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あとがき

★毛皮は必要ですか?

チンチラは標高3000m〜5000m(富士山よりも高い場所)、湿度ほぼ0%と乾燥した岩場で暮らすために、ふわふわの毛皮に進化してきました。ホッキョクギツネは、その名の通り北極圏の寒い地方に暮らす動物で、マイナス70度でも耐えられるそうです。(北海道の旭川の最低気温がマイナス15度とか20度らしい)
そんなに毛皮が着たければ、その過酷な環境で暮らせば?
動物たちは、人がコートにして着るためではなくて、それぞれの生息環境で生きのびるために進化してきました。

とはいえ昔から人間は他の動物の命をもらい、骨や皮まで利用して生きのびてきました。それも事実です。
全く他の生き物を殺さない生活はできません。
それはもちろん、そうなのですが…

毛皮で出来たコート。これなら確かに、その用途と存在意義は、理解できる物があります。すなわち、防寒のためです。我が家の犬は寒い冬に外でじっとしていても平気なのですごいと思います。つまり、毛皮はそれだけあったかいってことです。
ですが、最近はファーのバッグとかを見かけます。バッグの中に入れるのは、ケータイ?手帳?お財布?これらを防寒して、一体なんになるんだ!?お財布をあっためれば、お金が増えるって?んなバカな。
フードの縁にかわいくファーがあしらってあるコートもありますが、これも謎です。アラスカの雪原で働く人にはフードの縁飾りも必要ですが、駅を歩く人々が付けているのは、はっきり言って要らないですよね。第一、フードをかぶっている人を、見たことがない。

シベリアやアラスカ等の極寒の地で暮らす人たちは、その地の動物たちと共に生き、衣食住全てをまかなってくれる存在として大事にしてきました。
それが現在の日本の都会では、どうでしょうか。髪飾りやコサージュなどといったものまで毛皮でできています。"おしゃれなファー素材""かわいいデザイン""ふわふわの手触り"…夢のある言葉で飾られ毎年消費されていきます。

乱獲に始まり、増え続ける養殖動物の犠牲、一部で起こりうる残虐な殺し方、そして命を尊ぶとは到底思えないファッションや娯楽への利用…。

なぜ、こんなことが起こるのでしょうか。
なぜ、このことが起こり続けるのでしょうか。

それは、毛皮を買う人がいるから。

毛皮製品が売れるから生産するのです。これは疑う余地はないでしょう。
ですが毛皮を買う人がその動物の命を奪っているという事実は、ちゃんと認識されているのでしょうか。

お店で毛皮製品を手にするとき、考えてみて下さい。それはあなたにとって本当に必要ですか?こうまでして手に入れるべき品物ですか?

私たちは、たくさんの他の命に支えられて生きています。なので、必要のない殺生は許されないと思います。

★現状はどうなってるの?

毎年シーズンになると、安売りファー(毛皮)が街にあふれます。
近年では前述の通り人件費の安い国からの輸入が増えて、毛皮はとても安価になりました。

毛皮(ファー)は高価な物というイメージはもう時代遅れ。いえ、もちろん高価な物もあるのですが。上は果てしなく高く、下は100円ショップに並ぶまで安い、といった具合でしょうか。
こんな風に安くても、それが動物の体からはがされた物であることには変わりありません。毛皮(ファー)が売られる数だけ、動物の犠牲があるのです。

こういう状況ですから、フェイクファーと思って本物のファーを買ってしまうことだって多々あります。
ある知り合いが毛皮製品を持っていたので聞いてみたところ、「これは安かったからフェイクだよ」と言っていました。本物だと気付いてすらいないのです。しかも他の毛皮を持っていた知り合いも同じことを言っていましたしネット上でも同じような話題を幾度となく目にしました。ジャケットのフードに本物の毛皮が使われているわけない、と思っている方が非常に多いのです。

さらに、毛皮は女性の着るものという先入観のある男性の方も多いでしょう。けれども最近では男性用衣料品でも本物の毛皮の付いている物がたくさんあります。

毛皮のために殺される動物はウサギ、キツネ、ミンク、タヌキの他、犬や猫の毛皮も、別の動物であると偽ったタグを付けられ、店頭に並んでいます。
資料はこちら。→犬 →猫(毛皮はいらない連絡網内のページです)

ファー…毛皮、と言っても動物の命です。命の安売り。命の大量消費。これってなにかおかしくないでしょうか?
毛皮は大事にすれば長持ちするものですが、クリーニング代よりも安いファーをどうして長く使おうとするでしょうか?

欧米では、動物愛護団体のキャンペーンがさかんに行われていて、毛皮が動物の死体であるということはある程度人々に認知されているようです。

それに反して日本では、ブランド好きでおしゃれに詳しい人も、ファー(毛皮)が動物の死体とわかっている人は少ないように思います。

なぜなら、最も情報伝達に影響力のある日本のマスコミは、事実上、商業に不都合な話題は敢えてとりあげないのです。
※追記:2008年2月にローカル局によるニュースでとりあげられた模様です。
YouTubeで録画映像を見ることができます。
中立的で良い内容です。残酷なシーンにはモザイクがかかっています。

さらに、伝えられる手段が限られているだけでなく、国民感情としてなんとな〜く、気持ちの悪いこと、都合の悪いことは知ろうとしない傾向があるようです。ファーが動物を犠牲にしたものだとある面ではわかっていても、なんとなくうやむやにしてしまう、よく考えないまま放置してしまう…こんな気持ちはないでしょうか?

都合の悪いことを知ろうとせず、見かけの美しさに魅せられ毛皮を買う人がいる限り、動物の犠牲が減ることはないでしょう。

★そしてチンチラは…

最初に出したチンチラという動物は、絶滅寸前になったところを助けられ、今は世界各地で毛皮のため、またはペット用に繁殖されています。

チンチラ飼育書には不可解な病気が載っていました。「被毛かじり」です。自分で自分の毛をかじってしまい、ひどいときは口の届かないシッポと顔以外が全部ハゲてしまうといいます。一度症状が出たらどんなに手を尽くしても一生やめない例がほとんどだそう。大変みっともない姿にはなりますが、これは厳密には病気ではないので命に別状はありません。今のところこの症状の原因は不明です。餌やストレスに関係があるという人もいますが、実際の所わかってないのです。ですが、遺伝するので繁殖はさせない方がいいとのことです。

どういうことだと思いますか?私は、殺されたくない、というチンチラの声なき主張であるように思えてなりません。なので科学的根拠はありませんけどね。毛皮農場で育てられたチンチラが生き残るためには、自らの毛を切ってしまう他なかったのです。しかし、これも進化と言えるのかもしれません。



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