妊娠6ヶ月で妻が入院


妊娠から約6ヶ月、掛かりつけの産院へ定期検診へ行った時の事だった。

今まで順調に育っていましたから、事無く検診を受けてニコニコ顔で診察室から出てくる妻を期待して待っていた所、妻の顔は浮かぬ顔。
『もうおりかかってるんだって』と、力無い言葉。私もにわかに信じられない。
数分後、院長に説明を受けると、『もう子宮口が開いているから、どうしようもない』続けて『でも、もしかして助かる可能性があるから受け入れ可能な病院を探している』との説明であった。

その時胎児は約600g、素人が考えたら絶望的、専門家が考えてもかなり困難な状況。
一縷の望みを託すしかない。そんな気持ちで受入先と救急車が来るのを待つ。

しばらくはお互い何が何やら解らない状態で待っていたのが、次第に事の重大さに気付いてくると、妻は回りの目も気にせずしくしくと泣き出した。
完全に悲観的になっている。
『まだ駄目と決まったわけじゃない。大きい病院に入院すれば大丈夫や』と、裏付けの無い事を言って慰めるしかないじゃないですか。

『だって、先生が流産するって言うたもん。』、『いや、大丈夫や』の繰り返しで、救急車到着。
受入先は大阪 日本橋の愛染橋病院…あとで聞いたら、未熟児に関しては大阪ではNo.1or2の権威らしい。
救急車の中では妻の気持ちも落ち着き、来るべき難関に対処しようとしている。


愛染橋病院へ入院

こういういきさつで、愛染橋病院へ運ばれ子宮口を縫合する手術が急きょ行なわれたのである。
ちなみに病名は、子宮頚管筋無力症とのこと。
麻酔をかけ、子宮の入り口を縫うのだが、これが今でも妻の語り種になっている。つまりその時、針が巧く入らなくて6回ぐらいやり直しただの、という事。

ちなみに先生の対応は、こんな事ぐらい日常茶飯事という感じで『もう縫ったから大丈夫や、後は出産までしんどいけどがんばろうな』。
技術や経験に基づいた自信が、私たちを安堵させてくれた。(実はこの時、先生は『1ヶ月くらいもったら良い方やな』と感じていたらしい。後日予定外の早期出産となる時聞いた話である)

手術も無事終わり、これから出産まで約1ヶ月半入院となる。

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