PowerBook G4の登場に思う



はじめに言っておきますが
私は、macファンでもアンチmac派でも有りません。
2001.春
Macがチタンボディーのノート型パソコン PowerBook G4を発表した。そもそも私はチタン合金と言うものに大きな期待と興味を抱いている。『知ったか振りをするページ』でチタン合金やマグネシウム合金の特性を紹介している。
ある日、mac専門の雑誌mac****の編集部の方から、チタン合金のPowerBookG4の記事を執筆するにあたって、私のページの中の資料を使いたいというメールが届いた。
それで、チタン合金製のPowerBookG4の存在を知った訳だ。

その雑誌には、良い所や疑問点などが詳細に書かれていてなかなか面白い。ノートパソコンを通してチタン合金を評価している所が私にとっても面白い。

だが、機械関係の技術者としてあるいはパソコンの一般的なユーザーとしてPowerBookには疑問点が多い。
そこで、私なりにチタン合金やノートパソコンについて考察してみた。

はじめに
その記事の出来具合は?
出来上がった記事を読んで、さすが物書きの作った記事だけあってきちんとしているな、と感じた。情報量も引用例も豊富で、記事として完璧だ。
この事に関して私が評価するまでも無い。すばらしい出来だ。
記事内でのPowerBookG4評価 記事内では、チタン合金の優位性を引用例を用いながら説明している。
その主な評価は
  1. チタン合金の強さと軽さ=軽くて強度の高いものが得られる。
  2. 熱伝導率が低い=発熱の多いハードディスクやCPUを隔離する事が出来る。
  3. 人体との親和性=電磁波シールド性が高く、アレルギーを起こしにくい。
  4. 軽くて丈夫でも体積が増えない=コンパクト(薄型)に出来る。

が主な所だ。
各々を記事内でうまく評価できるような引用の仕方をしている。特に最後には4.の評価を最大の利点としている。

チタン合金製ノートパソコンの私なりの評価
さて、個人的に評価する前に私は一般的なユーザーで、特にパソコンに詳しくも無くこだわりも無いと言うことを言っておこう。
先ず、パソコンに望むもの
早く動いてトラブルが少なく、勝つ使いやすいそして安価であること。
ノートパソコンを選ぶのは…
(1)省スペース的な目的
(2)持ち運んでパソコンを使いたい
が主な理由だろう。

(1)の理由からは、特にコンパクトなデザインや軽さなどの必要性は感じられない。むしろ、液晶パネルが大型化している故、コンパクトから逸しているように見える。
省スペース型にすることによる熱の拡散には気を使わなければならないが。

(2)持ち運んでパソコンを使う?

  • わたしゃ、14.1インチのノートパソコンを東京まで持ち運んで仕事したことがあるが、約3.2Kgのパソコンを持って歩くにはちときつすぎる。
  • そのデザイン=ファイルをかばんから出すが如く、パソコンを取り出すのだが、その重たさと引っかかりの無いデザインのため、落としそうになる。
  • キーボード入力がし難い=キーの手前にスペースがあり、このスペースはキーと面位置だ。なんとなく引っかかりが無く、入力し難い。

以上の事と記事内での評価から、チタン合金製のノートパソコンの評価はおのずと出てくる。
評価1:チタン合金の人体との親和性

チタン合金に塗装をすれば、耐アレルギー性は無くなる。塗装されたチタン合金では無意味。むしろ、抗菌コート等のほうが実用的なのでは?
電磁波シールド性については…いいのかもしれないがどれ位影響するのだろう。むしろ、ブラウン管から出る電磁波のほうが多いと思うのだが。

評価2:デザイン

PowerBookでは、加工性の悪さから四角張った単調なデザインになったのではなく、PowerBookの個性として評価されている。
しかし、個性なら別の方向、つまり使いやすい形へのデザインを目指してもらいたい。
持つところやキーの配置、手前のスペースの有効利用等。

評価3:重量

このサイズでわずか2.4Kgというのは、確かに軽い。これは評価できる。しかし、同じ強度を得るのに軽くて体積の小さいチタン合金の特性を生かしているが、これでいいのか。
わずか2.6cmの薄さを謳っているが、本当にこの薄さが必要なのか。
もしも、薄さなどのコンパクトさにこだわらなければ、そこそこの大きさでもっと軽いものが作れたのではないか。

評価4:熱伝導率〜熱膨張係数

暑いところや寒いところを行き来するのであれば、熱膨張率が大きいと他の材料との膨張率の違いにより歪が生じ、全体にダメージを与える。熱膨張係数が低いほうが良いのは言うまでも無い。
しかし、熱伝導率が悪いと言うことは、熱の発生する部位を隔離するように使えば、他の部位に熱が伝わらないので一見よさそうにみえるが、それでは熱をもつ部位の熱の発散はどうなのだろうか?
ボディー底面が熱が逃げ難く、ここへの熱の伝導を抑えることが重要視されているようだが、ハードディスク本体の熱はどこへ拡散させればよいのか。

技術者の自己満足 かねてから思っていることだが、技術者たるもの、技術や他と違っていることをすることにおぼれてはいけない。
他に出来ない技術や、誰もやらないことを出来たとしても、それがマーケットに合わなければ、それはただの技術者の自己満足に過ぎない。
PowerBok G4は技術集団の自己満足の対象になってはいないか。これが私の結論である。
私が、このチタンボディーのノート型パソコンを評価するとしたら50点。
技術や新素材に取り組む姿勢は認めるが、コマーシャル上のうたい文句だけではなく、本当にユーザーの求めているものをプロデュースしたかと言う事なのである。

要望!
大きさは、画面の大型化により、そんなに小さくする必要は無い。
薄さは、それほど薄く無くても良い。
軽さは、超軽くあってほしい。
使いやすさは、スペースを確保できるのなら、段差や傾き、キーの配置を工夫してタイプしやすくして欲しい。
もって運ぶとき、落としそうにならないよう、何らかの工夫をして欲しい。
なんなら、もう1cmでも大きくしてもいいから、各角にクッションを設けたらどうか

これが、私のノートパソコンに対する今後の要望である。

今後の展望 チタン合金を使うかどうかはともかく、対抗するwindowsマシンが登場するのは必至。
従来のマグネシウム合金で新しいコンセプトで開発されるのか、あるいはカーボンファイバーでいくのか。
チタン合金を採用しながら、違った方向でデザインしていくのか。
はたまたまったく新しい軽くて丈夫な素材があるのか。
ハニカム構造でいくのかそれとも…

いずれにしても、windowsマシンにとっては格好の餌食となるに違いない。
明らかに次に対応すべき方向が解っているからだ。

そして対抗馬を出すのであれば、できれば、上記の要望!欄を考慮して欲しいものだ。

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