4.ただ酒はいくらでも入りますなあ
妻子は札幌、自分は東京。この状態が既に丸2年、その間もれなく月2回札幌往復なぞということを続ければ、いやでもマイルはたまる。
というわけで私この度、全日空プラチナメンバーとなったのであった。ぱちぱちぱち。いや、それだけ全日空に貢いだというだけのことであって、特段めでたいわけでもないのだが。
たださすがに特典は色々あって、スーパーシートに空きがあるとき無料で座れるクーポンとか空席待ちの優先割り当てとか持ち込み荷物の重量制限緩和とか、どれも結構嬉しいのだけれど、トドメおよびキワメツケはやはりコレ。
じゃん。各空港のラウンジ富士に出入りおぉけぇ。ここは全日空にたくさんたくさん貢いだ人しか入れない、約束の地なのである。
ちょうど前回のフライト直前に通知が来たので、早速9/29、羽田空港ラウンジ富士を初体験してみた。
自動ドアを入ると−この入り口自体が目立たぬながら既にしっかり"無資格者お断り"を主張している−まず受付カウンター。ここでプラチナメンバーカードと搭乗券を提示。いかにメンバーでも他社の便に乗るんでは利用できん。なるほど。
入って見渡すとこれはもう別天地である。照明の柔らかさや什器の配置や静けさ、まっとうなホテルのロビーよりさらに一段落ち着いた空間。広い。当然ながら客の99%はスーツ姿であってさらにその90%は一見して40代半ば以上。19:00過ぎと早めの時間だったこともあってかなり席は埋まり、それぞれが飲食だの談笑だのしているというのに、浮ついたあるいはこせこせした雰囲気はみじんもない。
感心したのが音関係で、余計なBGMを流していないか、あってもごく小音量。TVもあるのだけれど、本当に見たくてその前に陣どった人以外には気にならないという絶妙の音量だった。部屋の構成もいいのだろうけれど、いらん音が耳につきやすいタチの私としてはポイント高いなぁこれ。
こちらはごくラフなジーパン姿(基本的に通勤時は私服)で、なにぶん初めてで勝手もわからず、とりあえずこの空間のお作法をつかむべく30秒ほど全身アンテナ状態でうろついたあげく、ようやく一席に落ち着いた。
なんと、用意された飲み物はすべてロハで飲み放題。生ビールサーバ、洋酒が3種に珈琲紅茶各種ジュースなど。
まぁビールは私の好まないスターチ入りだったし(しかもあのキレのないもたれた感じは一番搾りではあるまいか...エビスだったらなぁ...)洋酒は国産中堅どころではあったが(アイリッシュがあったらなぁ...)、そーいうことを言っておる場合ではない。ただ酒じゃただ酒じゃ。こういう特権があるとはさっぱり知らんかったぞ私。ゆったりサイズの椅子にどかっと身を沈めてビールをあおり一服点けて、早速しっかりすっかり寛いでしまった。
各フライト時刻が迫るとラウンジ内にいちいち放送で知らせてくれるし、飲食についてはセルフサービスなのはその方が気楽なので歓迎だし、そうは言ってもサービス係が絶えず室内を回って飲み物の補充だの客の飲み残しや灰皿の始末だのに気を配ってくれるし、至れり尽くせり。こりゃ癖になる。
タイトルには景気づけもあってああ書いたが、そりゃこの先1時間半のフライトを控えた身、いかな私でもそうそうぐいぐいは呑まん。はずだが、ビール一杯にロックをダブルで3杯はいったかな。
言い訳だが、そりゃ一週間みしっと仕事した後の金曜の晩である、さすがに疲れもある。これまではゲート前の並び椅子で(これがまたどうモゾモゾしても尻の座りが悪いのよなぁ)憮然と時間を潰すしかなかったのが、雲泥の差。ちょうど疲れが溶ける程度のほどよいアルコールってのをこのタイミングでキコシメスと、やはり体が楽なのだ。
すっかり元気になってさてフライト前。一歩ラウンジを出ると、あぁそこは日常。"下界"だの"パンピー"だのいう単語が勝手に頭に浮かぶ。自分がこれほどの俗物とは知らなんだ。いやでもほんとに、あのラウンジは凶悪に俗物根性をあおるのよ。
ちなみに2日後、今度は帰京のフライトで新千歳のラウンジ富士。こちらはぐっと小ぶりで、羽田ほどの凶悪なおハイソ感はない。が設備サービス環境に差があるわけではなく、ここでもやはりシドニー五輪バスケットの決勝VTRを見ながら寛いだのだった。
そして今夜は2度目の羽田ラウンジ富士。さすがに余裕が出たのでマンウォッチングなどしてみたが、いや実に多種多様。野菜ジュースの缶を傍らにひたすら疲れきった顔で寝こけているおっさんとか(逆に言えば安心しきっているのである。それだけのサービスをあそこは提供している)、コーヒーカップの前でなにやら瞑想にふけるおっさんとか。私の向かいにやって来たおっさんなぞ、座るなり鞄からThinkPadを取り出し、躊躇なく壁のコンセントにアダプタ挿すわ、やおらP-in(Comp@ctニアラズ)取り出して通信始めるわ...。目の前(彼我の距離約3m)の私がMI-C1でログ読みしている状況下でよくもやってくれた。しかもあのサイズであの薄さってことは憧れのX20かなありゃ。おお、いい度胸じゃ。
なんてこともすべてただ酒あおりながらである。ま、なんというか、札幌に通うのは何があろうがなかろうが規定路線なので、なにがしかそれに見返りがついてくるなら大歓迎ってところかな。
全日空のマイル関係特典は年度制なので、とりあえず私がプラチナメンバーでいられるのは来年3月末日まで。えーと、今日札幌に飛んできた分を入れて月に4回フライトで5ヶ月だから計24回は呑めるわけね。で、そのペースなら来年も期待できるわけね。よっしゃ。
ところで。タイトル、分かった方は分かったでしょうが、日常会話ではあるけれどもちゃんと出典がある。いやぁ懐かしいなぁ...
落ちがつかんのをごまかしつつ、本稿これまで。
(2000/10/14)
(2000/12/06 追記)
三つの空港、四つのラウンジの喫煙事情比較。
・羽田
ラウンジが二つ。
JAL寄り(搭乗口20番に行く途中、夜早く閉まる方)は、完全分煙でガラスの自動ドア仕切り。ドアの向こうにも各種飲み物サーバーがあり、不便は感じない。
端っこ(というか、こちらが本家。真中の手荷物検査場を入ってすぐ左)の方は、仕切りはなくて"こっから先禁煙"ってだけ。広いし気軽だし夜遅くまでやってるので、私はもっぱらこちら。
・千歳
分煙なし。各席ごとに灰皿(ってーかあれはなんていうんだ、灰筒?)あり。喫煙者にとっては快適。
・松山
ラウンジの片隅にガラス仕切りの喫煙コーナーがあって、腰をかけるバーはあるものの、そいつの定員は2名。テーブルの類もないので、ほんとに煙草吸うってだけのために入るしかない。私にとっちゃ寛ぎにくい。
いやほんとどうでもいいことなんだけど、喫煙者側から見ると(非喫煙側からも、かな?)こういうことも大事なんで、とりあえず。
でも、各空港で結構自主的にやってるのね。ちょっと意外。
(追記終わり)