その他いろいろ
自分の経験やほかの人の経験から、思いつくままに列挙して見ました。
予期せぬ反応に出くわしたら
過去の悲しい出来事に触れて泣き出されたり、催眠から覚めようと
しなかったり、体に力が戻ってこなかったり等々。
誘導中に、予期せぬ反応に出くわすことがあります。
その場合は、先ず落ちついて相手の反応が催眠誘導者には原因の判
っていることだと思わせるように振舞ってください。
(わかっていなくても)
慌てたら、被誘導者はますます不安になってしまいます。
そして、思いっきり泣いたら心が落ち着くとか、元気が出る言葉を
投げかけるとか、覚めない場合はそのままほっておくとか、覚めた
後の予後暗示をいれてすっきり目覚めさせるようにしましょう。
くれぐれも、慌てないことです。
覚ました後に体調不良(頭痛、めまい、吐き気等)を訴えられたら
他者催眠の本質は自己催眠なので誘導者がしっかり覚ましたつもり
でも、被誘導者は納得していないことがあります。
その人の心の中には、催眠に対しての驚きとか、今のは一体なんだ
ったんだろうと言う??が
渦巻いていることもあります。
そのような場合はゆっくりとリラックスの暗示で潜在意識を解放し
て上げてください。
そして解催眠時元気で爽やかになるという言葉を投げかけてあげて
ください。
かかりやすい人、かかりにくい人
かかりやすい人、かかりにくい人は確かに存在します。
そもそも催眠というのは正常人であれば誰でも100%かかります。
ですから、最初の軽催眠ぐらいまでは経験することが出来ます。
ただし、主観の問題なので相手がそれを催眠と認めなければ、かか
ったとはいえません。
話をもどしてかかりやすい人、かかりにくい人の特徴を私の経験か
らまとめてみました。
(かかりやすい人)
★普段から潜在意識を解放する
方法を知っている役者さん、作家、作曲家等。
クリエィティブな仕事をされている方★リラックスという概念を、緊張をとる
ものと把握しているお酒を飲んだときに身体の
浮遊感を感じる★心に浮かぶイメージに関して、
あれこれ詮索しない心のイメージを感じるのに任せる ★身体感覚に反応が現れやすい たとえば
筋肉、感覚(時間、空間、身体感覚)(かかりにくい人)
★普段から顕在意識が強くて、
潜在意識の存在を忘れている実務的な仕事に従事している方、
理詰めでないと気がすまない方★リラックス及び催眠を眠るものと
把握している身体の浮遊感を感じたことがない ★心に浮かぶイメージに関して、
ものすごい期待を持っているリアルでなければイメージでないと
思っている★身体感覚に反応が現れにくい たとえば
筋肉、感覚(時間、空間、身体感覚)あなたは、どちらのタイプですか?
以上は相手の性格から大雑把に特徴を挙げて見ましたが、環境と誘
導者との交流と言う二点の要素も大事です。
ものすごく催眠感受性(催眠の掛かりやすさ)が高いと思われた人
が、家で自己催眠をやろうとすると、周囲の物音が気になって催眠
に入れないと言うこともあります。
また、催眠感受性の高い人でも思いっきり不信感漂う人の誘導は受
け付けないでしょう。瞬間催眠として一般的なものに、驚愕法があります。
やり方としては、相手の目の前に人差し指と中指をつきたてて、
す〜っと近づけていきます。相手が驚いて目を一瞬閉じたときに、
瞼を押さえて「はい!もう目が開かない!!」と誘導していきま
す。
相手の虚心になったところを暗示の言葉で固定するところがコツ
です。
失敗するとただ驚かすだけになってしまいます。
ショーで演出するときには良い方法でしょう。
後到法を併用するといいでしょう。
催眠を見ていた人とか、過去に一度誘導された経験のある人には
特に有効です。
やり方は、いろいろ考えられるので各自オリジナルを考えてみて
ください。
その他に、パターンインタラプション(第六章参照)も使えるで
しょう。 瞬間催眠について(その2)
集団催眠について
ステージなどで集団催眠を披露する場合は、事前に催眠誘導を行
ってかかりの良い人を選り分けてから行う場合があります。
マーティン・セント・ジャエームスの場合は選り分ける催眠感受
性テストの部分もステージで一部見せていました。
皆さんが、宴会の席などで余興で行うのなら、催眠感受性のテス
トを十分に行う余裕がない場合も多いでしょうから、凝視法と観
念運動を併用して行うのがいいでしょう。
(場の雰囲気によって観念運動で押し切ってもいいです)
一人一人の反応に注意をしてください。
誘導者の指等を見つめさせるときには、みんなが良く見えるよう
に心配りしてください。
初代引田 天引 氏が行っていたように両手を握り合わせて、親
指あたりを見つめさせるのも良いでしょう。
松岡 圭祐 氏が披露するように、ジッポライターを使うという
のも良いでしょう。
(慣れないうちは、やけどに注意してください)
はじめは、3人位がちょうどいいでしょう。多くとも5人くらいが
やりやすいと思います。
催眠気分に速攻で導く方法
ショーとして楽しむ場合には、特に求められる要素に瞬間で催眠
を掛けると言うことがあると思います。
先に瞬間催眠について書きましたが、周りの環境も考慮してもう
少しソフトにやるには、トリックを利用して相手が「すご〜い!!
