17.ザウPPP設定モジュール / iTime v1.30 ハデコR&D(ザウPPP設定モジュール) オマケ氏(iTime)
要するに、PPPセッションを切らずに、あれこれやりたいよぉということなのだ。
PPP接続を行ない、繋いだまま他のアプリに切り替えられるという意味では、シャープ社のFTPクライアントや、そのパッチバージョンである">うーぴーさんのgeocities対応版が、元来その機能を持っている。いや、"機能を持っている"というより、"そういう仕様だ"と言った方が正確だろう。
これらでMI-E1から雑感堂トップをアップロードして、PPPを切らずに、そのまま内蔵ブラウザで結果の確認、なんてのは、今現在でも非常によくやる。通常なら、モデム初期化→ダイヤル中→接続中→接続完了の4段階かかるものが、一瞬の接続中/接続完了だけですぐにブラウザ画面になってくれるのは、なかなかに快適。
PPPを使うアプリならなんでもいいわけで、PPPを切らずにそのままメールチェックとか、WWW天気予報とか、あれこれできる。もちろん、FTPを繋ぐ必要すらなくて、FTPクライアント(パッチ)を立ち上げてPPP接続し、そのまま他のアプリに切り替えればいい。それじゃ、あまり意味はないけれど(一つの仕事をしてからそのままで、ってのがミソなので)。
ここで痛恨なのが、仕事が終わるとPPPを自動切断してしまうアプリがほとんどだということ。このため、FTPクライアント(パッチ)で仕事をしてから切り替えて使えるアプリは、事実上"どれか一つ"に限られてしまう。
で、PPP接続に特化したMOREとしては、小笠原さんのDialupServerがある。以前DialupServerでもとりあげたが(もう1年以上前になるんだぁ)、もともとはzxLinuxの実験用に作成されたもので、単独でPPP接続/切断をこなす。
実験MOREとしての性格もあり、他のMOREから呼び出して云々ということは実装されていない。ただ、"接続部分の各アプリからの分離/接続設定ファイルの一元管理/接続時間や料金の集計といった付加機能を加えれば面白いものになる"というヴィジョンは、リリース当初の段階で小笠原さんは持っていらした。活動休止されているのが残念である。
実は、PPPセッションの保持については、上記本ネタに概略書いてしまっている。その意味では、この1年、ほとんど動きがなかったといっていいのかもしれない。
というところで、ザウPPP設定モジュール。
HD-Term telnet対応版へ向けての前段階ということで、本稿執筆時点ではまだ公開評価版βである。
狙っているところは、DialupServerに近いか。相違点としては、GUIで接続設定ファイルを作成できること、設定ファイルを切り替えられること。そしてなにより大きな違いは、他アプリから呼び出して使う仕様であり、単独では動作しないことである。ザウPPP設定モジュールを使うには、使うMORE側での明示的な対応が必要になる。
この意味は、うまくいけば、非常に大きい。"明示的な対応"を実装する際に、ザウPPP設定モジュールを使うという前提からして、仕事が終わったときにPPPを切断するかどうかをユーザが選べる形になってくる可能性が高いからである。
できる/できないという話に限定するなら、FTPクライアントパッチ版でPPPセッションを確立してから各通信MOREを立ち上げるようにすれば、接続設定ファイルの一元化もその切り替えも、できる。一手間かかるが。
問題なのは、PPPを自動で切られてしまうことなのだ。DialupServerとのダブリが多くて恐縮なのだが、自動で切る仕様自体は、間違っているとは思わない。少しでも通信費を削り、余計なオペレーションを意識せずにという方向は、正しいと思う。ただ、1年前には影も形もなかった定額接続というものが身近になったこともあり、"自動で切るか保持するか"をユーザ側で選択したいという欲求は、ますます高いのではないだろうか。
繋ぎ直せばいいだけだ、と言ってしまえばそれまでのことである。だが、これだけZaurusを使った通信でできることが増え(Webブラウズ、Web検索、電子メール、天気予報、TV番組、FTP、パソコン通信、時計あわせ、チャット...etcetc)てきて、定額接続のおかげでそれらすべてをどかどか使えるとなると、やはりアプリ毎に接続ネゴが必要なことが面倒に思えてきてしまうのだ。
ザウPPP設定モジュール対応アプリが増えることによって、再接続の手間が減ることを、とてもとても期待している。
そこで、iTime Ver1.30。オマケさん、お久しぶりぃ。
もちろん前の版から持ってはいたが、正直言って時計を合わせるだけのために通信費かけるのがイヤで...1回2回動かして、SDの肥やしと化していた。通信費を気にせずに済むのはもちろんAir H"のおかげなんで、本稿の主旨とは離れる。
なにより、ハデコR&D以外からの、ザウPPP設定モジュール対応アプリ第一弾である点が大きい。iTimeを起動すると、"自動的に切断する"のチェックボックス。デフォルトはOFFである。感泣。
"時刻を合わせる"でザウPPP設定モジュールが起動し、ちょちょいと設定して接続。時計合わせが終わったら、FTPクライアントの場合と同様に、そのまま他の通信系アプリに切り替えて作業ができる。
iTimeを終了しようとすると、"PPP接続を切断してから終了してください"が来る。これもFTPクライアントと同様の処理だが、妥当だろう。みんながみんな定額ではないのだから。
しっかし、意外と時計って狂うのね。電池交換もリセット操作もしておらんのに、一晩経ったら2秒狂っていた。気にしすぎても仕方ないけれど、TVジャンキーのスケジュール登録対応アラーム付きなんてこともあって(テレビっ子ではないけれど、たまには観るのだ)、E1の時計に頼る場面が増えつつある折りから、簡単お気軽操作でばしっと合わせられるのはありがたい。
ちなみに、FTPクライアントでPPP接続してからiTimeに切り替えて接続処理すると、ザウPPP設定モジュールの"接続"ボタンを押した段階ですぐに(その前からのPPPセッションを引き継いで)、時計合わせ処理が始まる。ここでもやはり、PPPセッション自体は使い回しが可能なのだ。
対応するかどうかは、もちろん各MORE作者の方々の胸先三寸である。くだくだ言っておるのは、あくまで私個人の希望に過ぎない。できれば、でき得れば、一つでも多くの通信系アプリが、ザウPPP設定モジュールに対応するとともに、自動切断は選択式になってくれると幸せだなあ、とお星さまにお願いしつつ、本稿これまで。
(2001/11/14)