大木裕之 ポかリン記憶舎 Tsuki no wa 高嶺格 コミュニティアート アートリンクコミュニティアート 大木裕之『光の庭の子どもたち』 高嶺格 発条ト 岩下徹 art Link 上野‐谷中 2001 art-Linkカフェ

◎鳩の目日記◎
〜コミュニティ・アートをめぐるあんな話こんな話です。ぽっぽー♪〜
鳩があなたを見ています。
2001年の日記



■1月31日(木)  セイレーンの夜。


夜、渋谷へ。
クラブ・クアトロで、Tsuki no Waのライヴ。
ライブが始まったところで、大木裕之さんからtel.が入っていたので、電話すると、
東大でのゼミに顔を出した帰り、Tsuki no Waのフミノスケさんと電車でばったり会った
のだそうだ。
吉兆。

共演の3バンドはSpeedometer以外は残念ながら見るところなし。
トリのTsuki no Wa、この日は珍しく調子が出なかったようで、前半はコンビネーション
が今ひとつ。
しかし、シモヤマが最も愛する曲「退屈な日」からいつものペースに戻る。
次第に妖艶さを増すフミノスケさんのボーカル。
聞いているうちに、歌手の名前や個性が頭の中で溶けてしまった。
年齢や性別をも忘却させるセイレーンの歌声。

ラストの曲が「時間よ止まれ」のカヴァーとは、あまりにも出来すぎ。
というか、このカヴァーが出色の出来。
ああ・・・。法悦。

ところで、最近の週間モーニング誌の異常なほどの充実はいったい何事だろう?
映画のような迫力の「バガボンド」。目の前で演じられる演劇のような「鉄腕ガール」
今週号の「鉄腕ガール」の最終ページを開いた瞬間、あわや泣きそうになってしまった。

「紅一点主義」読了。


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■1月27日(日)  ポかリン記憶舎「水槽」。


夜谷中へ。
ポかリン記憶舎公演「水槽」の最終日。
そもそもこの公演は、昨年シモヤマが
プロデュースした「art-Linkカフェ」Aug.で
のポかリン記憶舎のプレゼンテーション
を観たアランさんが、ポかリン記憶舎に
興味を持ってくださり、実現したもの。
とびきりゴージャスな共演の誕生をお手
伝いできて、うれしさこの上ない。

アメリカ人屏風絵師アラン・ウエストさん
の作品には、不可視の存在が描かれて
いる。
絢爛の紅葉。乱れ咲く梅。屏風を突き
破らん勢いの松。
いずれも日本画の古典的素材だが、ア
ランさんの手にかかると、別次元の“力”
の顕現として描かれる。

16枚の掛け軸に囲まれた円形の空間の
中心に観客は置かれ、3人の和服美女
が回遊する1回限定20名しか観られな
い極上のパフォーマンスが始まった。

4回の公演のうち、3回を観たが、ベスト
の出来は、この日27日の夜7時の回。
「この回が最高のパフォーマンスになる」と
いうことは、客席の照明が落ち、木並和彦
さんの手による音楽の一音目が出た瞬間に
分かった。

静かにたたずみ、たおやかに泳ぐ俳優が、
アラン・ウエスト氏の筆の力をまとい、観
客を幻惑する。
人智を超えた存在が観客を誘惑する。
この日は風が強く、風と共にアトリエ全体
が揺れる。そんな中、まさに物の気(もの
のけ)と化した3美女と対峙する我々は、
仏教説話の主人公の気分だ。

アランさんの偉大さはもちろんのこととして、
未踏の世界を切り開き続ける、演出家・
明神慈さんのクリエイトするパワーの大き
さに感服した。

終演後、大勢の演劇関係者に取り囲まれ
る明神さんを見て、あらためて、彼女が売
れっ子アーティストなのだということが分
かった。

打ち上げの席では、これまた気鋭劇団、
reset-Nの演出家・夏井さんの感想まで
伺えて、豊穣の一夜だった。

“○○する菩薩”こと、ポかリン記憶舎・明神さんと。
アフタートーク。大筆を手に実演するアラン・ウエストさん。



■1月26日(土)  ダンスが現れた。


午後、2002年初めての中嶋夏ダンスワーク
今年で6年目を迎えるダンスワークショップ。
小学生で参加していた子も、今年高校受験。
皆さんのライフステージを彩ることができて、
ダンスも本望でしょう。
即興の音に対して動きを付ける。
ドンドンとヒートアップしていき“動き”が“ダン
ス”になる。
市井の人々に身を削って対峙し、ダンスが生
まれるお手伝いをする。
こんなにステキな仕事が他にあるだろうか。