なんでなんで?!」という心理状態を作ってしまうというのが良
い方法です。
そもそも誘導法の中には前段階に催眠への入り口を切り開くトリ
ックを用意するものがあります。
それが観念誘導であったり、言葉のトリックであったり、筋肉の
反応を巧みに利用したりいろいろあります。
それを一歩進めて、筋肉支配の状態を最初の時点で相手に認識さ
せると言う方法もあります。
(手が固まる等)
このように持っていくと、後の誘導がやりやすくなります。
催眠感受性(掛かりやすいか、掛かりにくいか)の判別がわりと
すぐに判ると言う特徴もありますので、ショー催眠向きと言える
でしょう。
催眠の深さについて
催眠の深さのものさしには、いくつかの種類があります。
ここでは、大雑把に4段階に分けてみました。
段階 名称 現象(外面的、主観的)
第一段階 類催眠状態 瞬きが多くなる、
目が潤んでくる
周囲への関心が薄らぐ第二段階
軽トランス状態
身体がリラックスする、
瞼或いは身体の筋肉の軽い痙攣(カタレプシー)、
暗示効果の昂進第三段階
中トランス状態
暗示効果がさらに昂進、
身体感覚・イメージが暗示の影響を受ける、
記憶のすり替え第四段階
深トランス状態
夢遊状態、催眠夢、人格変換等、幻覚
以上の、催眠深度はあくまで目安と覚えておいてください。私の
経験からなるべく一般的であろうという現象に基づいて分類して
見ました。他の人は別の尺度をとります。筋肉支配・感覚支配・
記憶支配などです。これはこれで正解です。
個人差によって現れやすい現象はまちまちですので誘導経験を積
んで身体で覚えてください。
表情と、身体の力の抜け具合(主に腕から手にかけて)に注目し
てください。
現象にこだわらない
セラピーで催眠を応用するときは、特に必要ないのですが、相手に確実
に催眠体験をしてもらいたいときや、ショーとして楽しむときには現象
(手が固まるとか、飲み物の味が変わるとか、名前を忘れるとか等々)
を見せるようにします。
特に、手が固まる、腕が曲がらない等の筋肉支配は一般的に催眠初期段
階で起こりやすいので誘導の取っ掛かりとして使われることもあります。
しかし、万人に当てはまるものでは、ありません。
暗示に対する反応は人それぞれなので、何も手が固まらなくたって、
催眠に入る資質はあります。
ただ、このようなワンパターン的なアプローチがとられるのは、ショー
として見せる場合に、誘導者側の都合で催眠感受性を評価してととにか
く速攻でいろいろな現象を見せたいという理由によります。実際、現象
が初期段階で現れる人は、催眠感受性が高いです。
しかし、いろいろな人に催眠を感じてもらうにはその人にあった誘導方
法でガイドしてあげるべきです。
わたしも、手を固めることにむきになって、あれこれ試したこともあり
ます。(-_-;)やはり、どうしたら実感してもらえるかなーと考えこんで
しまうようです。結局あれこれやってあとで反省してしまう。
というわけで、いまだに私も悩んでいます。
とにかく、手が固まる、味覚が変わるなどの現象にこだわっていると顕
在意識がいろいろ分析をはじめて、ますます催眠体験が難しくなってし
まいます。
現象にこだわらないで下さい。
催眠に入った兆候
催眠に入った兆候を列挙します。人によっていろいろですが良く見られ
るパターンを挙げてみました。
- 瞼あるいは指、身体のほかの部分の痙攣(カタレプシー)
- 呼吸の変化
- 眼球が動く(眼球が左右に振れるREM状態あるいは眼球が瞼の裏側
にまわる)- 身体の筋肉の緊張度の低下(手のひらが自然の眠りのように丸ま
って、腕の力が抜ける)- 目をあけて誘導しているときは、視線の変化に注目
- 瞬きの回数
- 眠りの状態のように、あるいはそれ以上に均整の取れた表情
- 人によっては、前後に軽く体が揺れる人もいます
- 無口になる
- 遠くを見るような視線
催眠に入った感じ
催眠に入った感じと言うのは、個人的な体験なので人それぞれいろいろ
な感想を持ちます。
私の誘導に協力してくださった方々の感想を以下に列挙します。
随時書き足していきます。
- 眠い
- ボーっとした
