観戦記 1999.4.25  スタジオ・ロメオ・メンティ
98・99イタリア・セリエA 30節 ヴィチェンツァ vs ミラン 0-2

4月25日(日曜日) ヴィチェンツァ vs ミラン

ヴィチェンツァのホーム、ロベルト・バッジョがプロデビューしたスタジオ・ロメオ・メンティは町の中心から歩いて10分ぐらいのところにある。大変便利。
新緑が気持ち良い並木道をどんどん歩いて行くとスタジアムが見えてきた。前を歩く若い女の子ふたりはユニを着ている。ユニの番号は14番。ザウリという選手のもの。「かっこ良い選手かしらん」^^;


自転車でスタジアムへ向かっている人たちも多い。「ロビーもああしてスタジアム通いをしたんだなぁ」と思うとわけもなく嬉しい。ミランはスクデット争い、ヴィチェンツァはB落ちの危機という状況でスタジアムは立錐の余地もないほどだ。ミランティフォージはおまわりさんに睨まれながらもキックオフ一時間以上前から歌いまくっている。メインスタンドにもかなりのミランサポーターがいて気勢を上げている。20ビヤホフ、30レオナルド(^^;、9ウェアのユニに混じって、18バッジョのユニ姿の子供がいる。これまたなぜか嬉しい(^^)
すったもんだして手に入れたチケットの席がピッチに近すぎて見えにくいので、通路に座ることにする。同じことを考えた人たちが多くて、私の両隣はおじさんたちになってしまった。分厚い体で暑苦しい。コンクリートでお尻が痛いのでウィンドブレーカーを丸めてお座布団にする。隣のオヤジが「初めてのカルチョ観戦?」と聞いたような気がしたので^^; 「ノ、サンシーロ」と言ってしまう。「ミランのティフォージなんだね」と追い討ちをかけられて「うー、レオナルドのティフォージよ」と取りつくろう。おじさんは穏やかなヴィチェンツァ・ティフォージだ。
キックオフ5分前くらいになってやっとスタメンの発表。レオの名前はスタメンにはない。おじさんが残念だねという顔で私を見ている。こんな良いミランを見るのは初めて。信じられない(^^; 動きに意思統一が感じられる。97年、98年の遅い動きを見ていただけに変貌ぶりに驚いてしまう。スクデット争いをしているのも当然かな、と急に強気になる私(^^;

ボバンは本当に好調のようだ。トップ下から中盤まで幅広く動いてボールを奪っては前線につないでいる。ゴールにはならなかったけど、バイセクルキックをした時には思わず私も「おぉぉぉ!」と歓声を上げてしまった。パオロ様も良く上がってくる。目の前で止まってくれたので、「きれいな髪ね」と思わず見とれていたら、私の目の端でビヤホフのヘディングシュートが決まったのが見えた(^^; こんないい形で攻めているのに点が入らないとまずいな、と思っていた矢先だったので、少しホっとした。

それにしてもヴィチェンツァの中盤は守備が甘い。ボバンをそんなにフリーにしたら、アカンよと余裕で考える(^^;
ミランの選手は誰もが気持ち良さそうにプレーをしている。優勝争いのプレッシャーはないのだろうか。試合はミラン・ペースで進んで行く。たまにヴィチェンツァがボールを奪うと大歓声が上がる。サイドから攻撃を試みるけど、クロスの精度が悪い。コスタクルタの「やっちまったパス」がミランを危機に落とし入れたが(^^; シュートミスに助けられる。主審のジャッジがちょっとミラン寄りのようだな、と思っていたら、「PK疑惑」発生(夜のテレビでもやっていた)。主審に対するすさまじいブーイング。鹿島でブーイングになれているはずの私もたじろぐ。スタジアム全体からたった一人の主審に向かって投げつけられる非難の嵐。かわいそう^^;
ヴィチェンツァのファンは女性も子供も多い。でも、すごい熱の入り方だ。メインの高そうな席からもバンバンと手拍子が聞こえてくる。私のまわりはミランのティフィージと呉越同舟状態だが、トラブルはなし。こういうところは順位が離れてしまっているからだろうか?

