アメリカでの生活についてはたくさんの本があります。それを参照にしてください。私よりずっと詳しいです。ただし、多くは、夫の海外駐在についてくる妻を考えて作られていて、専業主婦の視点が多いです。まれにアメリカで働く女性のものもありますが、子持ちではなかったり、姓の問題が研究者とは違っていたりしています。子持ち女性研究者(職業人)のとしての工夫を少し。
SSN (Social Security Number)
これがなくては始まりません。アメリカには戸籍がないので(戸籍のある国の方が世界的には少ないです)、これが国民総番号制の基盤になっています。本来は社会保障(年金)をもらうための番号ですが、10年以上納めつづけないと受給資格はありませんので、数年以下で帰国する人の場合は関係ない。しかし、納税、銀行口座、クレジットカード、デパートカード、アパートの申し込み、免許取得と生活のあらゆる面でこの番号とここに記載された名前が効いてきます。日本の戸籍名に近いものです。この時、自分の名前をどうするかよく考えましょう。もちろん、パスポート記載の名前が基本になるのですが、Tanaka (Sato)姓の場合は()をどう扱うかという問題が発生します。Tanaka-Satoにするか、Tanaka Satoとミドルネームにするか。そのままTanaka (Sato)だと珍しい()付きの名前になります。ただし、アメリカでは生活のあらゆる面で戸籍名を要求する社会ではなく、通称もOKなので、この名前でなければなんでも通らないというものではないです。
面白いのは母親の結婚前の名前を書く欄があります。これはふつう、他人には分からないので、番号が本人かどうかを確かめるためということです。今は、母が姓を変えないで、子供の姓を連結姓(父親と母親の姓を両方つける)しているカップルも多いので、それだとすぐにわかっちゃいますけどね。つまりはアメリカでも女性は結婚したら普通、姓をかえるということです。ヒラリー クリントンもばりばりの弁護士として結婚前の名前で働いていましたが、夫の知事出馬に備えて姓をクリントンに変えました。姓を夫といっしょにすることで得ることができる票の方がそれで失う票より多いということdす。別姓をやってる人は日本の例を見てても、別姓ではなく、「選択性」が大切と考えて、どうしようがそれで他人を批評しませんが、同性を唱える人はそれで家族の絆だと考えて別姓の人を批判するので、アメリカでも程度の差はあれその傾向はあるのでしょう。(韓国は別姓ですが、これは女性は家族に入れないという女性べっ視からきています。同姓運動もさかんです、しかし、注意してほしいのは、日本と「逆」の別姓ではなく、同じ「選択性」別姓運動ということです。自分で選んだ別姓や同性は女性べっ視の因習とは違う、自分の意志だから、日本の別姓運動と同じです。ちなみに、中国はどっちでもいい。夫は同姓にしてほしいけど妻は嫌だから別姓というカップルも。台湾なんかは連結姓があります。プロ野球の選手でそういう人がいましたよね。)
SSNのサインは日本でいう印鑑登録された印にも似た扱いがあります。そこで、このサインをどうするかです。ローマ字表記が普通ですが、サインなので、自分なりの慣れた筆跡で書きましょう。もちろん、アメリカに来る前に、書類のサインでさんざん使って、慣れているでようけどね。私はパスポートは漢字でサインし、私の漢字でサインしたクレジットカードやトラベラーズチェックの確認用に使い、こっち(後では運転免許のサイン)はローマ字で行い、ローマ字サインの確認用に使っています。
住居
アメリカでは多くの場所で、夫婦と子供(たとえ赤ん坊でも一人でも)がいっしょの場合は2ベットルーム(2BDR)以上の部屋でないと貸してもらえないです。後から来て、合流する場合でも入居時にちゃんとその由を申し出ておかなければなりません。子供が生まれたら2BDRに移ってくれと言われた人もいます。私のように子供ひとり親一人の場合は、定員2名だから1BDRでいいという所と、子供がいるから1BDRは不可と言うところがありました。また、Studio(日本で言うワンルームマンション)は不可でした。
子供の年令(Kindergarten(日本の幼稚園年長に相当)か小学生以上かpreschoolか)で住む場所も考慮しなくてはいけません。アメリカの場合は教育区というのがあり、教育区の住民の教育税で学校が運営されています。税金の場所によって違っていて、いい教育区の地区は教育税も高いです。学校の設備もよく、先生の給料も高く、教育レベルが高いということです。道路1本隔てても越境入学はできませんので注意。Kindergarten以上の子供の場合は、この教育区と自分の勤務先の距離を考えなくては行けません。アメリカの学校には必ず学童BASK(Before and After School foe Kids)があって、私の調べたところでは朝の8時から夕方6時まで子供を預かってくれます。しかし、送り迎えは必ず親がするか、スクールバスを使う場合でも必ず受け取る大人が必要です。つまrその時間には親は家に帰っているか、学校にお迎えに行かねばなりません。いくらいい学校区でも遠ければ実際に実験を続けるのがたいへんになります。もちろん、シッターを頼めば大丈夫です。夫婦で仕事をされている場合は、交代で送り迎えができます。アメリカでは夫が送り迎えしても別に周囲は何もいいませんから安心を。(私のボスも奥さんが教授で、交代で送り迎えをやっています)ただし、アメリカでもラッシュはあって、特に夕方、お迎えの時間が皆が帰路に向かう時間で、道が混みます。お迎えに行くのに普段より時間がかかるのを覚悟していかねばなりません。
