月刊小笠原諸島 159 (05-'12)Monthly Bonin Islands 本文へジャンプ
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環境カウンセラーEnvironmental Councelors
環境カウンセラー(市民部門)登録番号1998213027

延島 冬生
2012年4月20日(金)
9,原発都民投票条例請求署名

 原子力発電の可否は政府、業界、一部「科学者」で決めるものではなく、国民投票で決めるべきであるという主旨である。現行法制度では、都道府県議会に条例制定を求めるしか方法がなく、都議会に条例制定請求をした小笠原村有権者名簿が確認できる。

写真は小笠原村選挙管理委員会の条例制定請求者名簿縦覧告示

2011年10月20日(水)
8、我が家のリフォーム
 建築して10年目を迎える我が家のリフォーム工事を、台風来襲前の5-8月に実施した。
〇目的
 本体の維持補修、電気・ガスの節約

 写真は改修前(before)


 写真は改修後(after)

〇 項目・説明
1、目地コーキング材塗り替
 防水のため劣化した目地のコーキング材総塗り替。外壁サイディング、窓枠など。
2、塗料
(1) 断熱塗料塗装
 屋根、壁、雨戸、戸袋。断熱及び屋根、壁などを長持ちさせるため。
 * 体感できるほどの低温度化ではなかった。
(2) 塗装
 軒天塗装し直し。
3、工房前テラス屋根設置
 日除け、太陽熱除け。
 * タコノ葉細工工房に大きな効果、エアコンの使用が減った。
4、天井裏の一部に断熱材を敷く。
 建築時に残った屋根、壁の断熱材の利用。
 * 体感できるほどの効果があったか不明。
5、雨樋地上管延長
 大雨時の雨水の土台浸水防止。
 * 外壁サイディング材の撤去による空地発生とともに、雨水排水が改善された。

 写真は改修後の雨樋(gutter)

