伊藤千尋の公式ホームページへようこそ!  2011年4月15日更新!

伊藤千尋の近著

「変革の時代」「こころを熱くする伊藤千尋・講演集(2)」(シネフロント社)2010年11月20日発行

変革の時代

「一人の声が世界を変えた」(新日本出版社)
 2010年1月15日発行

「活憲の時代ーコスタリカから9条へ」
「こころを熱くする伊藤千尋・講演集(1)」(シネフロント社)2008年の憲法記念日5月3日に発行。好評発売中!2009年1月6日第3刷!  山田洋次さん推薦!

週刊金曜日掲載、「伊藤千尋の国際時転」を毎月執筆中

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 13日にドイツのNGO活動家から、福島原発事故を受けてドイツの原発政策の変化について聞きました。
 ドイツでは今や、原発を廃止するのは既定路線であり、論争は「いつまでに廃止するか」に移っています。福島の事故で、保守派の政党も「反原発」に路線を転換しました。全政党が「迅速に廃止する」路線になったのです。
 チェルノブイリ原発の被害を受けたドイツでは2002年、「2023年までに原発を段階的に廃止する」法律ができました。今のメルケル政権になって、それを2037年に引き延ばす新法ができましたが、福島の事故により、この新法は凍結されました。
 今回の事故を受けてもともと原発反対だった社会党は最初の法律のとおり2023年までに原発を廃止せよと主張し、緑の党はさらに早めて2015年までに、と言っています。世論を見ると、「5年以内に廃止」が52%、「22年以内」が20%、「すぐに閉鎖」が11%、「廃止しなくていい」は17%です。ドイツ連邦環境庁は「2017年までに原発の段階的廃止は可能」と声明を出しました。
 では、原発が廃止された分のエネルギーをどうするのでしょうか?
 昨年の段階でドイツ議会専門委員会は「2050年までに100%自然エネルギーでまかなうのは可能」と声明を出しました。すでに自然エネルギーでまかなっているのは250万世帯あります。これを増やしていこうというのです。
 原発政策でドイツと日本の違いについて、彼は日本の電力事業の構造的な問題を指摘しました。それは「電力会社に発電と送電が独占されている」ことです。「電力の開放、自由化が必要」と彼は主張します。
 実は電力事業で、日本と世界の大きな違いがあります。発電会社と送電会社は別であるのが世界の常識ですが、日本は同じ会社が両方をやっています。日本も戦前は別だったのですが、戦時中に統合され、戦後もそのままなのです。独占企業だから思うままにやれるし、後ろに国がついているから殿様商売だった。好き勝手に電気の値段を決めたし、電力会社の社長の方が知事より偉いといわれました。
 この構図を改めて、発電と送電を世界の常識に合わせて分離すれば、消費者は自分が使う電力を選べるようになります。そうなればコストの安い自然エネルギーに消費者は流れます。ドイツではこうして自然エネルギーが伸びてきたし、世界不況の時代にも新たな自然エネルギーが雇用を生み出したので、ドイツのみは不況にならずにすみました。彼は「原発は政府の支援がなければ経済的に成り立たない産業」だと強調しました。

講演の依頼はkiminohoshi@cine-front.co.jp
 03−5802−3121
(シネ・フロント編集部内)にメールまたは電話でご連絡下さい。

fuji&chihiro

伊藤千尋の経歴

1949年山口県生まれ、東大法学部卒。学生時代にキューバでサトウキビ刈り国際ボ ランティア、東大「ジプシー」調査探検隊長として東欧を現地調査。74年朝日新聞に 入社し長崎支局、東京本社外報部など経てサンパウロ支局長(中南米特派員)、バルセ ロナ支局長(欧州特派員)、ロサンゼルス支局長(米州特派員)を歴任。現在はbe集部員。
 ほかに「コスタリカ平和の会」共同代表、「ヒューマン・ライツ・ナウ」理事。
 著書に『活憲の時代』『変革の時代』『ゲバラの夢、熱き中南米』『君の星は輝いているか』(シネフロント社)、『一人の声が世界を変えた』(新日本出版社)、『世界一周 元気な市民力』(大月書店)、『反米大陸』(集英社新書)、『観光コースでないベトナム』(高文研)、『闘う新聞−ハンギョレの12年』(岩波ブックレット)、『燃える中南米』(岩波新書)など。

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