- 体の力がどんどん抜けっていった
- 心ここにあらず
- 周りの空間が広がって、自分の体が小さくなった感じ
- 無重力状態のように、体が回転して漂っている感じ
- 気持ち良かった
- 始めは、私のカウントダウンとともに身体の力が抜けて、
次は、自分のイメージが進むにつれてからだの力が抜けていった- 周囲の物音が全然気にならなくなった
- 身体の各部分、あるいは触れられた部分が温かくなる
- 身体全体が温かくなる
第六章 他人を催眠誘導する(他者催眠)のところでも、述べていますが、
解催眠は、確実に行ってください。
具体的には、急に覚ますことなく、今まで与えた誘導の結果を確実にゆっく
り取り除いてあげることです。
たとえば、身体の弛緩を与えた場合には、身体に力が戻ってくるということ
をはっきりと宣言します。次に今の世界に戻って催眠が解けてきたというこ
とを明示するために、光が戻ってきたというのも良いでしょう。
そして、予後暗示で頭がすっきりして、とても爽快だというような事も宣言し
ます。これを怠ると弛緩の暗示が残って倦怠感を訴えられたりします。
そして、目をあけるときには、これもゆっくりと瞼に力が戻ってきたというこ
とを認識させた上で行う先生もいますが、私はここまでやっていません。
導入とは、言葉の調子を変えて元気づけるような調子で行ってください。
なれてくると、相手の様子を見て、カウントを10にしたり5にしたり、投げか
ける言葉をある程度省略したりもしますが、はじめのうちは10ぐらいから、
ゆっくり行って、最後に思いっきり伸びをさせるくらいが良いでしょう。
催眠から出たことを明示してください。自信をもって相手の心に届く言葉を
投げかけてあげてください。ただ、ことさら声を大きくしたり相手に驚愕を与
える必要はありません。
注意: この解催眠法は一つの基本であって経験を積むごとに相手にみあった
方法で行うように自分で工夫するようにしてください。
催眠を覚えるときの注意点
催眠を覚えるときに心得ておくと良いと思われることを列挙します。
- ”どうやったら覚えられるか”と人に聞く前に自分で文献なり、テレビ番組を
良く観察して研究してください。- 後は、実践あるのみです。誘導方法はなんでも良いですよ。
- 自信を持って、多少どもっても関係ありません。手順を誤っても良いでしょう。
心をこめて語り掛けてください。パターンに縛られる必要はありません。
このときに、ひととおり誘導について説明している本を読んでおくと効果的です。
基本は、相手を思いやることです。自分のペースにまき込むだけの自信がな
い人は、一つの誘導パターンにこだわらず相手が心地よいと思われる、
シチュエーションからアプローチするのも一方法です。- 反応が思わしくなくても、相手の感想を良く聞いて、誘導を工夫してください。
- 反応がでたら、こっちのものです。自信をどんどんつけて誘導を工夫してください。
- 多少うまくなっても、技術に溺れてはいけません。常に相手の反応・感想から
誘導を工夫してください。催眠の勉強に終わりはありません。- 後は、催眠誘導してどうしたいのかということを、あなた自身が考えてください。
最初は、催眠の理屈の細かいことや、相手の反応の読み取り方などには
こだわらないでとにかくやってみてください。
おのずと、心理状態の読み方が分かるようになって、詳細の理屈の意味が
見えてきます。最初は、催眠感受性テスト(風船、後到法、シュブリウルの振り子)を利用して、
相手の反応を見る訓練をするのも良いでしょう。これを行うだけで催眠に入りやすい
人はかなりの催眠気分に持っていくことが出来ます。ただ単に、相手の反応の表面だけを見ていても誘導方法は学べません。
常に、相手の行動の裏にある心理状態を読んで、次のステップに生かしてください。
このことからも、相手の反応を観察し、感想を聞くということは大切です。
私の誘導のやり方のポイント
ここでは、私の催眠誘導のやり方の基本点をポイントだけを列挙しますので、
後は貴方の想像力で補って、自分のスタイルを作ってください。
あまり、事細かに書くのは想像力を生かせないのではないかと思い
