとでも言うのだろうか?しかしどうやって飛んでるんだか…)
おまけにガンタンクを持ち上げて投げ飛ばすシャアのザク!!
少なくともアニメ版ではザクにそんな出力はないはずだ!
さらにホワイトベースの主砲一発で沈むガルマのガウ!
そして戦死したガルマの仇打ちにランバ・ラルがザンジバルでやって来てグフを投入してくるのですが、
ラルがグフに乗らない!
大量にグフを投入し、ザンジバルでハモンと高みの見物状態!
そんな時にセイラがガンダムで無断出撃するのですが、簡単にグフのヒートロッドにつかまってしまいます。
グフ
「ぐわははははっ。ガンダムの力はこんなものか」
時代劇の悪役か!お前は!
その後もグフの人海戦術で攻めるラル。
そんな
グフ軍団
(笑)を迎え打つべく出撃する アムロのガンダム。
「きさまらの思いどおりにはさせんぞ!ガンダムが相手だ!」(^^;)
そして2機のグフのヒートロッドに両腕を捉えられるガンダム!
「うおおお〜〜〜!!」
と気合い一閃、
そのまま両腕を振り上げてグフ2機を空中に放り上げて互いに激突させ破壊する
ガンダム(^^;)。
続けてハイパーハンマーの出来損ないみたいなガンダムハンマーを振り回し
グフ軍団を壊滅させるガンダム!
(余談ですが、ハンマーに矢印が引っ張ってあって「ガンダムハンマー」って注釈が書いてあるのは非常に笑えます。^^;)
そのすさまじい光景(笑)を見たラル。
ラル
「引き揚げるぞ。こっちもあぶない!(冷汗)」
ハモン
「なんておそろしい……(冷汗)」
…ランバ・ラル、
戦いの中で戦いを忘れた
か…(^^;)。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
閑話休題、ベルファスト基地に到着したホワイトベースをシャアのマッドアングラー隊がゴッグで急襲する。
「ブオオオ〜〜〜〜ン!!」
という
奇声を発しながら上陸する
ゴッグ。まるで怪獣のように基地周辺を破壊しまくる。出撃するガンダム。バルカン砲が効かないと分かると、
「ガンダムハンマー!」
バガーーーーーーーッ!! (←ゴッグの破壊された擬音ね(^^;)
「動きのにぶさがお前の命とりだ!」
TV版では
ハイパーハンマーの攻撃さえ効かなかった
ゴッグを
一撃
で…(^^;)
しかし、背後からガンダムを攻撃するもう一機のゴッグ!
「わっははは。あまいぞガンダム!!」
…(^^;)
そんなゴッグを頭上からホワイトベースが襲う!
なんと格納庫ブロック(スフィンクスの左前足)で
ゴッグを踏み潰すホワイトベース!
そんな光景を見て
士官
「ムチャクチャだ。あんなデタラメな戦法は…」
レビル将軍
「いや、あれでいいんだ…」
ど、どこがいいっちゅ〜〜〜ねん(^^;)!!
と、とにかく全編「凄い」の一言に尽きると思います(^^;)。おまけにその次のジャブローのエピソードでは、出撃する時に
「ガンダム、ゴーーーーッ!!」
と叫んでますし…(^^;)これじゃ某ク○ーバーのオモチャのCMの
「コアファイターコンビネーション!ガンダム、イン!」
のノリじゃないですか(^^;)。まさにTV主題歌の
「せいぎのいかりをぶつけろ!ガンダム!」
状態…(^^;)。
とにかく前半の冒険王時代のエピソードはそのまんま70年代ロボットアニメのまんま。後半の「めぐりあい宇宙」はさすがに映画のイメージを壊さない範囲で描かれてます。
しかし、ここで疑問が残ります。本来の冒険王に連載していたジャブロー以降の続きのエピソードはどうなっているのか?まんが秘宝には
「来るなら来いジオン軍!ガンダムがあるかぎり平和な宇宙をオマエたちの勝手にはさせんぞ!!」
…と宇宙空間で叫ぶアムロの大ゴマで終る−−−
としか書いてありませんが、この部分も含めた完全復刻版を望むのはわたしだけでしょうか(^^;)?
それと、今回の復刻版なのですが、もっとも
残念
だったのは、頭に書いた、
「アムロがモニターを叩き割るシーン」がカットされていた
事です。「負けんぞ!」というコマは残っているのですが、叩き割るシーンはギレンの演説のイメージシーンに修正されていました。多分、まんが秘宝でチャチャを入れられたのを意識した上での修正なのでしょうが、
全編あれだけ凄いんだから一部分取り繕ったってそれははっきり言って
無駄
と言うものです(笑)。
ならいっそ堂々とオリジナルどおり復刻するべきだったでしょうね。わたしはあのシーンを期待しただけに(何を期待してんだか…^^;)、非常に残念でした。ともあれ、この冒険王版機動戦士ガンダムという作品は、70年代ロボットプロレス路線と80年代リアルロボット路線の狭間に生まれた奇書とも言うべき作品であると思います。
とにかく思わずツッコミを入れたくなるマンガが大好きな方は買って損はないと思いますよ、このマンガ(^^;)。(←ホントか?)
参考文献
「まんが秘宝 ぶっちぎりヒーロー道リターンズ まんがチャンピオンまつり」 1998,洋泉社刊
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