よろず部屋 品書きへ


28.ほんっとに奥が深いんだってばこの道は

 20020607、SONY MDR-E888SPであれこれ聴きながら夕暮れの秋葉原を彷徨う私。

 26番を上げたその日のことながら、どーしても☆ ぬ〜 ☆さんお薦めのB&Oのイヤホンが気になってしょーがないのだ。秋葉ならどっかにあるだろう、まぁなにしろ見るだけでも...と、うろちょろうろちょろ。
 なかなかないのだ...
 なんとか自力で探してみたかったけど、この晩は当の☆ ぬ〜 ☆さんと宴会の約束、そうそう時間もかけられない。ってことで、一足先に秋葉巡回中の☆ ぬ〜 ☆さんに電話。
 「ヤマギワにあるよ〜」
 了解。お、なるほど、1階のショーウィンドウに既にB&Oの文字が。オーディオ関係は5階ね、はいはい...


 ...ご対面。\14,000-ですかぁ。うぅむそれはちょっと...あ、「試聴ご希望の方はお気軽にお申し付けください」ですかそうですか、じゃぁまぁとにもかくにも話のタネにちょろっと聴いてみて...あのぅこれ聴いてみたいんですが...


 店側に用意されていたプレーヤに入っていたソースは、なんと無伴奏ヴァイオリンソロ。喧嘩売っとんのかいワレ。人もあろうにこの私にそーいうモノを聞かせるかぁ。...いい音じゃねぇかよ。ちょっと待てや。
 えぇと、自分のに繋いでもいいですか。はいどうも。CE-RH1に接続。
 ...Beethoven弦楽四重奏曲No.11第三楽章。ぐわ。
 ...Mahler交響曲No.3冒頭。ぐわわわわ。


 試聴開始からここまで、1分弱。MDR-E888SPに繋ぎなおす。再びMahler。15秒後...
 店員さんに向き直り、にっこり笑って
 「これください」


 しょーがないのだ、どーしよーもないんだってば。"耳肥やし"ってくらいなもんで、心の糧なのである。

 ミニオフ一次会でみなさんにお披露目。ARIさんと案山子さんSHUさんが呆れ返るのはしかたないけど、☆ ぬ〜 ☆さんにまで"早い"言われるとはなぁ...この人がいなければ、こいつの存在さえ知らなかったんですけどねぇ私...
 SHUさん、iPodにMDR-E888SPを繋いで試聴。「おぉっ...違うもんですねぇ...」
 あのやかましかった呑み屋の中でも、やはり違いは歴然らしい。SHUさんさぁ、それ持ってく? いいよ、しもちゃんのジャスミン茶代ってことで。いいですいいです。
 え、B&Oも聴くの? やめといた方がいいと思うんだけどなぁ...あぁ聴いちゃった...ナニ、「こっちを...」ってだから言ったでしょっっっ
 そういうわけで、MDR-E888SPはたったの一日で、他家に嫁いだのであった。B&0と直接比較したのはほんの数十秒のことだったのだけれど転ぶにはそれで十分だったわけで、SHUさんには比較に敗れたものを押し付ける形になり、かえって申し訳ない。
 ただ、両方を使い分けてきた☆ ぬ〜 ☆さんによると、そして私も短期間ながら双方を使って同調するのだけれど、ダイナミックレンジが広いのはMDR-E888SPの方である。B&0はアコースティック系には素晴らしいけれど、骨太ではないので、ポピュラー系には必ずしも向かない面もある。私が聴くのは9割以上アコースティックなので迷う余地はなかったのだけれど、SHUさんのとこならばMDR-E888SPも十分に活きると思う。ってことで、どうか使ってやってくださいSHUさん。


 ☆ ぬ〜 ☆さんの話だとB&OにはMP3プレーヤがあって、これがまた優れものらしい。デザインも素晴らしいし、エンコーダも入ったパッケージになっていて、"原音に忠実"なんだと。お値段はちまんえん也。
 メモリとしては本体128MBのみでスロットを持たないらしいこと、真価を発揮させるためには20GB近くあるMP3をエンコードし直さなきゃならんことあたりを考えて踏みとどまっているものの、まぁ気になってるのはたしかなんだよなぁ。やれやれまっこと、奥が深いってば。


 さて肝心のB&0の音質についてだけれど、"本物だ"という以上に、私は語る言葉を持たない。すべての楽器が、その音で鳴る。

 開く語れるとすれば耳にフィットさせるためのギミックの方であって...メーカWebのキャプションでもそちらの方に力点が置かれているわけだけれど、まぁなかなかすごいものである。

 黒い湾曲バーを耳に引っ掛けるわけだけれど、これが開閉可能。イヤホンユニットとの距離も可変で、ユニット自体も自在に回転するという、全方向フレキシブル構成。

ぴったり 要するに左のように開いた状態でまずユニットを耳に合わせ、曲げたり縮めたりして右のごとき状態にもっていけば、いつもぴったりフィットというわけである。皮膚感覚としては吸い付くようなはまり具合で、重量たったの8gでもあり、道具の存在をほとんど感じることなく、音楽に浸ることができる。

 メーカWebによると"音漏れを最小限にする"ための処置ということになっているけれど、これは周囲に音が聞こえる迷惑を防ぐってんではなくて、すべての音エネルギーを損失なく耳に注ぎ込むという意味のようだ。実際、周囲の音はちゃんと(生活情報音が聞こえなくて身が危ないということはない程度に)聞こえるのに、音楽は音楽で別世界でまたきちんと鳴っているという、一種摩訶不思議な感覚が味わえる。

 このギミックを支えているのが、ムクのアルミにハードラバーという素材構成であって、これまた☆ ぬ〜 ☆さんの言によると、「全然ガタがこない」そうである。たしかに伸び縮みやら回転やらの滑らかさや硬さというのが絶妙としか言いようのないもので、素材とともに工作精度の高さをひしひしと感じる。しぶい。たまらん。


 昨日今日と、聴きまくりである。耳を壊したくはないので適度に休憩を入れながらではあるが、さぁてこの幸せは、ちょっと表現のしようがない。手持ちのソースが別の顔を見せるというのはMDR-E888SPで体験したばかりなのだが、さらに一歩推し進めて、連続体験中である。E25DCのミュージックプレーヤイコライザ設定も、全域にわたって詰めなおしてみたりして。うぅむ、果てはないのうこの道ばかりは。

(2002/06/09)