●戦略系ゲームソフトの行方
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1999年末、プレステ・ドリキャスでパンツァー・フロントというリアルタイム戦車戦ゲームソフト
が発売された。私はそれまでゲーム機ソフトなど見向きもしていなかったが、このゲームは前評判
からゲーム機本体毎購入を決める程にインパクトがあった。リアルな映像とサウンド、一撃で撃破
される緊張感。距離表示こそデフォルメされていたのは残念だが、陸戦の戦術系ゲームソフトとし
ては、完成の域に達していると感じさせるに十分なレベルに満足した。
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戦略系ソフトに関しては、記録容量に難があるゲーム機では無理があるため、PCゲームが
メインになるが、未だに満足できるレベルのものは出ていない。というか、私が作るまでは、出て
くれるな・・というのが本音である。
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今の戦略ゲームには何が足りないのか(昔も変わらないが・・)。手の込んだ美しいグラフィック
やアニメーションなど、戦略ゲームには何の価値も無い。必要なのは、いかなるマップにも対応で
きる強力な思考ルーチンと、拠点の位置やユニット数などの理不尽な制約を排除して自由度を高め
る事の2点だけである。それらをなおざりにしたまま、いかに正確に兵器のスペックを羅列しよう
とも、猫に小判、絵に描いた餅である。
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この条件を満たす戦略ゲームは、過去に一つだけ存在した。それが、1980年代前半にPC-9801の
ゲームとしてアマチュアチームによって作られた『スペース・エンパイア』である。このゲームに
私が始めて触れたのは、大学4年の研究室でパソコンを触り始めた時であった。乱数によって変化
するマップと、敵のレベル(戦力)を加減できる宇宙版陣取りゲームである。作戦毎に作戦の重要
性を表す数値を作戦の種類と共に管理し、重要度の高い拠点に必要最低限の戦力を割り当てて同時
多正面作戦を展開する思考ルーチンは、理に適った素晴らしいものであった。研究室の他の
メンバー2人と共にしばらく遊んだが、敵は一度攻めて来て撃退されると、あとは穴熊状態になり
じり貧状態になる。なんとかして敵を強くしたいという思いが高まった。幸いな事に、雑誌掲載でソースプログラム(N88BASIC)が公開されていたため、他人が改変する事が可能であった。ただし、
ソースプログラムのサイズが64kバイト(厳密には50kバイト程度)に制限されていたため、大幅な改
良は不可能という状況であった。
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私がスペース・エンパイアの思考ルーチンの強化に成功したのは、就職して数年を経てからで
ある。プログラムエリアを節約するために、データエディタまで作ってテキストデータを
プログラムから分離し、10kバイト強の思考ルーチンエリアの確保に成功した。私が敵軍に叩き
込んだのは、不利な状況で戦って各個撃破されるのを極力避ける、撤退作戦である。その結果、
敵の戦力を2/3にまで減らす事ができ、思考ルーチンの強さにもレベルを付けられる程の余裕が
出来た。ニフティー上で公開した所、数千人のダウンロードがあり、数十人からメールでの賞賛や
問い合わせがあった。現在でも年に1〜2人程度の反響がある。
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このゲームは、残念ながらPC-9801シリーズ(PC-9821を含む)でしか動作しないが、精度の良い
エミュレータ上でなら動作する可能性はある。機会があったら是非一度プレイしてみて欲しい。
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現在の続編を作る環境は、申し分ない程整っていると言って良い。その気になれば、100Mバイト
のセーブデータもやぶさかではない。ただし、熱意を持った協力者がいなければ、この計画は
うまくいかない。私が一人で出来るのは、せいぜいスペース・エンパイアの移植版を完成させる
レベルまでだ。これも下手をすると著作権上の問題が生じるので、対応は慎重に成らざるを
得ない。
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プロジェクトが97年4月に発足してから、既に4年が経った。各員それぞれ事情があって、
計画は遅々として進まない。軌道修正するには、是非とも新しい熱意を持ったメンバーが必要
だ。本物の戦略を実感したいと思うのなら、是非とも仲間に加わって欲しい。
私は是非とも、あの当時の弱小国家日本が、世界を征する夢を見たい。
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