6、濡れ縁改修
 風雨で腐食した板張替、塗装。
7、エアコン設置
 工房以外は置いてなかったが在宅時間が長くなったので、目的に反するように見えるがついにDKに設置。
 * 日差しが斜めに室内に入り込む9-10月に効果あり。室温30℃以上の昼間使用、使用回数わずか。
8、玄関網戸修理
 糸が切れて虫が入ってくるので修理。
 * 網戸は通気と虫よけの必需品。但し、イエシロアリの侵入を防ぐことはできない。修 理に出している間、網戸なしの開けた玄関からゴキブリ、クモなどが入って来た。
9、外壁サイディング材の撤去
 建築時に残った大修理用外壁材の一部を使った後、撤去。
 * 台風時期が過ぎたら本格化する予定で、擁壁を這い上るつる植物を工夫中。
10、その他、
(1) 室内棚等の設置
(2) イエシロアリ防蟻処理を5年保証期限前の9月に実施、3度目。
〇 経緯・解説
ア、設計施工した内地の工務店が廃業してしまったので、島内の建築屋さんに頼んだ。
イ、断熱塗料の色が限定されていたので、以前の暗い焦げ茶‐灰色系から、明るい薄茶‐アイボリー系に変わった。時間とともに慣れてきた。
ウ、エアコンは「内地の量販店で自分で買って、取付をやったほうが安い」と島内電気屋さんに言われ、必要なエアコンの能力、修理部品調達可能な国産品という条件から“シンプル イズ ザ ベスト”の原則に従い、量販店でも相談し多機能の新機種を避け壊れにくいダイキン200Vをインターネットで買う。ダイキン製は事務所など結構な数が島に入っているので修理もし易いと思われる。
エ、雨樋は一部よれが生じ雨樋以外から雨だれが落ちるが、「台風で壊れた時に採り替えたら」と建築屋さんに言われ、修理後に台風で壊れても無駄なので止めた。
オ、浴室乾燥機は昨年壊れて交換、レンジシロッコファンは一昨年改修。
カ、ガス湯沸し器(風呂用)、IHクッキングヒーター、レンジフードは壊れたら交換・修理。
キ、蛍光管・電球を設置本数より抜いて3-5割少なく使っているので照明器具は改修しなかった。30w蛍光管が入手出来なくなったたら、器具を交換、LED直管ランプ(省エネ蛍光灯)にする予定。(2011-10-20)
2011年4月27日(水)
7、脱原発
 3.11東日本大震災に伴う福島原子力発電所の事故は、発生から46日以上経つにも関わらず、 未だ事故の詳細が不明である。それだけでなく事故がなお進行中であり、水蒸気爆発による大気汚染や放射能汚染水による海洋汚染が再度起こる可能性が否定できない深刻な事態である。事故レベル7という最高ランク評価は妥当である。
「想定外」とする東電は「この原発事故は人災だとする」佐藤前福島県知事の発言に答えていない。どこが「安全でクリーンな」のか説明して欲しい。
 「安全な暮らし方を」と望むなら、原子力発電にエネルギーを頼ることはやめるようにしたい。原子力発電には、
(1)核兵器の製造・使用につながる危険性
(2)大事故の危険性
(3)日常的な放射線被ばくの危険性
(4)放射能のゴミを後世に残すことによる危険性―などがある。また、
(5)エネルギーの利用形態を硬直したものとし、「電気が止まったら何もできなくなる社会」をつくりあげてしまう危険性がある*。
と言う指摘もある。
 電力の3割近くを原発に依存しているから、止められないという意見も多い。しかし、3割しかないなら止められると考えることも出来る。止めるために出来ること。
1、家では。わが家は風呂(LPガス)以外は電気だし、風呂も停電時は沸かせない。東電の「計画的停電?」に呼応し村の夜間のスポーツ、文化活動は1カ月自粛していたが家では玄関灯の点灯を止めたままだ、今後もそうする。節電はまだ出来る。各種フィルター掃除を小まめにし効率を良くする、予定している家のリフォームで遮熱・断熱工事をする(断熱構造建築したので補助金はもらえなさそう。)、つる植物のウォールで太陽熱を遮るなどでエアコンの使用を抑える、電球が切れたらエコ電球に交換するなど。
2、地域では。父島・母島では東電の火力発電に頼っている。料金の離島割増は無く離島の赤字は本土でカバーしてもらっている。島では太陽光発電が新設の公共施設の一部に取り入れられているが、4ソーラー発電2009年12月27日で取上げたように、ソーラー外灯はバッテリー交換せず放置され消えたままだ。ソーラー発電が普及するようメンテナンスの継続、島内メンテナンス業者の育成、台風時に仕舞える小型ソーラーの開発など行政がテコ入れする必要がある。
3、日本全体では。電力供給の自由化。既存電力会社の独占体制を止め、発電、送電、配電の分離、東西の異なるヘルツの同一化・又は融通化を進め、火力、水力、地熱、風力、波力、太陽光などの各種発電を組み合わせ、電気の地産地消を図る。
* 西尾漠(2002)「原子力発電」日本消費者連盟編『安全な暮らし方事典』緑風出版(2011-04-27)

写真は東電事務所(Tohden Office)

写真は給油制限(Limited to 20L for oil)(2011-04-08,父島)
2008年2月29日(金)
環境カウンセラーとして
小笠原諸島の自然環境は昔からよく研究・調査され、村内に自然環境を保全・研究するNPO・NGOがいくつもあり、小笠原諸島の貴重な自然を守るという村民の意識も高い。
 ところで、生活環境はどうであろうか。上下水道完備(一部地域は浄化槽)、舗装道路が整備、ごみ収集・処理施設も整備されている。小笠原村は都市であり、田舎ではない。しかし、生活環境への関心はあっても自然環境のように調査が行われ、村民が関与しているという状態ではなく、ほとんど行政(小笠原村)任せと言ってよい。これでよいのであろうか。やはり、村民の関心と行政の積極的情報公開が必要であり、生活者として出してきた、またそれを処理をしてきた行政などともに考えていく問題である。負の遺産を次の世代に先送りすることなく、いままで出してきた者が解決しないといけないと思う。(2008-02-29)  

写真は旧父島清掃工場下流のオオハマボウ群落
2010年10月1日(金)
6、漂着物
 父島で漂着物が目立つ海浜は宮之浜、釣浜、二見湾内の扇浦、境浦が上げられる。前2者は北岸で、兄島瀬戸に直接面し、外洋から漂着しやすい。扇浦、境浦は二見湾の入口に直接面しているからであろう。漂着物は、外洋での漁業に使われた、網、ローブ、浮き、筌などの漁具が多いが、漁船内で使っていたであろう生活廃品(プラスチック製、びんなど)もある。
 近年の漂着物で目立つのは、中国製品である。中国語が刻印されている。中国産の漁具が氾濫しているのか、中国漁船の活動が活発なのか。
 海岸清掃の際、以前は小さいものは商店のビニール袋をまず拾い使っていたが、最近は袋を用意しないと小物を集められないようになってきた。村内でのビニール袋の有料化が、海水浴客によい影響を与えている例と言えるだろう。

