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Last Update 1998/08/16

 食虫植物は、さまざまな方法によって、虫を捕らえて養分として吸収します。その補虫方法について下記に説明します。

補虫方法として、粘着式挟み込み式落し穴式吸込み式誘い込み式があります。

 
 
1.粘着式
  種類により、その捕らえ方に違いはありますが、一般的に葉の表面に線毛と呼ばれるものが密生しており、その先端には粘着力の強い液体を持っています。昆虫はその液体に触れると身動きできなくなってしまい、そしてその線毛から今度は消化液を分泌し始め、昆虫を溶かして養分として取り込んでいます。中には、昆虫が捕まると線毛が屈曲して昆虫を掴むような動きをする種類や、葉全体を昆虫に巻き付けて全面から養分を取り込もうとする種類があります。
    このような補虫をする代表的なものに、ムシトリスミレ属・モウセンゴケ属・ドロソフィルム属・ビブリス属があります。
 
 
ドロソフィルムの補虫葉の拡大写真です。

小さな線毛に透明で光っているのが粘着力のある液体です。

昆虫が捕まっている状態です。

 
 
ドロセラの補虫葉の拡大写真です。

ドロセラ・システィフロラの補虫状態の拡大です。 
線毛が、昆虫に向かって動いた様子が確認できます。

アフリカナガバモウセンゴケの拡大です。 
 
  
    
ピンギキュラの補虫葉の拡大写真です。

ピンギキュラ・イオナンサの補虫葉の拡大です。
葉の表面に点々と光っている部分に、非常に細かい線毛と粘着力のある液体が付いています。
       
   
   
2.挟み込み式
 挟み込み式とは、二枚貝(アサリ・ハマグリ等)を開いたときの状態に似ており、昆虫が、その中に入ってくると素早い動きで開いた状態から閉じた状態になって中に閉じ込められてしまい、出てこられなくなります。そして、消化液によって溶かされて養分を吸収します。
このような補虫をする代表的なものに、ハエトリソウ・ムジナモがあります。

ハエトリソウの場合、どのような時に閉じるかというと、葉の内側の両面に各3対のトゲ(感覚毛)が出ており、昆虫がこの感覚毛に2回触れる事によって、一瞬のうちに閉じてしまいます。そして、両縁にある長いトゲが入った昆虫を逃さないようになっています。特徴として1回触れただけでは閉じないという事で、理由として挙げられているのは、1回だけでは昆虫自身が完全に入っていない状態も有り得るため、2回触れる事によって昆虫を確実に捕らえられるようにしています。また、養分にならないもの(小石・枯葉等)が偶然2回触れて閉じたとしても、その後内部で動きがなく感覚毛に刺激がない事から葉を開きます。
その後、昆虫を圧迫させ消化液を分泌して養分を取り込みます。
この補虫動作は、3回程度行われ最後には閉じなくなります。また、養分も取らずに補虫動作を繰り返えすと株全体が弱ってしまい、最悪枯れてしまいます。
 
 

ディオネアの補虫葉の拡大写真です。

内側に各3本の感覚毛があるのが見えます。
葉の縁には、閉じ込めた昆虫が逃げられないようにトゲがたくさん付いています。

この葉は、今までに補虫をした事がある葉の写真です。
葉の縁が上の葉と見比べてみると反っていて、その先にある閉じ込めるためのトゲも外側を向いています。

  補虫後、締め付け状態の姿です。葉の縁が少し反った上体になっています。
  
  
   
3.落し穴式
 このタイプの食虫植物には、ウツポカズラ・サラセニア・ヘリアンフォラ・セファロータス・ダーリングトニア等があります。
ウツボカズラ・セファロータスは、袋の中に消化液を出す線が存在しているので、自分自身で昆虫を溶かして、養分を吸収するようになっていますが、サラセニア・ヘリアンフォラは、消化線を持っていないため、袋の中にバクテリアなどが棲んでいて、それらの手助けによって昆虫から作られた養分を吸収しています。
 
 
 
ダーリングトニアの補虫葉の拡大写真です

真横からの状態です。

真下から覗いてみました。 
中央に見える穴から昆虫が入り込み、出られなくなって 
養分となってしまいます。

 
 
 
サラセニアの補虫葉の拡大写真です

サラセニア・フラバです。 
黒く見える部分は、昆虫が落ちて溜まっている状態です。

ハチが入っているのが確認できます。

蓋・入り口付近の拡大写真です。 
この付近に密線があって蜜が出ています。 
昆虫は、内壁に下向きに生えている毛によって筒の中に 
落ちてしまい微生物に溶かされてしまいます。
   
 
 
4.吸込み式
 ミミカキグサやタヌキモが、この補虫方式で、補虫袋は最初蓋を閉じた状態になっており、昆虫が触覚に触れると水と一緒に袋の中に昆虫を吸込むようになっています。
そして、内壁から養分を吸収します。
 
 
 
5.誘い込み式
 ゲンリセアが、この補虫方式で、地下部にY字型の補虫部を持っており、この中に入ってきた虫は、その奥へと入っていくと、根元に膨らんだ所があって、その中に閉じ込められてしまいます。そして、その中で消化されて養分として吸収されます。
 
 
 
ゲンリセアの補虫葉の拡大写真です

逆Y字型になっていて、ねじれている様子が確認できます。
  
 
 
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