11.巡礼 起の巻−飛鳥篇−
2001/02/24、朝からどんより雨模様。雨だろうがなんだろうが、行くのだ。
天王寺経由近鉄で橿原神宮前へ。駅前でママチャリを借り、甘樫丘へひた走る。途中道が分からず行き会ったおばさんに聞いたらば、なんだすぐそこに見えておった。11年前の記憶、まるでなし。
甘樫丘麓で正午。登る。あぁ...甘樫丘だ...11年ぶりだ...しばし絶句。いきなり記憶がよみがえる。
ここの眺望ってのはもう説明不能なんだけれど、当然ながらこの日、見晴らしはよくない。そのかわり、山々から水煙りが立ち上る様がまた風情あり。だーれもいない...
正気に戻り、駅で仕入れたきこり弁当を食う。盛り沢山で結構うまい。食っている途中で雨本格化、傘を片手に。ふと気づくとなんとPHS圏内、さらっとWeb更新。えらいぞE1、"甘樫丘"一発変換だ。物知りだこと。
飛鳥寺へ。なにはともあれ、ここにだけは行かなくてはならない。堂に入って飛鳥仏を見た瞬間に息が詰まり、不覚にも滂沱の涙。しばし対座。残っていること自体が奇跡というこの仏像、あと五年で千四百歳。この間、まったく動かずひたすらここに座っているのだ。時に全身火だるまになりながら。数ある中でもっとも男性的で人間的な仏像と、私には思える。
入鹿の首塚経由、酒船石へ。道滑りやすく難儀。これを見ると写楽クンを思い出してしまうのは業とかいうやつか。
岡寺へ。坂道で苦労させる割になんじゃこの俗っぽさは。スピーカーで経を流すなというのだ。ここだけなんだかやたらに混んでいる。そんなに厄払いしたいかなぁ。奥の院まで一回りしたが、全山これ俗の極地。
門前坂の茶屋で葛切り、黒蜜がうれしい。おばちゃんのプロ根性は健在。娘への土産はここの葛菓子に決定。
石舞台。ここは、そのものより周りの風景がいい。うーん飛鳥だ...
橘寺。六臂弥勒像がとてもいい。ここも私の他に客なし。ゆっくり座り込む。
河原寺跡へ。弘福寺の十一面観音も見たかったが、寺番のじいさんが眠りこけていて果たせず。声かけても起きやしないんだもん。
甘樫丘を巻く形で駅へ。毎日10kmのウォーキングで鍛えた脚力は、傘を片手のママチャリで飛鳥の坂を走り回るという暴挙にもしっかり対応。ほんの4時間ばかりながら、充実感しきり。
さて、夜の部。近鉄奈良駅前でしもちゃんと待ち合わせ。立ち飲み屋→居酒屋と回り、締めは難波のショットバー。呑みまくり。しもちゃん、途中から記憶がないっていうんだけど...わたしゃきっかり覚えてますよ。会話の内容は、特に秘す。再会を約して(約してったって翌々日に会うわけだが)、この日はお開き。
宿は大阪大国町のホテルなんだけど、24時間大風呂に入れるのがポイント。これで酒を抜いて疲れをとって寝たのが、一連の巡礼及び呑みをこなせた勝因かも。ってなわけで、熟睡。
(2001/02/28)