写真は漂着物(父島・宮之浜、中国製のびん)
a drift made in China


写真は漂着した漁網用浮、中国の地名が読める。(a drift of floats for fishing)
2010年5月30日(日)
5、ごみ埋立後の洲崎

父島のごみ焼却施設(クリーンセンター)1999年稼動、その下方の埋立処分場2001年稼動以前は、洲崎[すさき]の残土置き場(都道湾岸通り終点左側)は、粗大ごみ、不燃物、産業廃棄物、建設土木廃材捨場だった。ポンコツ車*は島外持ち出しが村条例で義務化されていたが、それ以外のものは全て、公に又事業者や個人が捨てに行っていた。まだ使えるものや様々な部品があり、欲しいものを捜しに行き「洲崎デパート」で手に入れてきたとも言われていた*2。
分別回収された不燃物は野焼きされていて*3、自然鎮火せずにその火が拡大したりして、消防団の出動もしばしばであった。今、建設残土に覆われているがその下には私たちが捨てた又燃やされた残滓が残っている。眼に見えなければよいというものではなく、盛土が汚染され、又その端や下から廃液が染み出している可能性は十分ある。盛土を掘ってはごみを捨て焼き一杯になると別の穴を掘りを何度も繰り返してきたのだから。適切な地点での定期的な土壌・水質の検査とそれに基づく対策が必要である。20世紀後半、返還後の負の遺産を後の世代に引き渡してはならない。
* 21ぽんこつしゃ 小笠原現代日本語事典バックナンバー
*2 山口真奈美(1991)「私の自転車、食器、棚はどれも「洲崎デパート」(洲崎のゴミ穴)で入手した。タダという超特価の上、みんな健在だ。友人にも、洲崎デパートのお世話になっている人は少なくない。」(コラム)連載-小笠原に暮らす3;科学朝日Sept.1991
*3 同(〃)「持ち込まれた粗大ゴミの焼却処理。洲崎の不燃物処理場で木曜日ごとに燃やす。…可燃物と不燃物を分別回収しても、最後にこうして焼却処理される点は同じだ。」


写真上は洲崎の不燃物処理場、盛土に掘った穴からはみ出している不燃物(1991-09)


写真は洲崎残土捨場の残土の上の残土(2010-05)

写真下は洲崎残土捨場全景(2008-12)
2009年12月27日(日)
4、ソーラー発電
 父島・母島は亜熱帯域にあり、太陽光が強く気温が20℃程度でも日向ではTシャツで過ごせる程である。太陽光発電は平成2年度工事で母島大沢の農業用水汲み上げに使われたのが初めで、その後父島の地域福祉センター、母島小中学校校舎新築、父島に建設中の「複合施設」に設置又は装置中(写真1)である。電力を東京電力の火力電力に依存している状態は燃料の輸送コスト、火力電力によるCo2排出等を考えると太陽光発電が積極的に進められることが望ましい。世界自然遺産登録を目指している村としては、世界自然遺産区域外の施設や生活環境においても、地球温暖化防止対策の実施が緊急に必要であろう。
 しかし現状は設備の設置・維持管理に税金が使われている新設の公共施設等にほぼ限られ、既存の公共施設等や民間住宅には普及していない。8年前、わが家を建てる時も考えたが、補助制度も無く設置しなかった。普及しない理由は既存の公共施設等も民間住宅でも、以下のようにほぼ共通であろう。
1)借金してマイホームを得るため、理想像から費用が掛かるものは割愛せざるを得な い。建築資材を水以外全部内地から運んでくるので、都内・近郊の建築費の倍かか る。
2)国・都の補助制度では、1)、3)、4)の理由で条件が合わなかったり費用がかさんだ りして自己負担額が大きい。
3)村内に工事やメンテナンスの施行業者が無い。
4)風速50-60mの台風、塩害によるソーラーパネルや架台の劣化・飛散及び故障に耐え られる強度にすることや修理が難しい。事実、父島の地域福祉センターに設置され たソーラー発電照明灯3基は故障したまま何年間も放置され、夜間利用者は不自由 と危険を強いられている(写真2)。
5)村の補助制度が無い。
  島での普及促進は必要であり、そのためには
(1)屋根で無く、壁でも太陽光発電は可能であると思われる。台風養生のためのカバー
設置、パネルの取り外し移動など島の気象に合った方策・技術の開発・研究
(2)工事やメンテナンスのできる施行業者の村内育成
(3)住宅用の補助制度は多くの区市で作られている。国・都の補助制度との併用可の村 の補助制度新設
 が急務ではないだろうか。(2009-12-27)

