私たちだけが特別じゃない
私たちは特別、そう感じていた時期が有りました。
人より沢山苦労している、心配している。
この子だけは周りの子とは違う。特別な子なんだと。
乙武君のエッセイの様な気丈な両親ではいられなかった。
娘が手術をする時のことですが、母子センターのNICU入り口にらくがき帳が設けてあります。
その時その時の思いを落書き帳につづるんです。
これは、内に秘めた思いを発散させるには効果的な方法だと思います。感情を抑えて抑えて頑張っているパパもいるんだから。
私は書く気にはなれなかったんですが、ふと落書き帳を覗いてみました。
そこには、父親の娘に対する思いを、決して長くはないがなぐりつけたように書き込んでありました。
『おまえは他の子と違って運がいいんだから』、『かわいいかわいい○○ちゃん』、『お父さんがついているぞ』、『おまえは生まれるべくして生まれてきたんだから頑張りなさい』等など。
どれもこれも単純で、あさはかで、人が聞いたらあほらしい、と思えるような文書。
でも、ふと気付きました。
私もそう思っていたんです。そういう思いを内心誇らしげに持ち歩いていたんですが、
良く考えると、みんな一緒なんですね。
未熟児で生まれた子供の親が思っていることはみんな一緒。
ひいては、正常に生まれてきた子供の親の愛情と何ら変わりは有りません。
劣っている事も無いですが秀でている事も有りません。
子を持つ親の心はみんな一緒。
子供もそう。
私たちの娘だけが特別じゃない。
正常に生まれてきた子も未熟児で生まれてきた子も、障害をもって生まれた子もそうでない子も。
受ける愛情は一緒だし、子供に対する思いはみんな一緒。
昨今のわが子を見捨てる親の気持ちが解らない。
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