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| フランスWカップ セレソン練習見学記 | 1998 .6. 25 | ||
| Ozoir La Ferriere, France |
今回のフランス旅行中に良く目にとまったのが、駅にいるボランティアの案内係り。開催地の駅ではたどたどしい英語を話す人たちが出迎えてくれていた。東駅にも若いスタッフがいたので、さっそく話しかけてみると...このおにいさん、英語はわからない様子。しかし、私が行きたい駅を知ると、大きく肯いて持っていたファイルを開き、チラシをくれるではありませんか!んナニコレ? 英語、フランス語、ポルトガル語で書かれた「ブラジル練習見学へ行く人への案内」でした。ひぇー! 問い合わせが多いのね^^;それによると、TOURNAN行きに乗り、ここから6つ目の駅で下車。電車は20分おきに出ていると言う。ちょっと安心。
でも実は私には大きな不安がひとつあったのだ。パリジャンという新聞に出ている「今日のブラジルの予定」のところに、「練習16:30」にはなっていたけど、以前はこれが「公開練習 16:30」になっていたんだよね。決勝トーナメントに入って非公開になった可能性もあるかなぁーと....。えーい、でも、私には今日と言う日しかないのだし、行くしかない!とOzoir行きを決心。
そんなわけで、電車の中にブラジル人がいるかどうかが気になる。キョロキョロしていると数人はいる様子。ブラジル人は団体旅行が多いからだいたいがバスで移動なので、こんなもんさ!と自分を励ます^^;
パリから40分くらいで、郊外の住宅地といったところに着く。駅を出ると日本人の男女が6人、ふらふらしている。話しかけたかったが、ブラジル人が「このバスに乗ってスタジアムへ行くのだー!」と言うので、駅前からローカル・バスにのる。もちろん、地元の人も乗っているわけだけど、ブラジル人サポーターは元気に大合唱。関東バスの中でブラジル人の歌が聞けるかも...と4年後を想像して不安になったり、笑えたり....
町の中は「歓迎 セレソンご一行様」といった雰囲気でいっぱい。スタジアムだのインフォメーションだの行き先を表す表示があちらこちらに。お店でもこの街オリジナルのセレソン・グッズが売っている。
成り行き上、ブラジル人にくっついてインフォメーションへ。どうもここで、整理券のようなチケットを配っているらしい。チケットを配るってことは練習をしていることは間違いなし \(^o^)/ヤッター!
ところが、な〜んと整理券がもうない!と言っている。ガ〜ン!(;_;)
ブラジルの人たちとのやり取りを聞いていると、
おフランスのお姉さん 「Are you NIPPON EXPRESS?」
ブラジルのお兄さん 「??? No. American Express!」
と日本人の私には大爆笑ものの会話を大真面目でしている^^; (Nippon Expressとは日通旅行のこと。日通旅行の人の分のチケットはあるらしい。思わず、私、日通です!と言ってしまいそうになる自分^^;)
係のおねえさんの英語はたどたどしいなんてもんではなく、「バス、電車、パーキング、チケット」と言っているようなもので、これでは謎解きの様で何のことかさっぱりわからない(^^;
とりあえず、「Ozoir Brasil街」の案内を貰ってスタジアムへ行ってみることにする。この案内、見開き4ページにスタジアム、駐車場の案内、整理券の貰い方、コラム「ブラジルと私」(想像です^^; がぎっしり。まるで村おこし状態。
バルーンで出来たアーチがヴァリグ・ブラジル航空のスポンサー名入りで、サポーターを歓迎してくれるが、チケットなしでは当然入れない。柵越しにチラリと中を見ると、食べ物屋やグッズ屋がテントを出している。簡易トイレも多数。こりゃ、完全に「セレソン・ショー」だ。秘密練習なんて出来る雰囲気はどこにもない。
ここまで来てレオ、イヤ、セレソンを見られないのかと思うと悲しい。あぁ〜、しか〜し、ここであきらめてスゴスゴ帰っては私の経歴にキズがつくというものナンノコッチャ?^^;
どーしようかな、と思っていると、さきほど駅にいた日本人たちがチケットを持ってやってくる。やはりさっきのインフォメーションで貰ったそうだ。私が行った時はなかったのに...きっと日通の人たちなのね....(;_;)
とりあえず、再度インフォーメーションに行ってみることにする。今度はちーとは英語を話すおやじさんがいる。そして、あっさりとチケットをくれた。なんだかわけがわからないが、「電車で来た証拠をみせろ」というからフランスバカンスパスを見せるとニコニコして、「Enjoy
France!」とか言っている。電車の旅を奨励しているのだろうか!?

