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あとがき

最近、日本では人件費の安い中国で生産された安価なファー(毛皮製品)がたくさん出回っています。定番はファーコートやファーボレロ、ジャケットの襟、フードの縁、そしてファーマフラーやカラー。他、あらゆる製品に毛皮は使われます。帽子、手袋、バッグ、ポーチ、ブーツにコサージュ、携帯ストラップ、キーホルダー、家具、クッション、髪飾り、財布やブックカバーにも。毛皮を使った動物の置物、猫用オモチャ等なども。シーズン中一歩外へ出れば、ファーを見かけない日はないくらいあふれかえっています。

その影で、これらの動物たちが殺されています。

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リアルファーの現実。
(残酷な写真は使用してません。その手の物が苦手でもご覧いただけます。)



〜毛皮が利用される動物たち〜

・フォックス(食肉目犬科)
体重は5〜10kg。柴犬と同じくらいの大きさです。
平原で暮らしています。
キツネのことです。北半球に広く分布するアカギツネは毛色によってレッドフォックス(北海道のキタキツネと同じくきつね色をしたキツネ)、シルバーフォックス(黒い毛に白い刺し毛が入っていて白い毛の割合により濃淡が異なる。銀ギツネとも呼ばれる)、十字キツネ(頭〜背中、両腕に黒い筋が入っていて真上から見ると十字模様になっている)に分けられます。
ユーラシア・北アメリカ大陸北部とグリーンランドに分布するホッキョクギツネは通常ブルーフォックスとして売られています。アカギツネよりも発達した綿のような下毛があり、冬毛は真っ白と青みがかった色の個体があり、夏毛は黒っぽい色に変わります。
銀ギツネとホッキョクギツネの交雑種なんてのもいるらしいです。
ペットとして飼っている人もあり。
一枚のコートを作るために殺す数は約20-40頭いわれています。

・ミンク(食肉目イタチ科)
体重0.5〜1.5kg
アメリカミンクとヨーロッパミンクの二種類がいます。毛皮用に飼育されているのは北アメリカに分布するアメリカミンクだといわれています。
川辺で狩りをするイタチの仲間で毛皮は防寒と防水両方に優れているとされ珍重されます。また突然変異により通常の茶褐色以外にも様々な毛色のものが飼われています。
一枚のコートを作るために殺す数は約40-60匹といわれています。

・ウィーゼル(食肉目イタチ科)
イタチのことです。日本には日本イタチが生息しています。森林や里山で暮らしています。
毛皮用に売られるウィーゼルがどの種類のイタチなのか定かではありません。
大きさはミンクと同じくらいです。

・セーブル(食肉目イタチ科)
クロテンのことです。木に登るイタチ科の動物です。シベリア、中国、北ヨーロッパ、日本(北海道)に分布。
日本のクロテンはかつて毛皮目的の狩猟により数が減り、現在は狩猟禁止獣となっています。養殖もされています。
シベリア産のロシアンセーブルが最も高級とされていますが他にアメリカやカナダ産のマーテンという種類があります。

このほかイタチ科の動物はほとんどが、昔から毛皮が珍重されてきました。カワウソやラッコなど水棲度の高い種はより珍重され、生息地が減ったことも災いし絶滅の危機に瀕しています。北米のクズリの毛は吐く息が霜にならないためフードの縁に適しているといわれています。オコジョの毛皮はかつてイギリスの上院議員の制服(の一部??)とされていましたがオコジョは小さすぎる為コストが合わず今は使われていないとのこと。

・ラクーン
ラクーンとは、本来アライグマのことです。が、出回っているのはほとんどが中国産のタヌキの毛皮。
明確な区別はあるのでしょうか。日本毛皮協会ではフィンランドで養殖されたタヌキの毛皮はフィンラクーン、またロシア産のタヌキはロシアンラクーンと表記されるとしています。
タヌキは英語でラクーンドッグと呼ばれます。目の周りが黒いところが似ているからでしょうね。ドッグは省略したのでしょうか?それともカッコつけてるの?
たぶん後者かも。チラシに「ファーは手触りのいいラクーンファー(アライグマ種)を使用」なんて書いてあったりして。「種」ってなんだよ「種」って!
あと「チャイニーズラクーン」なんてタグが付いていたのを見たことがあります。中国にアライグマなんて生息してません…。(チャイナラクーンと表示されることも。)
追記:タヌキとアライグマが両方「ラクーン」と表記されることに2007年に公正取引委員会から待ったがかかったようです。今後は区別されるようになるかもしれません。

タヌキ(食肉目犬科)
体重3〜5kg
日本と中国北部、ロシアに生息
冬に毛換わりをし脂肪を蓄えます。
タヌキの肉は大変臭みがあり脂肪分が多すぎてほとんど食用にはなりにくい。
一枚のコートを作るために殺す数は約12-15頭いわれています。
絵は、タヌキです。

