イシモチソウの楽園・上野湿原
Last Update : 1999/05/14



 「上野湿原」とは三重県上野市にある大湿原である。
 ここには4種の食虫植物、イシモチソウ、モウセンゴケ、ミミカキグサ、 ホザキノミミカキグサが自生する。 特にイシモチソウに関しては数万本ともいえるほどの量があり、正確には未確認であるが恐らく 日本で最大の群生地ではなかろうか。 ただ、探索会の宮本氏が発見してから、保護活動はしているもののアピールは研究会内 でもさほどされておらず、いわば関係者のみ知る穴場的存在であった。
 1999年に三重県がこの地域に「上野森林公園」を建設、その南端である この湿原にも危機が及ぶかと思われた。幸い本湿原のかなりの部分は私有地であり メインの自生地には手が及んでいないこと、開発が水の流れに変化は与えるものではないこと、 から今のところの悪影響はほとんどないと思われる。
 しかしながら、1999年4月公園オープン後の現況を把握するため、4/24(土)小雨の中、探索を行った。 メンバーは食虫植物探索会の宮本、山崎、間渕氏である。


ギャラリー



 
 

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左側に木道ができてしまった。人工的な雰囲気が。
鉄塔を目指して歩く。鉄塔のさらに向こう側に自生地がある。
道端の湿地が整備され、ハンノキが植樹?されている。
鉄塔の下から来た道の方を見た図。木の柵が作られている。これより右に行くと、この「公園」の正式な入り口に続く。この柵の中にもモウセンゴケが少数生える。 では、まず入り口の方に行ってみよう。
公園入口−東側を臨む。中央に休憩所の三角の屋根が見える。
さて、自生地の方へ。
一帯にイシモチソウはあり、6月ころならば実生苗を踏まずには歩けないほどだが、この季節はまだ芽生えのみ。一番密度の高いところの全景。向こう側のはげた低地にはモウセンゴケとミミカキ類、反対側(左側)の湿地にはサギソウ、トキソウが生える。左側に見える丘を越えたところに小川があり、それに沿ってモウセンゴケが群落を作っている。上側(南、やや東)に最大の丘。
植物体の一つ、見えにくいが中央に1本だけある。今のところ数も多くなく最大で高さ5cm程度。
丘から全景(の1/4ほど、パノラマを使っていないので)。最盛期にはここ全体がイシモチソウの黄緑色に染まる。これだけの大きさの湿原が何?千年も全くの手付かずに残り、且つ土地がやせているせいか植生が殆ど遷移しないのは珍しい。まさに宝物のような楽園である。
この丘の反対側を薮こぎしながら降りていくと、やはりイシモチソウの自生地があり、 半透明の白花の個体が少数ある。
おまけ
この地には実はD. shizandraが自生しており、やや日陰の道端でこのように大きな株となっている。
いうまでもありませんがウソです。(^_^;)
ずっと離れて森林公園事務所。こちらが上述の入口より大きなメインの門、駐車場がある。
イシモチソウの自生地だったところをつぶして建てられた。辺りは舗装され、花壇も。事務所の中は事務室と集会場、資料館。事務の人たちも一応イシモチソウについての知識はあり、その重要性は認識しているようだ。
資料館では映像のコーナーもある。「主な湿地の植物」としてモウセンゴケ、ミミカキグサの写真が。トキソウの写真の中にトキソウよりはっきりと 沢山のイシモチソウが写っている。これは一体? イシモチソウのアピールは隠しているのだろうか? 写真は事務所前の水道で足を洗っているところ。水道、その他所々にシンボルマークのサギソウの花が 付いている。


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