ワークショップ終了後、夏さんが早く帰ってし
まったので、珍しくシモヤマと子ども隊のみで
ファミレスへ。
子どもと言っても皆高校生以上なので、奢った
りは、しない。
ひたすらご飯を食べ、おしゃべりを楽しむ。

皆と別れ夜、谷中へ。
ポかリン記憶舎公演「水槽」の初日。
雨がアトリエのガラスをポツポツと叩く。
パフォーマンスが生まれた。
あと3回の公演でどこまで育つか、本当に楽し
みだ。

観に来た柴崎くんは明日の公演のお手伝い
をすることになってややうれしそう。
音とムーブメント
声を使った即興パフォーマンスを教える中嶋夏さん


■1月25日(金)  美に酔う週末のはじまり。


教師稼業がもっとも忙しい時期。
生徒のレポートの講評を書くのに
追われる。
腱鞘炎で腕がパンパンになるが、
だからといって仕事が無くなる
わけでなし。
ああ、つらい。

電車の中、とっても疲れているのだが、
篠田節子の「妖櫻忌」を読むのが止
められない!一気に読了。
すべての事件が終わったその後のラスト
がすばらしい。

午後、公演の仕込みに慌しい、谷中
整美場アトリエ・アランウエストへ

大木さんに呼び出され、scai the
bathhouseに寄ったところ、スタッフが
大勢。これから「秋葉原TV」の撮影
とのこと。
アランさんのアトリエ、ポかリン記憶舎
のスタッフに学生のお手伝いが加わり、
パァっと華やいだ雰囲気。
主宰であり演出家の明神さんの人柄
か、か、とても和やかな雰囲気。

チョコレートなど差し入れしつつ、おい
とまし、武蔵小金井へ。
Tsuki no Waの庄司さんが参加するパ
フォーマンスを見るために、アートランド
へ。
大木さんも現れ、お客として来ていた
ボーカルのフミノスケさんと何やら常人
には計り知れぬコミュニケーションをして
いた(笑)。

酔ってスーパーいい人と化したフミノス
ケさんと帰ったのが楽しかった。

深夜、数ヶ月ぶりに柴崎くんからtel.。
明日からのポかリン記憶舎の公演に誘
う。



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■1月24日(木)  果てなく続くストーリー。


午後、東大駒場キャンパス。
「ラブレターフロム彼方」企画による、
梅本洋一さんの講義「映画・作家へ
のコミッタンス」に大木裕之さんがゲ
スト出演するのを聞きに行く。
梅本さんと司会の田口くんの絶妙な
やりとりの中、今まで聞けなかった
興味深いエピソードがたくさん聞けた
とても貴重なレクチャーだった。

レコーダで記録は取ったが、WAVE形
式で800MB近くあるので、アップは・・・
無理ですね(笑)。

夜、谷中整美場アトリエ・アランウエスト
へ。
週末のポかリン記憶舎のパフォーマン
スの仕込みが明日から始まるので、そ
のための準備。アランさんのお手伝い。
徹夜仕事になるかと思ったけれど、マ
シーンのように働いたおかげで、どうに
かその日のうちに終わり家にも帰れた。

「MADE IN NEAVEN」ジュリ編カゼ
ミチ編
、読了。
ひとつのエピソードを2人の主人公の
目から描く2冊。
桜井亜美の作品を最後まで読み通
せたのはこれがはじめて。
1冊読み終わるたびに、感動で呆然と
してしまった。
しかし、冷静になって考えると、全身の
ほとんどを人工パーツで置き換えられ
たサイボーグ・カゼミチがスノボの大
会で優勝したり、ジュリとセックスしたり、
などということがありえるわけもなく(ジ
ュリはカゼミチがサイボーグだと気づか
ない・・・)、鼻白む。