ポイントだけを列挙しました。催眠誘導というのはワンパターンに
固定できないと思っています。
(本音は詳細に書くのが大変だからということもあります(-_-;))これは、私の催眠誘導の基本要素です。これに基づいて凝視法なり弛緩法等々で
構成します。相手によって、環境によっていろいろ使い分けます。
1.催眠状態というのは内的体験の没入である。このことから私は
感覚に焦点をあて誘導するようにしています。2.相手が確実に感じていることをフィードバックする。
3.相手の意識があれっと、思うようなシチュエーションは避ける。
4、何々だから何々です。という論理の整合性を少しづつ広げていく。
5.混乱を導くように、あまり確定的で明示的なことは言わない。
6.深化にリラックスの感覚体験を使用する。
7.深化も覚醒も常に相手の感覚に従う。
これだけです。
ただし、同じ誘導をしていても、相手の受け取りかた、感じ方で効果は変わって
きますのでそれは常に工夫しています。
こればかりは、経験あるのみです。頭で考えていても始まりません。
本によれば(現代催眠の本など)徹底的に語り掛けで導く相手本意の誘導につ
いて強調されて書かれていますが、私は従来からの古典的といわれている誘導方法
と現代催眠的な誘導方法をうまく使い分けるのが大切だと思っています。みなさん、瞬間催眠とはどのようなものだと思いますか?
瞬間催眠について(その1)で述べたことは、教科書に書かれている見解です。
そして、パターンインタラプションを含めたのはそれの私なりの拡張です。
しかし、多分大方の人はテレビで良く見かける何らかの合図でバタンと倒れて、
眠り込んでしまう(?)、あるいはロボットのように操られてしまうかの
ような場面をイメージしていると思いますが、如何でしょうか?
また、一喝で手が固まったりとか・・・。
しかし、その場合事前に催眠を施す場面が用意されていたり、ない場合で
も、催眠に熟達すれば、会場の雰囲気そのものをより早く催眠気分に持ち
こむことは可能です。(私はまだまだ経験が少なくて出来ませんが・・)
また、一喝でガツンと固まるというのは、コツを掴めば、生理的なトリック
とも合わせて、さほど大した物でもありません。
以上のようなものを瞬間催眠だと思っておられる方は、催眠を一通りマスター
した時点で、答えは自分で見つけられると思います。
夢を壊すようなことを言って、申し訳ありません。
瞬間催眠を教えてほしいなどという方がおられますが、催眠の基本を自分
で勉強してからにしてください。(瞬間催眠の定義も人により違います)
頚動脈圧迫法がどうのという前に、基本から勉強してください。
そうすると、自ずと瞬間催眠が見えてきます。
ちなみに、私自身は瞬間催眠は見ず知らずの人に、通りすがりの人に
100%の確率で催眠導入できる(催眠深度は、深いほうが良いけれど、
第一段階でもOK)手法だと思っています。
(たとえば、手を握っただけで、手をかざしただけで)
そんなことは可能でしょうか??興味はあるんですけれど・・・。
ラポールについて
ラポールとは、広い意味で言うと信頼感です。しかし、一体この信頼感って何?と
思われる方も、多いと思います。
私は、心の掛け橋だと思っています。
たとえば、赤ちゃんがお母さんを求めることにその原点があると思います。
ラポールをとりなさいというのは、決して作り物の信頼や騙しではいけません。
相手のことを思いやり、相手に呼吸を合わせる、このことが大事と思います。
相手のことを思いやりというのは、相手の心地よい反応を引き出すということです。
誘導を早くマスターする人は、この感覚を有効に使うかどうかは別にして、
このことに気付くのが早いと思います。このほかに威光暗示というのもありますが、
(権威暗示といっている人もいます)これは優れた先生(お医者さん等)とか、
催眠術士と思うことが暗示として機能するということです。
(信頼感として、効果を現します)
この2つをバランス良く使い、相手を心から納得させることが肝要です。
作り物のラポールや威光暗示は、その場では良くても後から馬脚をあらわします。