すべてはここから始まった〜Let There Be Rock

ここでは私のHR/HMとの出会い、そして特にAC/DCとの出会いとその魅力について書きます。

・音楽への目覚め
 小学生の頃(70年代)は自ら積極的に音楽を聴くということはなく、極普通にテレビから流れてくる歌謡曲を聞いていたに過ぎません。当時はピンクレディ全盛時代でしたが、周りが騒いでるほど私には魅力的なものではありませんでした。そんな中、初めて自分で気に入って親に買って貰ったレコードはサザンオールスターズのLPでした。タイトルは忘れましたが、「いとしのエリー」が入っているものでした。今でこそビッグネームになったサザンオールスターズですが、デビュー当時は、あの何を言っているか判らない?ボーカルのスタイルにかなり極物っぽい様にも思われていたように記憶しています。でも私にとっては、あの日本語とはかけ離れたリズムと歌詞にのせて歌うボーカルは、ある種の衝撃でもあったし魅力に思えました。その後、周りの友人たちがアイドル歌手のシングル版とかを買うようになっても、私はそれらにはあまり興味が無く、テレビCMなどで時々聞いたりして気に入ったレコードを買っていました。某ジーンズのCMで流れていた「テネシーワルツ」とか、当時大人気のプロレスラーミルマスカラスのテーマ曲であったジグソーの「スカイハイ」なんかを買っていた記憶があります。

・HR/HMとの出会い
 中学に入ると友人の影響で洋楽に興味を持つようになりました。その友人には高校生のバンド(ベース)をやっているお兄さんがいたので、洋楽と言ってもハードロック系が殆どでした。アメリカでは、フォリナー、チープトリック、キッス、ジャーニーなどなど、ブリティッシュ系では、ディープパープル、レッドツェッペリンなどなど、こんな音楽があるんだと驚きながらもどんどんのめりこんでいきました。中学に入った頃は、いわゆるNew Wave of British Heavy Metal(NWBHM)の大ブームが巻き起こっていたので、上に挙げたバンドの他にも、NWBHMのブームから飛び出して来た新しいバンドにも自然と興味を持つようになりました。挙げたらきりがありませんが、アイアンメイデン、サクソン、クロークス、ダイアモンドヘッドなどの新しいバンド、ジュ−ダスプリースト、スコーピオンズ、UFO、マイケルシェンカー、そしてリッチ−ブラックモア、オジ−オズボーン一派などの古いバンドなど、日本盤が手に入るバンドは、その友人とそれこそ片っ端から聴いていました。私が住んでいたのは田舎だったので、輸入盤の入手が困難なのは勿論その存在すら知らず、街で一番大きなレコード屋で購入したり、貸しレコード屋で借りてカセットテープに録音してむさぼるように聴いていました。音楽雑誌(当時はミュージックライフしかなかったように思います)も読むようになっており、この手のバンドの僅かな記事をチェックして、友人とこれは良さそうだとか、駄目なんじゃないかとか色々議論して聴き漁っていました。当時は今みたいにジャンルの細分化が進んでいなくて、すべてハードロック、ヘビーメタルという括りでした。でも色々なバンドはそれぞれとても個性的でオリジナルであったのでHR/HMという単純なカテゴリーで分類するには無理があったのかもしれません。このようなバンドの中で私を特に魅了したのがAC/DCというバンドでした。

・重金属狂時代
 中学時代に出会ったHR/HMへの想いは益々強く激しくなるばかりでした。高校に入学した頃には念願の輸入レコードショップが近所に開店し入り浸る毎日を過ごしていました。そこの店員さんが当時は珍しかった長髪、皮ジャン、スリムジーンズというメタル三種の神器?を備えた人で、品揃えもその手の物が多かったので、買いもしないのに店に入り浸ってジャケットだけ眺めて過ごす日々が続きました。丁度そのころヘビーメタル専門誌”Burrn”が創刊されまして、田舎のメタルキッズにとってはバイブルのような存在になりました。特に最後に掲載されていたアルバムレビューは輸入盤も多く紹介されており、その点数に一喜一憂しながら少ない小遣いをつぎ込んでいました。輸入盤が入手できるようになってからは、どんどんマニアックなバンドを聞くようになっていきました。パワーメタル、スラッシュメタル系がお気に入りで、ジャケットやバンド名だけを手掛かりにそれっぽいのを買い漁っていました。ヴェノン、レイブン、ディストラクション、エキサイターなどなど、またハロウィーンの「Ride the Sky」を聴いたのも何かのオムニバスアルバムでしたし、メタリカの1st「Kill'em All」もかなり早い時期に聴いていたし、色々なピクチャーLP、名前を言っても真性マニアしか判らないようなバンドも数多く買いました。これらはいずれ別の所で紹介したいと思います。今になってよく考えてみると、当時は今のようにインターネットも無くこの手の音楽の情報も少なかったのですが、それだけに思い入れも強く密度も異常に高かったように思えます。

・AC/DCとの出会いと魅力
 AC/DCは70年代にデビューしたオーストラリア出身のバンドです。私が初めて聴いた彼らのアルバムはリリース直後の「Back in Black」です。とにかくあのメタリックなボーカルと重い縦乗りの音にやられてしまいました。私の中でAC/DCの音楽は、敢えて言うならばHR/HMというよりはヘビーロックかヘビーロックンロールというのが適当だと思いますが如何でしょうか?ともかく最初はブライアンジョンソンのボーカルでした。しかしよく聴いているともっと私を虜にするものがあります。リードギターのアンガスヤングです。あのロックンロールやブルースを基本としたエモ−ショナルでアグレッシブなスタイルは、当時ギターを始めたばかりの私にとって、クラッシックを基調としたテクニカルなギタリストとは全く違う魅力があり大好きになりました。雑誌で読むライブレポートもアンガスヤングのあのコスチュームや激しいアクションに関するものが多く、小さい写真から色々と想像してわくわくしたものです。とくかくライブが聴いてみたくなり、当時唯一のライブアルバムであった「If You Want Blood,...」(邦題なんと「ギター殺人事件」)を購入しました。多分このアルバムを聴かなかったらこれほどAC/DCにははまらなかったと思えるほど私には衝撃でした。ボーカルも「Back in Black」からのブライアンジョンソンではなく、ボンスコットですし、音もハードなロックンロールという感じで「Back in Black」以降とは少し違います。この中に収録されている、「Let There Be Rock」と「Whole Lotta Rosie」が特に好きで何度も何度も聴いたし、一生懸命ギターをコピーしていました。その後すぐにこの2曲が収録されているアルバム「Let There Be Rock」を購入し、今でもAC/DCのフェイバリットの一つとなっています。もちろん「Back in Black」やその後の「For Those About to Rock,...」も大好きです。1985年のアルバム「Fly on the Wall」以降、私自身HR/HMをあまり聴かなくなりAC/DCからも離れていましたが、90年半ばから再び聴くようになったときに、相変わらずのAC/DCに聞き始めた頃の感動が再び蘇りました!最近発売となったボンスコット時代のライブDVDとその前に出されたミュンヘンでのライブDVDをよく見ていますが、20年以上時を隔てたこの2つのライブを見てもAC/DCは何も変わりません。益々好きになるばかりです(^^)。
〜続く。