この整理券、「Ozoir Brasil Centro De Treinamento Da Selecao」と印刷されて日付も入っている。わぁー、良い記念になる(^_^)v
とにかう手に入れたチケットを握り締めて再びスタジアムに向かう。足がつい小走りになりがち^^;
この時点で3時半ぐらい。セレソンが練習しているところは地元のチームのサッカーグラウンドといったところだ。芝のきれいな市営グランドのバック・スタンドに仮設のスタンドを増設している。見物客はバックスタンドへ。すでに8割がた席が埋まっている。まだ練習開始まで一時間もあるのに^^;
そう言えば、フランスで読んだイギリスの新聞に「ブラジルのサポーターは変っている。練習開始時刻を知っていながら、その2、3時間前から歌ったり、踊ったりして待っている」って書いてあったっけ。
なぜかイタリア帽をかぶった女性の横が一席あいていたので、ここなら柵を気にせずに写真がとれるだろうと思い、座ることにする。
「イタリア人?」と英語できいて見ると、「私はフランス人だけど、ここにいる親戚がイタリア人。インテルのサポーターだからロナウドを見にきたの」とのこと。少年はインテルのロナウドユニだ。おぉ、来シーズン、ロビーがお世話になるインテリスタさまご一行ね!と思わずニコニコする...セッソウナイ....
しかし、うるさい...というか賑やか。ずーっとサンバの音が鳴り響いている。時々、Tシャツを観客席に投げ込むおじさんがいたりして、ワーっと席が盛り上がる。でも、このおじさんもどうみてもサポーター。商売抜きなのかしら。
4時45分ぐらいだっただろうか、突然、ドドドっと足元からすごい音と振動が....席が揺れている。そして、みんながいっせいに首を向けた方へ目をやると....選手のバスの頭(^^;が見えた。この騒音と振動はみんなが足を踏みならしているからだった。大喜びで楽しげなのはいいが、もう少し控えめにしてくれ〜! こわいぃ〜、仮設スタンドの下は堅そうな土だ^^; こうして、ようやくセレソン様ご一行のご到着。もーまわりのテンションは上がりっぱなし。選手は着替えをすませて、ボチボチとピッチに現れる。その都度、歓声がとぶ。でも、レオがいないよー! 早く出てきてくれ、気が気ではない。横のおばさんは「ロナウドがまだ出てこない」とイライラ。「あ、レオだ!」とレオの頭が見えただけで判別するワタシ。すると、スタンドのあちらこちらから、黄色く高い^^;「レオナルドー」という大声援が...。 そして、最後に真打ちの登場だ。「ロナウド!」観客の喜びようと来たらスゴイ!

