『君を忘れないために』

いちのせさんちの猫です。
名前は柴(さい)といいます。
1991年2月、いちのせさんが風邪で仕事をお休みした日、
いちのせさんの寝ていたコタツの中で生まれました。
一応男の子でしたが、獣医さんに連れて行かれて『手術』を受けました。

金曜日の夜、柴は散歩に出かけました。

土曜日の夜になっても、
日曜日の夜になっても、
柴は帰ってきません。

こんなことは
今までになかったことです。
いちのせさんは心配になりました。

月曜日の朝、
出勤途中のいちのせさんは
道端で冷たくなっている
柴をみつけました。

いちのせさんは泣きながら柴を連れてかえり、
お父さんはお墓をつくり、
お母さんは
「みつけてくれるのを待ってたんだよ」と
言いました。

柴は走っている姿のまま。
自動車に頭をぶつけたのです。

泣きながら
いちのせさんは小さな本をつくりました。
最後のページに
『君を忘れないために』と書きました。
春のあいだ
いちのせさんは柴のことを思い出すと涙が出てくるのでした。
でもいつしか
柴のことを思い出さなくなって、
涙も出なくなりました。

あれから何回も春が来たある日、
いちのせさんは小さな本を見つけました。
『君を忘れないために』と
その本には書いてありました。
1992年4月13日 月曜日
思い出すと、やっぱり涙が出ました。



<<Special Thanks>>

黒猫のイラストを使わせていただきました。

「別れの曲」を使わせていただきました。

JAVAスクリプトを使わせていただきました。


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