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| セイタカさん著 |
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ーーーーーーーー剣の雨ーーーーーーーーー 「おかしい、気配が読めない・・・」 抜け忍ローディーは焦っていた。 今度の敵は違う。 手に握られているのは名刀・骨喰いの太刀。 そして、鬼を思わせる奇怪な鎧に身を包んだ その男は、恐ろしいほどの手練だった。 しかし、それ以上の何かがある。 ガキン!「おおっ・・・・・・」 低い姿勢から繰り出される あくまでも正確、どこまでも強力な一撃。 わざと後方に吹き飛び、一旦距離を開ける。 吹き飛びながらローディーは軽やかに一回転し、 手裏剣を投げるーーーーー次の瞬間には 背後から雪崩の如き斬撃が落ちてくる。 投げた手裏剣はまだ宙にあるというのに・・・。 敵の太刀筋そのものは、彼に見切れない程の 速さではなかった。しかし。 休む間もない雨の如き連撃に、 ローディーは押されつつあった。 最強の忍び・・・そう呼ばれたこの男が、 剣術、忍術で押さえ込まれようとしている。 ーーーーーーーー第二の秘法ーーーーーーーーー ローディーは印を切った。 すでに敵は攻撃を止めている。 獣が死にかけの獲物をなぶるように。 「蜘蛛糸の術!」 気合と共に手から放たれた呪糸が敵に絡みつく、 攻撃補助の忍術。 しかし、糸は目標を見失い四散する・・・。 敵はただ腕組みをして立っている。 しかしその気配は、のっぺりと辺り一面に広がっている。 まるで霞のように。 敵がゆっくりと印を切る。 もはやローディーは構えなかった。 深く息を吐く。 彼の吐息と同時に・・・初めて敵が口を開いた。 「南無・・・・・・」 地の底から響くような声、しかし。 ローディーはこの声に聞き覚えがあった。 誰か思い出す間も無く、ローディーの足元が凍りつく。 「これは・・・・秘法・氷結土!?」 それは忍びの里ファーイーストに伝わる秘法。 禁呪・三位一体と並び、代々御頭が守り続ける忍術。 足を奪う、それは白兵戦において完全勝利を意味する。 ゆえに無双の秘法として隠されてきたのだが・・・ 「貴様・・・なぜその秘法を知っている!?」 すぐに短い答えが帰ってきた。 「・・・・・・・死ね」 ーーーーーーーー巴剣乱舞ーーーーーーーーーー ローディー、そして敵も分かっていた。 これが最後の攻防になる。そして・・・ 足を封じられたローディーに勝ち目がないことも。 敵はこちらの刀の死角から一気に駆け寄って来た。 ローディーは最後の抵抗を試みた。 高速印を切り、火遁の術を発動しようとする。 と・・・敵が二人に分かれた。 朧影分身。 本体と分身が二筋の斬撃を放つ、必殺の忍剣。 ローディーもこの必殺剣を習得している。 が、さらにもう一つの分身が現れた。 朧影三位・・・この秘剣は御伽噺にのみ残されている。 そして、敵は伝説でもまだ飽き足りないようだ。 三体の分身が・・・・それぞれ違う動きで襲ってきた。 「胡蝶の舞!」 ローディーの視界が無数の蝶の幻に遮られる。 「秘剣・鬼百足!」 炎をまとった一閃が、龍鱗の帷子をあたかも ボロ切れのように切り裂いた。 同時にローディーの足元の氷が熱で溶け・・・ ずぶり。 三本目の骨喰いの太刀がガラ空きの胸に突き立てられた。 傷口からは「血のように」炎が噴き出す・・・。 次の瞬間、一筋の炎を残し二人の身体が天高く舞い上がった。 「飯綱落とし・・・・!」 |
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