練習はボールを使ったアップから始まる。リフティングをしながら、前に進んだり、横に進んだり。カナリア色のシャツが奇麗な動きを見せてくれる。なかでも、「うぁ〜!」とワタクシ、鳥肌がたってしまうほど感激したのは、後ろ向きになったセレソン全員がボールをひきながら、スタンド側に軽やかに近寄って来た時。足でボールを繰ること、ただそれだけのことなのに、なんて美しいんだ。そう思ったのは私だけではないらしい。観客のどよめきもすごい。
なんと言うことのない練習でこれだけのため息、歓声を誘うとは...私も思わず日本語で「かっこいー!」とつぶやく^^;
レオはにこやかにロナウドと組んで練習。「レオナルドー!」と声がかかると手をふる。鹿島にいた時と一緒だ。声がかかるのはレオとロナウドだけ。でも、ロナウドは淡々としている。というか、レオナルドの愛想が良すぎるだけか^^; ふと気がついてみれば、名前を呼ばれているのはレオが圧倒的に多い。う〜む・・・確かに呼び甲斐があるもんね^^; ロナウドには時々声がかかる。そして、その10分の1ぐらいの割合で手を振る^^; ドゥンガ先生を呼びつけにしようとするファンはいなかった・・・

アップが終わり、紅白戦。セットプレーの時だけプレーを止めて何度かやりなおす。FKの時はリバウド、レオナルド、ロベカル^^; が蹴ってみる。リバウドのFKはすごかった。3発3中。すべて「取れないよナァー」って言うところに飛んで行く。レオナルドももちろんきっちりと決めた。ロベカルは...覚えてない^^;
紅白戦なのに、サブ組みも自分の力を見てもらおうとするのか、結構当たりが激しい。レオが削られること2回。タンカまで入ってきて、一時はゾーっとしてしまった。ダレ?削ったのは?(~_~メ) 45分の間、レギュラー組みが攻められることも多々あったけど、点数を入れたのはレギュラー組み。その都度、大歓声があがる。試合の時よりは持ちすぎず、ドリブルも控え目でパスで繋いでいる。試合の時も見せてね!^^;
ふと気がつけば、ずーっとサンバ・ミュージックが続いている。あっと言う間に紅白戦が終わって、芝生の上で一休みをするセレソン。レオナルドはロナウドと一緒に寝転がって話をしている。ペットボトルでロナウドの頭を叩いたり、レオのお腹をくすぐったり(@_@)
なんだか楽しそう(^^) 仲が良いとは聞いていたけど、うーん、うらやましいぞ、ロナウド^^; (詳しくはPHOTO
ALBUMコーナーへどうぞ!)
スタンドのブラジル人はバスの時間があるのかドンドン帰り始める。そんな中で「レオナルドー」と絶叫し、歌を歌うグループが....良く見ると横断幕も用意している。あれ?フランス人だ。「レオナルド、メッスのあたなのサポーターがここにいる」とでも書いてあるのだろうか?
完全なるミーハーのオネーチャンふたり。なんとなく親近感を感じる私。このふたりがレオナルドと絶叫し続けるものだから、レオがこちらに向かって手を振る。手を振られるとまたみんな(フクム ワタシ^^;)で「レオー!」と同時に声を発する^^;
最後にザガロが選手を集めてミーティング、そして解散。レオナルドは大きく手を振ってロッカー・ルームへ。
なんと言うか幸せな一時でした。セレソンはいろんな問題を抱えていると言われますが、それはカンペオンになる為の贅沢な悩みのようなものだ^^; と思えてしまった。

路地でボールを蹴って遊ぶ子供たちの夢、それはセレソンに選ばれること。国中のサッカー少年の夢になった、たったの22人のセレソン。彼らが美しい緑の芝の上で芸術的なボール扱いを見せている。それを、ワクワクした気分で見ているサポーターたち。老いも若きも男も女もセレソンに熱くなる・・・。セレソンという特別な、本当に特別な存在。セレソンに対しては常に批難も多いけど、それは、これだけ愛されているからこそ起きることかもしれない。その愛や尊敬に応える為に、動物園のパンダ状態^^; になりながらも練習をするセレソン。たった22人のセレソンに選ばれたことに誇りを持ち輝いている選手たち。日本の代表選手とファンの間にもこんな関係が築かれる日が来るといいなぁ〜と思った幸せな一日だった。
(1998年 7月6日記)
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