あと、オハナシを劇的にするために
仕方ないかもしれないけれど、安直に
主人公を殺すのはいかがなものか。
「映画・作家へのコミッタンス」でレクチャーする大木監督


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■1月22日(火)  果てなく続くストーリー。


川野直輝くんが現れた。
昨年まで続けていたバンドは解散し、現在フリーとのこと。
『光の庭の子どもたち』をはじめたときは17歳だった彼も、今年成人式。

午後、生徒さんの進路相談。
進路相談といいつつ、そのほかの細々とした困りごとを聞く。
しかし、いわば“カウンセリング慣れ”している生徒さんも多いので、そんなタイプの人には、
相手が仰天するような提案をいろいろしてみる。
シモヤマは、カウンセリングの基礎はマスターしているので、非指示的手法も指示的手法
も受容的態度の必要性も承知はしているのだが、彼ら/彼女らの生きにくさをつくる要因
として、親と教師とカウンセラー以外の人とコミュニケーションできない、ということがあるの
で、ここはあえて彼ら/彼女らの信条を揺るがすようなことをいろいろと言ってみたりする。

深夜2時、Misiaの「果てなく続くストーリー」を聞いていた。ガラージュMIXで大箱映え
のするようなREMIX。が聞きたいなー、などといろいろと注文なんぞつけながら聞い
ていたのだが、突然涙がぽろぽろ流れてきた、おどろいた。


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■1月19日(土)  歴史づいてる昨今。


最近、の読書の場といえば、もっぱらお風呂。
“半身浴”しながらだと、ページが進む進む。

というわけで、3連休は読書三昧。
「死の泉」読了。著者・皆川博子の仕掛ける迷宮世界。659ページを一気に読ませる。
ナチスドイツの跋扈する第2次世界大戦下のドイツを舞台にした美しい作品。
「なんじゃそりゃぁっ!」と叫びたくなるラストがお楽しみ。
しかし、「くますけと一緒に」の読後感の方が重厚なのはなぜだろう?

ここのところ庶民の歴史に興味が爆走中。
読まずに死蔵していた小沢昭一の「ものがたり 芸能と社会」を部屋の奥から引っ張り出す。
ついでに「東京の下層社会」を本棚から引っ張り出す。


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■1月18日(金)  インプット/アウトプット。


話題の人、宮藤官九郎脚本のドラマ「木更津キャッツアイ」、第1回。
IWGPの堤幸彦じゃないが、なんじゃこりゃ!の凝った映像世界。
こんなハイクオリティな作品が、無料で全国津々浦々に“放送”されているのに、なぜに
「玩具修理者」は\1000???
おっと、ハナシが余計な方に・・・。
だらだらした男子のだらだらしたライフスタイルがてんこ盛りで、快いです。

webサイトの宮藤官九郎インタビューによると、今回は、「小ネタ」ではなく、大きなストーリ
ー構造で勝負!だそうなので、今後が楽しみ。

「フリーター−なぜ?どうする?」読了。
上野千鶴子さんの分析は必読。立ち読みで十分だけど。
「フリーターを選ぶ若者」という社会に氾濫しているイメージの誤りを短い文章で的確に
提示していて、すばらしい。
日本において、“非熟練労働者階級”というものが確立されつつある現実を踏まえた上
での行政サービスの再構成をはからなければいけないんですよ。
「江戸の無意識」の世界が、すぐそこまで蘇りつつある。

「人を殺してみたかった」「くますけと一緒に」読了。
「人を〜」を読んだら、無性に「くますけ〜」が読みたくなって、一気読み。

連想読書術、みたいだけど、「人を殺してみたかった」と「饗宴−ソクラテス最後の事件」
リンクするんじゃないでしょうか?
他者の心に分け入る、あるいは他人になってみる、という想像力が日常から急速に失わ
れつつある、今。
それにしても、「美人は3日見ても飽きない。ブスは3日見ても慣れない。」・・・藤井誠二氏、
いい仕事していると思う部分もあるけれど、顔が嫌い。ごめん。