preschoolの場合は一番いいのは大学内のday-careでしょう(場所によっては1年待ちもあるとか)。その場合は住む場所と教育区をシビアに考えなくていいです。それでも、教育区は治安面からも大事です。いい教育区は治安もいいです。そのため子供がいないのに、わざわざ高い教育税を払っていい教育区に住む人もいます。
車
NYなど一部を除いて、車がないと生活できません。また、必ず、チャイルドシートやブースターをつけましょう。州によっては法律で決まっています。法がなくても、子供の安全第一です。
夫婦交代で送り迎えするためには2台車があった方がいいかもしれません。子供を連れて長距離旅行を計画しているなら、夫婦で交代で運転し、なおかつ子供も快適にいくためには少し大形の車を1台用意した方がいいかもしれません。
アメリカは物価は安いですが、人件費は高いです。車のメンテも人件費は高くつきます。PDは駐在の方にくらべると給料は少ない傾向があるので、車のメンテナンはやはり自分でやった方がいいでしょう。そのためにも日本で本を買ってくることをすすめます。そうでなくても不測の事態に備えて、できたら簡単な液交換やタイヤローテーションなどは自分でできた方が安心です。AAAに入るのはもちろん、すぐに連絡できるように携帯電話を持ったりするのもいいです。また、日本車の新車を買うと言うのも手です。やはり日本車は壊れにくい。ニホンではあまり感じませんでしたが、友人(複数)がアメリカの車に乗っててトラブルにあってるのを見ると、納得できるものがあります。日本と違い中古も高いので帰国する時に売れば、そんなに高い買物ではないです。
銀行
銀行名義は本名(結婚前の名前、仕事で使っている名前)でも戸籍名でもなんでも作れます。ただ、いくら仕事で使っていても結婚前の名前を証明できるようなもの(結婚前にアメリカに滞在してSSNや運転免許をとった、クレジットカード、併記のパスポート)がないとその名前では口座をひらくのは難しいです。例えば、結婚前の名前のクレジットカードをすべて名義変更してしまったりしていては難しいかもしれません。また、夫婦でjoint accountというのもあるそうです。
日本の銀行は戸籍上の名前が変われば名義変更を求めるかもしれませんが、別に変更の義務はないです(もっとも、戸籍上の姓でないと給料の振り込みができないという研究機関もあって、戸籍名で口座を作る必要はあるかもしれませんが)。日本の銀行はマネーロンダリング防止のため新たに口座をつくる場合は、身分証明を要求します。しかし、それに使用できる書類(運転免許、健康保険)はほとんどが戸籍名です(唯一の例外が併記パスポート)。本名でつくるのは難しいです。いくつか実験しました。シティバンクCITIBANKはそれでも問題なく本名で口座を作ってくれて、クレジットカードも発行してくれます。CITIBANKも不可になりました。
海外送金(登録に時間はかかるが、登録さえすれば電話一本で送金可能)も考えてここの口座をつくるのは得策かもしれません。口座をつくるのはオンラインでもできるそうです。NYやロス、マイアミには銀行支店があって、そこのCDでお金をおろせるし、アメリカの他銀行のATMでも日本の口座からお金をおろせます。さらに、家族カード(ATM、クレジットカード)も作ってくれます。私も母名義で私の口座のATMカードを作ってもらって、母に預けてあります。何かあった時のためのものです。日本の生命保険はアメリカでなにかあってもちゃんとおりますが、手続きに時間がかかりますよね。それに何か不測の事態が起きるかもしれません。これは安心料でつくっておくことを勧めます。
***私が上記口座を作ったのは1995年です。また下記三菱の口座も作りましたが(2000年5月)これはすでに別の口座が合って、新たに外貨用の口座を作ったというものです。その時は、身分証明書の提示を求められませんでした。最近、ますます身分証明が難しいらしく、CITIでも断られたという例がありました。***
最近では東京三菱が同じようなサービスをはじめました。CITIの場合は振込先登録に時間がかかり、最初の一番お金のいる時に電話での振り込みができません。ミツビシの方がこの点はよいらしいです。
東京三菱、住友、第一勧銀、東海銀行は原則として戸籍名以外は不可能という返事でしたが、事情を説明し、特例として作ってもらえます。私自身は東京三菱しか実験してませんが、複数の友人との実験結果です(1997年)。またこれは東京、大阪、名古屋での実験です。話によると地方銀行や信用金庫ではけっこう通称(結婚前の戸籍名でなくても)の名義で口座を作ってくれるそうです(叔母(信用金庫勤務)談)。以上、全て、法律改正により、不可になりました。もはや日本国内では、法律上の姓以外では口座は作れないようです。
給料は小切手でもらいます。銀行振り込みの制度もあって、頼めばやってくれる大学もあります。小切手の受け取り人の名前は通常、SSNに記載された名前です。小切手を口座にdepositとして入れる場合はその名義が一致、または含まれなくてはなりません。それも考えてアメリカの口座をひらきましょう。一番のお薦めは全て入った名義にしておいて、小切手帳に印刷してもらう名義もイニシャルではなくフルネームでいれておく方法です。どんな名前の小切手でも、例えば、戸籍名のみ、本名のみの小切手でもどんとこい!です。
サインですが、漢字だと偽造されにくいとか、日本人や中国人など漢字の分かる人に偽造されるとアメリカ人には見破れないなどいろんな説があります。解決策としては漢字とアルファベットの両方を使うというのがあります。友人の中国人はそうやってました。サインが長ければ偽造しにくいので、全部の姓がはいった名義で、かつ、サインも長ったらしく全部の姓を入れたのにするといいかなと考えて、私はそれを採用しました。
Copyright (c) 7 of 9. No reproduction or republication without permission.