
第2回 犬山MTBサイクルフェスタ
98/10/17
| =レースインプレッション= |
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出発の朝,期待もむなしく、誰もがイメージしたレース前のさわやかな朝空とはかけ離れていた.
集まったその顔には,誰が台風を吸い寄せたのか,霧混じりのなか,雨に濡れ曇りがちな表情が浮き沈みしているのが伺えた.
現代の天気予報の力を背に感じつつ,とにかく出発の準備に取りかかる以外,他になせることもなく,加藤の口からでるのは,
「ほんとに走るのかよ〜」とふぬけたしょぼしょぼつぶやきであった.
げろけったチーム軍,はじまって以来の悪天候になるとも知らず,誰が呼んだのか,初の女性応援者
高橋さんと奥田さんが,遠足気分で意気揚揚とついて来た。
さて,エネルギー源の補給をし終えた岐大軍は,レース当日寝たおしを決め込んでいる豪臣の家にモーニングコールをかけるが,
電話口にでる気配がいっこうにない.まさか,電話までも無視することを決めこんでいるのかと,みなの顔に不安がよぎった.
このままではまずいと感じ,携帯に電話すると,なんとつながるではないか,さわやかな声で.しかも23号線を走って会場に向かっているとは,ええぇ〜〜〜〜.
今考えれば,これまでレース当日すべて完璧に寝たおしていた豪臣が早起きして会場に向かってること自体,これこそ台風を寄せ付けている根源であったと確信できる.
そうこうしているうちに出発予定時間も過ぎてしまい,若干遅れつつも会場に向かっていった.道中,なぜか最悪のレース中止が頭をよぎり不安になりながらも,
決行を信じつつ,レースの開催有無を確認するため,鈴木が主催者に電話を入れる.なんてことはない,案の定,レース決行である.
この情報を一番心待ちにしている向田に伝えてあげようと心やさしく思う福森だが,携帯を解約したばかりの役たたずに舌うちするのであった.
それでも,こころあつい福森は,信号待ちで雨の中を車を降り伝えたのであった.そんな福森のこころもつゆしらず,一人燃え上がる炎の向田,
対称的に後ろの車で加藤の顔は沈み込んでいた(T_T).各自,レースのイメージトレーニングを行ううちに,
会場のイルカ池が見え,気分が盛り上がってきてもうすぐ到着だというのに,松岡の車がついてこないではないか.
全く,戦意喪失&うつ状態加藤のわがままトイレとは.これでは,盛り上がるあつい気持ちがさめてしまうではないか.
会場に着くやいなや,レースを予兆するどろどろ道の洗礼をうける.あきらめきれないのか,きれい好きの向田は車を進めるのを躊躇しているようである.
まぁそんなやつは気にせず,早く車を駐車場に止めて,準備にとりかかねばならなかった.とにかく,雨の中の準備である.
苦戦しながらもテントを立て,さぁ昼飯でエネルギー補給だというのに,いない!!鈴木が!!!
またやってくれた,一人試走に出かけたのである.ロボットマック鈴木を思い出させる行動を見せつけたのであった.
そんななか,福森は愛車にリーサルウェポン”マジックリン”を吹き付け,スタートを心待ちする.豪臣,目が点である(・。・)
そんな奴らを横目に向田はよいグリッドを得るため,一人スタートラインにむかうのであった.だれにも気づかれることなく.
福森の耳には届かず,
脳裏には前回のレースでの三宅とのクラッシュが鮮やかに蘇る.通常はあまりパッシングをかけない横に木々が迫る狭いコースで,
早く抜きたい苛立ちから,コースラインを外れ,周回遅れの三宅に,追いぬきをかけた.サイドに迫る木々への激突を恐れ内に入りすぎ,
三宅はコースの譲り幅が狭く,ハンドル同士がガツッ.コースは下りである.スピードが命取りとなり,
福森の体は,一瞬ふわっと宙に浮いたあと,転がるだけであった.
前には,勝利を脅かす炎の戦士向田の背中がわずかに,多くの背中の陰から見えていた.でも,福森には相棒のスーパー鉄人ロボット鈴木がいたし,
炎の戦士向田はスプリントタイプのため,時間がたてば疲労により足をつり,燃えつきた灰の戦死向田となり,スピードが落ちることを福森は熟知していた.
向田は,愛する相棒豪臣のため,スタートダッシュで福森とのタイム差をつけ,ピットに飛び込んでくることをイメージしていた.