「くますけと一緒に」は、何年かぶりに再読。
“第2のぬいぐるみ”が登場するシーンで泣きそうになってしまいました。不覚にも。
と、書いててまた泣きそう(笑)。
しかし、件の“バモイドオキ神”とくますけを対比すると、なかなか肝が冷える。

なんだかここのところアートの話題が少ないなあ。
まあ、去年はさまざまな形でアウトプットが多かったので、体勢建て直しということで。
低成長下&クラス化が進行する中での30代40代の男性のライフスタイルなんて、なん
のお手本もないんで、まあ急がば、回れ。

急がば、ね!


■「木更津キャッツアイ」のwebサイトはこちら!


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■1月17日(木)  香港行きたい〜。


香港の高嶺格さんからメール。
ご飯がおいしいとのことで、3月の公演を観に行きたい気持ち急上昇。香港、行きたいなあ。

夜、生徒の勉強会に顔を出す。
と言っても、なにせ茂原なんで、ちょっとしたショートトリップ。
だがしかし、誰も来ない。
2時間待ったあげく、帰る。
無駄足にはなったが、おかげで「コンピュータが子供たちをダメにする」読了。
しかし、このオヤジの与太話のような邦題は大きくマイナス。
コンピュータ化/ネットワーク化のもとに切り捨てられる“階級”について明晰な問題提示。
アメリカンジョークみたいな饒舌さが無ければ星5つ(笑)。

「饗宴−ソクラテス最後の事件」読了。オリジナルではなく、柳宏司による“推理劇”。
プリーモ・レーヴィを持ち出すのも大げさかもしれないが、「アウシュビッツは終わらない」
を連想した。
2000年前に生きた人物をこれほど共感を持って描き出す能力は、強制収容所の人々
の心の機微を描くに近しい業績じゃないかと思う。
秀作。

「アウシュビッツは終わらない」については、またいずれ書くことがあるでしょう。


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■1月16日(水)  涙、の成人式。


午後、学校でデスクワークをしていると、突如女子生徒が現れ、「成人式でひどい目にあった」と
涙ながらに話し出す。
小学校や中学校でいじめにあった人にとっては、地域イベントって苦痛以外の何ものでもない、
っていう事実は無視されがち。
“地域コミュニティ!”と無邪気に礼賛する人は、子どもの日常と接点が無い人だ。
地域コミュニティの持つダークサイドは、部落問題などを紐解くまでもないことだと思うけれど。
てな感じで、2時間も相談に乗ってしまった。

夜、新宿。
東大の企画サークル「ラブレター・フロム 彼方」の田口くんと待ち合わせ。
大木裕之さんの映像資料を貸す。
4月から東大で始まる、大木裕之さんのワークショップ、準備が着々と進んでいるとのこと。
おもしろそう。
田口くんと入ったイタリア料理の店は、あまりおいしくなかった・・・。


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■1月14日(月)  TVから憎しみが溢れてくる・・・。


家で一日中、仕事。
成人式のニュース。
沖縄、浦安。
成人式に集う若者の愚かさをこれでもかと繰り返すTVに胸焼けがする。
これほど20歳の若者を呪うトーンがプッシュされるようになったのは、去
年くらいか。
若さゆえの愚かさや至らなさ、ムチャを許容できなくなっている日沈む国・
日本。

世代間抗争、いよいよ表面化。激化はこれから。


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■1月13日(日)  船橋漁港日和。


昼、船橋。
Tsuki no Waのボーカリスト・フミノスケさんが、
船橋の遊郭跡を見たいというので、案内する。
昭和初期に建てられたというこの元遊郭の建
物を見るのは3回目。何度見ても、エネルギー
が吸い取られるかんじ。

夕刻、船橋漁港に行く。
まさに日の入りの時刻の船溜まり。
「ここがいい感じ」というフミノスケさん。その
とおり。
ポラロイドカメラでフミノスケさんが写真を撮る。
漁港は風もほとんどなく、我々のほかは、ウミ
ネコがいるだけ。
向こう側にはザウスやららぽーと。
ささやかだけれど、贅沢な時間。

