アオキ経営戦略研究所情報


研修のカリキュラム


会社法施行に対応する中小企業経営戦略を探る

1.会社法の成立

2.中小企業経営者の悩みに応える会社制度の解説

その1「株式会社をスリムにしたい!」
Q:「従業員数が10名に満たない小規模な株式会社ですが,商法に基づいて3名の取締役からな
る取締役会や監査役を置いています。登記手続等で出費が多いので,組織をもっとスリムにして,
コストを削減するにはどうしたらよいか?」
A:株主総会プラス取締役1名の機関設計を選択し,さらに監査役も廃止する内容で定款を変更することができます。

【参考】
・取締役の人数について
・取締役会の設置
・取締役の任期

その2「株式発行の工夫により,円滑に事業を承継したい!」
Q:「高齢になってきたので、そろそろ息子に事業を継がせたいと思っています。自分が所有している株式を相続させるつもりですが,そうすると会社の経営に関係のない親族にも株式が行き渡るため、息子が円滑に会社経営できるかどうか心配です。株式の発行の仕方を工夫することで、事業承継を円滑に行うことができないでしょうか?」
A(:以下の3つの方法が可能です。
 @会社から相続人に対して売渡請求を行う
 A種類株式制度を利用して相続される株式を議決権制限株式に変えておく
 B定款の定めによって議決権を制限しておく

【参考】
・種類株式

その3「有限会社はなくなる?」
Q:「現在有限会社を経営していますが,新会社法により,有限会社制度が株式会社制度に統合されると聞きました。株式会社に統合されることで,これまで以上に厳しい規制がかかるのではないかと不安です。そもそも私としては、『有限会社○○』の商号に愛着があるので、今後もその商号を使い続けたいのですが・・」
A:特に厳しい規制がかかることはありません。商号もそのまま使うことができます。
・存続と移行のメリットとデメリット
@特例有限会社のまま存続するメリット
 *取締役、監査役の任期に制限がない。
 *決算公告義務がない。
 *慣れ親しんだ商号を引き続き使用でき、商号変更に伴うコスト(名刺・看板・ハンコの変更費用等)も不要。
A株式譲渡制限会社へ移行するメリット
 *対外的信頼性の向上が期待できる。 
 *会計参与、会計監査人を設置できる。

その4「ベンチャー企業を起こしたい」
Q:「近々、ベンチャー企業を起こしたいと考えていますが、新会社法で創業を支援する制度はありますか?特に、数年前から話題になっている『1円企業』に興味があります。また、新会社法では『日本版LLC』という新たな会社が設立できると聞きましたが、それはどのようなものですか?」
A:以下の【解説】「会社設立手続の簡素化」のように、設立手続が簡素化されます。また「確認会社」(1円企業)は、5年以内に資本金を積み増す必要はなく、毎年行っていた経済産業大臣への書類提出も不要となりますが,定款変更が必要です。
合同会社(日本版LLC)は、有限責任社員のみで構成され、かつ組織の内部自治を認める新たな会社類型で、LLPとともに、創業やジョイントベンチャーなどでの活用が期待されています。

「会社設立手続の簡素化」
・最低資本金制度の撤廃
・類似商号規制の廃止
 商業登記手続のうち、企業活動の広範化や登記手続の簡素化の要請により類似商号規制が廃止され、同時に類似の判断基準になっていた「会社の目的」についても記載基準が緩和されます。
 ただし、不正目的の商号使用の防止を図るために、同一住所・同一商号の登記は禁止(目的の如何を問わない)。また新会社法・不正競争防止法の規定により、不正目的の商号使用の差止め、損害賠償請求が可能となります。

・払込金保管証明制度の一部廃止
「合同会社(日本版LLC)とLLP制度(有限責任事業組合)」
・合同会社の特徴
・合同会社・LLPの形態での創業
・LLP制度について
・合同会社・LLPの活用例

3.最後に
 新会社法は5月1日から施行されましたが,今までの会社制度よりは中小企業の経営実態に合い、使いやすくなったということも間違いないと思います。コストの削減や意思決定の迅速化、スピード経営や円滑な事業決定などに前向きに活用していけばよいと思います。
選択の範囲が広がったことで、何をどのように選択するかが、経営上大事になってきます。
これからはみんな株式会社ですから中身の勝負になり、資本金が小さくとも優良企業である会社はたくさん出てくる、と思います。コスト削減とかリスクな意思決定という意味で自社にとってチャンスであれば他社にとってもチャンスなわけですから新しい競争環境ができたと思います。