モレイ(moray)とは、海にすむ生き物の「ウツボ」のことです。 ウツボは海中の岩穴に棲み、獲物を捕まえるときはすばやく穴から飛び出してきます。 このすばやく穴から出てくる動きを真似たものが、このモレイアームなのです。 モレイ型ロボットアームには、次のような利点があります。
写真を見てもわかる通り、アームの構造はゾウの鼻型ロボットアームと同様の機構を水平にしたものです。 (その昔、このアームには赤い鉄の円筒が取り付けてあって、ゾウの鼻型ロボットアームの横版だったようです。) ですから、重力を考慮しなければ、ゾウの鼻型ロボットアームと同じ理論で制御することが出来ます。
モレイアームの特徴を生かした動き方は、大きく分けて2種類が提案されています。 一つは「(1自由度)モレイ駆動」で、もう一つは「2自由度モレイ駆動」です。
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| (1自由度)モレイ駆動 | 2自由度モレイ駆動 |
一つ目のモレイ駆動は、スライダーがアームを押し出すとあたかも空間にレールがあるかのように アームが軌道を描く動き方です。アームが描く軌道には様々な曲線を使用することができますが、関節トルクを滑らか にするためにクロソイド曲線(曲率が一定割合で増加する曲線)や、自然スプライン曲線(2階導関数までが連続) などを使用しています。
それに対し、二つ目の2自由度モレイ駆動は各関節にかかる力(トルク)の総和が最も小さくなるような動き方です。 スライダーが押したり引いたりする力をうまく使うことで、各関節がほとんど力(トルク)を出さなくてもアームの先端をある位置から 別の位置まで動かすことができます。
これらの二つの動き方のうちどちらを使用するかは、ロボットアームを使用する環境によって変わってきます。
複雑に入り組んだ狭い場所にロボットアームを入れる場合はモレイ駆動を使用し、比較的障害物の無いところでは2自由度モレイ駆動を
使用してエネルギー消費を抑えます。 しかし、障害物が無くても水の中などアームが横に動くの抵抗があるような場所では、
モレイ駆動を使用した方が関節トルクを抑えることができ、エネルギー消費が少なくて済みます。
また、2次元平面の運動だけでなく、これを3次元に拡張したらどうなるかといった研究も行われています。
モレイアームのmpeg動画を用意しましたので、ロボットの動きをご覧下さい。