フミノスケさんと彼女と別れ、シモヤマは夜の
部へ。
まちネット・ふなばしの新年会。
地元の酒屋さん・漁師さん、環境NPOの重鎮、
学生etc.、およそ他では出会うことがないよう
なメンバーがいっしょに街づくりに取り組むとこ
ろがこのまちネット・ふなばしのすごいところだ。
すっかりワインを飲みすぎた。

石田衣良の「娼年」を読了。
信じられらないさわやかさ。マダム相手に売春
をする大学生の話をこれだけ抑えた筆致で描
きとおせる力量が、すごい。
「ドラゴンフライ」もすごかったが、男性が主人公
でこれほどマチズモも愚かさもない小説がある
とは、感慨深い。作者に感謝。

「他人の10倍仕事をこなす私の習慣」読了。
目下“稼ぎ頭”と言ってもいい、“大人のお勉強本”
作者・和田秀樹の自慢話(と本人が書いてるから
いいでしょう)本。
感想は・・・「こんなにもなりふり構わずがんばらな
いとダメなのね」というあたりでしょうか。
髪振り乱して事に取り組むことをバカにするような
風潮が以前はあったように思うが、この不景気
ではそんなことは言ってられない。
「明日の食いブチのために働く」という状態という
のは、健全なことだよね。





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■1月11日(金)  「ドラゴンフライ」。


「ドラゴンフライ」読了。室生祐月の作品は初めてだが、むっちゃ元気がでた。
銀座のホステスの世界のハナシ。水商売に関心急増の今日このごろ。

昼、上野。某教育団体の会議。委員の仕事も4年目でやっと要領が分かるようになった。
放送番組を利用した高校教育は、長らく地味なポジションを強いられてきたが、ネットラー
ニングの隆盛は、無尽蔵に近い映像資料を持ち、著作権関係のノウハウも持つ教育番組
を最先端の分野へと押し上げたよう。
しかしながら、対面コミュニケーションとネット。どちらの見識もあるという人がとても少ない
ということが分かった。
もう少しお役に立つ場面がありそうだ。
会議終了後、私学の教頭先生たちと新年会。

宴会を1次会だけで失礼し、渋谷へ。
映画の上映まで時間があったので、HMVを覗き、Tsuki no Waの出ている最新号の
「REMIX」
誌をゲット。

Q-FRONTの5階、e-STYLEというサロンで上映されている映画「玩具修理者」を観る。
映像表現は素晴らしく楽しめたが、お話がつまらない。
同じく死者を蘇らせる恐怖譚であるスティーブン・キングの「ペット・セメタリー」を読み返し
たくなる。


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■1月9日(水)  和服美女と谷中巡り。


朝帰り。

昼、根津でポかリン記憶舎の演出家・明神さんと待ち合わせ。
今月末、日本画家・アラン・ウエストさんのアトリエでポかリン記憶舎がコラボレーション
パフォーマンスを行うにあたって、谷中近辺のギャラリーにご挨拶まわりに、お付き合い
する。

着物姿も美しい明神さんと楽しい谷中散歩。

夕方、アラン・ウエストさんのアトリエで打ち合わせ。
アランさんの雄大な作品世界の中で泳ぐパフォーマーの姿が早、浮かんできた。

昨年の「art-Link カフェ」が縁で、このような素晴らしいジョイント企画が生まれて、うれ
しさもひとしお。


■ポかリン記憶舎のwebサイトはこちら!


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■1月8日(火)  Tsuki no Wa。


「読者は踊る」読了。斎藤美奈子はただものじゃない。あー、笑った。
この書評の域を超えた評論集は、“旬のもの”の要素が強いんだけれど、あえて今
文庫版で読むと味わい深い。
これは“毒舌”とされるんだろうけれど、毒舌って、対象や語る相手との“距離感”が命。
斎藤美奈子さんによる、“論理のコミュニティ”を創る試みは成功しているといえるでしょう。

夜、渋谷。
Tsuki no Waのヴォーカリスト・フミノスケさんとエレクトロニクス担当・庄司さんと打ち合わせ。
話が盛り上がりすぎて終電を逃してしまった。とほほほほ。
お二方とも、Tsuki no Waの音楽そのものにステキな人で、惚れた。