雨は小ぶりになるどころか,ますます激しさを増していった.テントのなかでは,高橋さんと奥田さんが身動きもできず,
ただただ,テントが流される恐怖におびえながらも,笑顔をみせていた.
いっそのこと,テントが飛んでしまえば,もっと楽しかったのにと,こころひそかに福森は思っていた.
げろけったチーム軍の2番手達は,順位に変動もなく,順次確実にピットに戻ってきた.そして,スタートライダーが2週目へと入っていった.
水しぶきで泥が目にはいり,ただでさえ良くない視界がさらに悪くなり,目をこすりながら,しかも1周目より深くなっている水溜りに苦戦しながらの走行であった.
各チームの3週目も順位に変動はなく,ピットに戻ってきたが,どうもブレーキの調子がよくない.ブレーキレバーが思うように作動しないのである.
向田も福森もお互いブレーキの調子の悪さが同じであることに気づいた.
どうやらブレーキワイヤーに泥水が入り,スムーズに動かないことがわかった.だが,どうしようもなかった.ブレーキをだましだまし使いながら走るしかなかった.
もっと,コンディションが悪かったのは,三宅・加藤チームの自転車であった.自転車を共有しているため,疲労が激しくブレーキが使いものにならなくなっていたのである.
そんなことも知らず,2回目のコースに飛び出していった加藤は,坂を下りきったところで,ブレーキがかからないため,大転倒.
最近,腹のでてきた加藤はここぞとばかり,面白いように転がる,転がる.やはり,加藤であった.加藤が転倒で苦戦してるころ,
ピット前では3時間エンデューロは,90分に短縮という情報が飛びこんだ.炎の向田がおどろき,あたふたとし,係員に確認をとる.
「福森さん,一緒にゴールしましょうか」
そんな中,タイムリミットとなり,げろけった3号松岡が頭を掻きながらぶなんに走りきり、ゴ〜ル.つづいて,2分8秒後にげろけった4号へろへろ加藤がゴール.
加藤は,これで2戦目を危ない走りをしながらも無事完走となった.福森はしばらくして後ろを振り返ってみたが,すぐ後ろには向田はいなかった.
そんなに差はないことには変わらず,全開の走りを続ける.だが,落とし穴はまだあった.コース終盤,多くの水溜りは予想以上に深くなっていた.
それでも福森はペースを落とさず走っていたが,ついに疲れから最善のラインをはずし,かなり深い水溜りのまんなかにつっこんでしまった.
きり抜けれるかと一瞬思ったが,だめであった.前タイヤが完全にはまってしまい,前転状態でヘルメットから水溜りに飛び込んでしまった.
以前も練習中に前転してしまい,痛い思いをしたのに.だが,感傷に浸ってる場合ではなかった.今は向田に追いつかれてしまうのである.
あせって自転車に乗ろうとするが,あせればあせるほど福森は手間取ってしまったのであった.
幸運にも向田は追いついてこなかった.どうやら,向田にもチェーンが外れる等のトラブルがあったらしい.
そのまま,福森と向田は意地の走りを見せ,かなりの台数を抜き,福森がまずゴ−ル.2人チームのトップであった.
そして福森から遅れて28秒後に,”むこた,チン子にぼわれる”状態でかろうじてゴ〜ル.
なんと,その3秒後にアルゼンチン子チーム,惜しくも向田にかまほれずゴール.
向田,自分の頑張りに感激!しばらく,自分自身に酔いしれていた向田であった.
こうして,あまりにも激しいレースは幕を閉じた.レース後,勇者の闘いを祝福するかのように雨はあがり,気持ちのよい風が台風によってもたされた.
片付けに取りかかり,福森は車を近くまで持ってこようとするが,なんと,大雨で地面はドロドロ状態,いやな予感が的中!スタックである.
向田が押すもむなしく,タイヤはくるくるからまわり〜〜.いまでも,押した向田の手がたが福森の車にくっきりと残っているのであった.
片付けもぼちぼちに,恒例のじゃんけん大会へと望んだ.ここのところ,必ずと言っていいほど,賞品を持って帰っている福森は,
あいもかわらず自転車を手に入れることを自分自身に誓っていた.今回10人のみが商品を手にすることができるということであった.
レース後の各メンバーのコメントである.
三宅に5,000円で旧型マウンテンバイクを売った福森であった. 【記事/J.Fukumori】 |
=レース成績=(出走:44チーム)
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