アライグマ(食肉目アライグマ科)
体重2〜22kg
北アメリカ、中央アメリカに分布。

・シール(アザラシ)(食肉目アザラシ科)
北大西洋と北極海に分布するタテゴトアザラシの幼獣の白色の毛皮が珍重されます。
カナダで行われる狩猟によって毛皮がとられます。群れで生活し泳ぎが上手いですが陸上では上手く移動することができずハンターに容易に撲殺されます。

・リンクス(オオヤマネコ)(食肉目ネコ科)

・コヨーテ(食肉目イヌ科)

・スカンク

・オポッサム

・犬・猫(食肉目)
日本でペットとしてメジャーな犬と猫も中国や中央アジアでは食用とする場合もあります。その毛皮を利用していると毛皮販売者側は言っています。
また中国では、毛皮を他動物のものと偽って売ると儲かる為、毛皮目的で多数の犬や猫が殺されます。
アメリカやヨーロッパではペットや狩りや農業を共にする家族としての歴史が長い為、これらの毛皮は反発されています。イギリスでは輸入禁止の法律があります。
日本にも大量に入ってきていると推測されます。
一枚のコートを作るために殺す数は犬約10〜24頭、猫約20頭といわれています。


・ラビット(ウサギ目ウサギ科)
ウサギのことです。ラパンとも呼ばれます。
家畜のウサギが広く世界中で飼われています。品種も多いです。体重も1〜9kgといろいろな大きさの種類がいます。
早く大人になり、たくさん子を産むことからその毛皮は安価に提供されることが多いです。ただし質はあまりよくありません。毛が抜けやすく、水に弱いです。肉は日本ではあまり食されませんが世界中ではメジャーな食肉の一つです。
色は白、灰褐色、ベージュ、淡褐色、黒、白ブチ、等
染色されていることも多いです。
レッキス種、アンゴラ種などの品種もあります。
ペットとしても広く飼われ、また動物実験にも用いられます。
一枚のコートを作るために殺す数は約100匹といわれています。

・リス(げっ歯目リス科)
森林の樹上で生活するネズミの仲間です。大きな尻尾が特徴です。
主にロシア産のものが狩猟されるためこの場合種類はキタリスであると推測されます。毛皮用の飼育もされているようです。
キタリスはユーラシア大陸と日本に分布。体重は0.2〜0.5kg。
ロシア産のリスの毛皮が特に良いとされ、「ロリス」と呼ばれていたそうです。
しかしこれは絶滅が心配され商取引が禁止されている「スローロリス」という小型のサルと混同されるおそれが高いため、表示を変えることが求められています。
一枚のコートを作るために殺す数は約100匹といわれています。

・ビーバー(げっ歯目リス科)

・チンチラ(げっ歯目チンチラ科)
南米の海抜3000m〜6000mの岩場や荒れ地に生息。体重は0.4〜0.8kg。
草食のネズミの仲間です。
原産国では毛皮目的の乱獲により絶滅が心配されています。ペットや毛皮として流通しているものは全て養殖されたものです。
非常にやわらかく密な毛は珍重されます。色あせすることもあり長く持たないらしいです。
1枚のコートを作るために殺す数は約400-600匹といわれています。

・ラム、ムートン(偶蹄目ウシ科)
ヒツジのことです。1歳未満のヒツジのことをラムといいます。また2歳以上のヒツジのことを区別してマトンといったりします。ムートンはヒツジの毛皮のことです。体重は70〜100kg
日本で多く飼われているのはサフォーク種という品種で、他にメリノー、サウスダウン、コリデールなど1000種類以上の品種があるといわれています。
家畜としての歴史は長く、毛皮、毛、肉、乳などを古くから利用してきました。
日本では主に北海道で飼われており、肉以外はあまり利用されていません。肉は北海道以外ではあまり食べられませんが他国では中東やオーストラリア等幅広い地域で食されています。

・ハラコ
ハラコという種類があるのではありません。
母親のお腹の中の胎児の毛皮をハラコといいます。
ウシやウマのハラコが知られています。
以前は流産した子のものが使われていたそうですが、今では貴重な素材として生産されます。ハラコをとる為には母子共に死にます。


ここで紹介したものは主に毛皮として流通している種類ですが、ほぼ全てのほ乳類は、その毛皮のために殺されています。珍しい毛皮を好む人間がいるからです。



参考文献:Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/)、日本毛皮協会(http://www.fur.or.jp/)、Animal Hearts(http://ray.cube-web.net/animal/animalhearts/)、野外観察図鑑3 動物(旺文社)、哺乳類 ビジュアル博物館(同朋舎出版)


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