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■1月6日(日)  年の初めは。


この正月は読書三昧だったのだが、なかでももっともスリリングにページを繰ったのが、
気鋭の教育社会学者・刈谷剛彦さんの「階層化日本と教育危機」
サスペンス小説のような面白さ。
“能力主義”がいかに歪められて日本の教育界で流布したかを丹念に追い、“受験戦
争”を諸悪の根源のように扱い“ゆとりの教育”が隠蔽する階層格差を抉り出す手並み
は、お見事!と声をかけたくなる。

平成15年度から新教育課程が高校でもスタートし、美辞で飾り立てられたゲットー教
育がスタートする。
善良なる愚か者がつくる、植民地なき殖民地教育。
千葉あたりのスモーキーマウンテンでゴミを拾う子どもの姿をみるのはそう遠いことで
はないだろう。
「学ぶ意欲の心理学」読了。つまらなかった。



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■1月5日(土)  年の初めは。


午後、青山へ。
美男美女が集うスパイラルカフェでお茶。ポかリン記憶舎の明神さんと待ち合わせ。
スパイラルホールで開かれるイベント、HOT HEAD WORKS2002『装う身体/装わない
身体』に伊藤キムさんが出演するのを観るため。

夏木マリさんと伊藤キムさんのコラボレーションなどというすごい組み合わせ。
だがしかし、夏木さんの即興の演技は、即興なれした俳優ならば誰でもできるものだし、
キムさんもディレクターという立場上からか、いつもよりおとなし目。

欲求不満な気持ちのまま表参道駅に歩いていたら、作曲家・足立智美さんに声をかけら
れた。半蔵門線の中で先ほどのパフォーマンスについていろいろと話す。



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■1月3日(木)  「くらげなす漂へる世紀」の始めに。


2001年12月31日、東京湾・三番瀬にて。

櫻井進の「江戸のノイズ」を読んでいたら、この著者の前作「江戸の無意識」が無性に読み
たくなり、本の山を探索する。
「江戸の無意識」は、1年に1回は読み直す、自分にとってのコミュニティ観のベースとなって
いる本だ。
caFでフィーチャーしている“コミュニティ”とは、地域コミュニティを指しているわけではない。
人と人のコミュニケーション。その力学からどのような表現が発生し、またその表現活動が
コミュニティにどのようにフィードバックするのか。そのダイナミックな現象に注目する芸術活
動、というか民衆運動が“コミュニティアート”なのだ。
フェミニズムが既成の学問領域を横断し、価値体系の再編成をはかったように。

さて、その「江戸の無意識」のどの辺がコミュニティ観のベースになっているのかというと、
「南総里見八犬伝」について触れられている部分だ。
地方出身の貧者からなる監獄都市・江戸に住む底辺の若者が、「宝玉」のもたらす想像上
のストーリーをもとにコミュニティをつくり、このコミュニティをよりどころとして自己を回復して
いくのが「南総里見八犬伝」なのだが、虐げられし者どもの救済のコミュニティである八犬士
は、排他的なコミュニティでもある。
コミュニティ外の者には冷淡で、見殺しにもする。

自己回復のためのコミュニティが、アイデンティティを確立すると同時にさらに虐げられた
人々に抑圧を与える側に回ってしまう。

この現象を回避することができないのならば、我々が現在作っているコミュニティアートも、
たやすく他者を抑圧する排他的な圧力団体と化してしまう。

この危険な分水嶺の上を歩くのがコミュニティアートなのだ。

caFが手がけているアートプロジェクトが即興性を重視しているのは、この危険を常に意識
してのことだ。

くらげなすただよへる世紀の初頭、拠って立つものを探してしまう心性を捨て、創ると同時
に壊す。創り続ける。壊し続ける。

フットワーク軽く、そして鋭く。

※「江戸の無意識」は現在書店では入手不能だそうです。



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■1月2日(水)  年の初めは。


昼、北海道で新作の撮影中の大木さんからtel.。
本当は、ボクも行きたかったのだが、ざんねん。
松前は、雪がほとんどないそうだ。



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