写真はソーラーパネルを屋根に装置した母島小中学校(school)


写真1はソーラーパネルを屋根に装置した建設中の「複合施設」(父島)


写真2は故障したままのソーラー発電照明灯(地域福祉センター・父島)
2009年1月12日(月)
3、清瀬川白濁

 3、清瀬川白濁
2008年12月20日(土)午後、ゲートボールに行く途中、川が白くなってると通行人から呼止められる。清瀬橋から見下ろすと10cm足らずの浅い河床が白濁した水で見えず、本流上流から流れ込んできたことが分かる。川沿いの遊歩道を辿ると、水面の白濁は消えているが、流水は何となく白く、白濁水の流入はほとんど終わっているようだ。河口では潮によりどんどん拡散されている。水面に油膜はなく、ボラやグッピー、ベニシオマネキが水面に浮いているわけでもないので、毒性はさほど強くはない水溶性の液体が一時大量に流されたものと思われる。夕方帰りに見た時は、引き潮で水がなくなっており、白濁ももう確認できなかった。原因は不明だが、水溶性ペンキの多量の流入が考えられる。
 白濁現象は、海上保安署員もたまたま通りがかり確認しているので、それ以上の関係者への連絡は後日にしたが、河川管理者、村自然環境担当課、NPOなどに即通報しなかったことを反省している。
 小笠原島では自然環境への関心は高いが、生活環境については関心はあるものの、監視や調査の体制が不備で環境全般への保全については、バランスを欠いている現状である。(2009-01-12)


写真は清瀬川河口


写真は清瀬橋上流
2008年9月16日(火)
2、シロアリ

2、小笠原諸島の脅威の外来生物の一がシロアリ(イエシロアリCoptotermes formosanus)である。一般にシロアリは森林の枯木の分解者として有用と思われているが、小笠原諸島にシロアリ類が自生していたかは不明である。イエシロアリは太平洋戦争後の米軍時代(1946-1968)に資材に付いて父島に侵入したらしい。家屋への食害が急速かつ甚大で、1970年代からスウォーム(分巣のための乱舞)が光へ集まることから、家屋、事務所、街灯を問わず夜間の照明にシロアリの群れが集まる現象が続いている。イエシロアリ対策としては、家屋などの木部、床下土壌の防蟻処理、定期点検が不可欠だが、家屋などの付近にある巣を捜し出し、撤去しないと家屋は守れない。
 小笠原村役場は「シロアリとの住み分け」の標語で、集落内とその付近の巣を捜し出し撤去する事業を続けている。一方、集落内の都立公園や集落周辺の国有林では、モクマオウ(Casuarina equisetifolia)などの外来植物の伐採が行われている。世界自然遺産対策としてそれは意味あるが、伐採された木や切株が残されたり、防蟻処理を行わず、シロアリの餌と営巣場を提供している。イエシロアリも侵略的外来種であり、一方で防蟻対策が進められながら、他方ではシロアリの増殖になる事業が行政で進められている。縦割り行政で困るのは住民である。
 母島にもイエシロアリは侵入し、駆除が続けられているが、分布地域が拡散しているようである。父島から持ち込まれた植樹木に伴って入ったらしい。(2008-09-16)


写真は伐採後イエシロアリ(Coptotermes formosanus)に食害された切株(都立大神山公園)

1、旧清掃工場


1、今のごみ処理施設が完成するまでは、返還以来30年程低温の炉での焼却、不燃ごみの埋設、野焼き、その埋設が行われてきた。そこから浸出していると思われる廃液はどうなっているのか。また廃止された旧清掃工場はそのまま放置されている。炉、煙突内の残灰は風雨に任せておいてよいのであろうか。集落から離れているといっても、それで生活に影響がないのであろうか、自然環境への影響がないのか。まず残灰や付近の水質や土壌の調査が必要であろう。(2008-02-29)
写真は旧清掃工場