1−0でハーフタイムへ。
ミランは本当に楽しいチームになっているよ。誰もがミスをしないわけではないけれど、うまくカバーしあっている。うーん、実に良いムード。いい感じだ・・・ デモ、良いけどさ〜、これではレオの出番がなくなてしまう(;_;) ミランのベンチは逆側にあるから、レオがアップをはじめても見られない。あぁー、やっぱり悲しいな。「嘆きの観戦記」を頭の中で作文しているうちに後半開始。 ミランの攻撃は遠いサイドになるけど、PAエリア周辺の守備は目の前。ヘルベグが良く近くに来る。これって少し押し返されているのね....そう思いつつも視線はベンチの方へ。そろそろアップをしても良いのではないかと思って・・。

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「あ、レオの頭だ」思わず、腰を浮かせて望遠レンズをガバっと手にする私。なんと、後半6分でボバンと交代。「わ〜い!」(私の予定より早いぞ!^^;)
横のおじさんが良かったね。というように何かを言ってくれた。なんていい人なんだ〜。ロビーのふるさとの人たちはいい人たちばかりだ!^^; カメラを持つ手に急に力が入る。レオもボバンと同じトップ下でプレーをするようだ。でも、ディフェンスをするときはミランの右側を担当しているみたい。近い、近い、私に近い(^^; 
あ、ファウルだ。 おー、レオがこっちに向かってくる。やったぁ〜\(^o^)/
ん?何か変^^; 良い位置でのファウルだ。この位置ならジャンジャン、ファウルしてOKよ。レオが壁になるから・・・とミラニスタが聞いたらあきれるようなことを真剣に考える私(^^;

レオは声を出して指示をしたりしている。すっかりチームの一員ね。体も切れているようでドリブルも軽快だぁ!でも、相変わらず、あのダイレクトではたいて、裏に走ってパスをもらいた〜い!という「ワンツー」はリズムが合わない。良い囮にはなっているみたいだけど^^;  .レオのドリブルがファウルで止められるとドキっとしてしまう。ケガをしないでね・・・。

前半より運動量が落ちたようなミラン。仕方がないか....きわどいピンチはミランのフケ顔守護神、アッビアーティがファインセーブで切り抜けてくれる。レオが相手陣内でとったボールがヘルベグへ。チャンスだ!レオがものすごいスピードでジグザグ走行をしながら前へ走る。ボールがヘルベルグからウェアへ。ほぼ横にいたレオにパスが出る。そして、シュート! 右足だ。力がない(^^; 「あー、きわどいコース!」  入った、入った〜 \(^o^)/
その瞬間、はるばる日本から来たレオのティフォージは「あーーーーー!」と叫びながら立ち上がってしまった。決定的な追加点だ。でも、レオの姿が見えなくなってしまった。大喜びしているはずなのに.....。まわりの人たちが立ち上がってしまって私の周囲に要塞が築かれてしまったのだ(^^; ゴールの余韻も一段落した後、クルバからレオナルドの唱が聞こえてくる。レオは手を振って答えている。

2点差になって余裕のミランは適当に後ろでボールを回したりしている。いったい何回パスが通るのだろう。右に左にと小バカにされたように振られるヴィチェンツァの選手。なんだかかわいそう。現実的な力の差を見せつけられる。でも、これであきらめたら選手としてダメなんだろうな。

お疲れのビヤホフに代えてガンツ投入。時間稼ぎだ。レオがこういう形で使われなくて良かった。試合終了。
大喜びのミラン・ティフォージ。あきらめ顔のヴィチェンツァ側。隣のおじさんはすごく悲しそうな顔をしている。このままB落ちしてしまうのだろうか。何も言えない私。レオは誰かとシャツを交換しているみたいだけど、人の隙間から除く私には良く見えない。

ミランはシーズン序盤はなんだかヨタヨタしていたような感じだったけど、ザックが「まだまだ!」と手綱を引きしめて負けないサッカーを続けて来たら良いチームになったみたい。スクデットを始めから狙っていたわけではないけど、今、ラツィオと1ポイント差。新たな目標が出来た。
自分たちが再生してきた喜びと充実感を持って、さらに上を目指せるなんて、幸せだね、レオ。Wカップで負けてしまったレオナルドが日本で語ったこと。

 「次の目標はミランでがんばること」
 「ミランは厳しい時を迎えているけど、必ず再生する」

レオにとっても3トップの一角をやったり、恥骨結合炎に悩まされたりしながらのプレーで大変なことの方が多かったと思う。でも、もしかしたら、私がレオを知って以来、一番、チームに貢献出来ているのではないだろうか。派手なことはあまりないけど、レオのポジティブな姿勢は再生を目指していたミランにとってすごく力になったと思う。

さぁ、後4試合!  

  FORZA, MILAN!  FORZA,LEONARDO!

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