ひょんなご縁の糸が、千葉県で「ホームスクール」をやってらっしゃる久保さんとつながって、お手伝いすることになりました。
とても素敵な内容だったので、久保さんと池田さん(フリースクール西の平)に確認を受けまして報告をさせて頂きます。
当日はアットホームな雰囲気の中、キャラバン隊の久保さん・田中さんと参加者との対話形式で話が進められました。一緒の子供たちには驚き。本当によくお手伝いをする。洗濯機がないことを知り、お風呂場で洗濯をしていたのには たくましさを感じた。異年齢集団でそれぞれのポジションの役割を果たし、協力し合っている。ホームスクールという、もう一つの学びの方法があるということをお伝えしたいと思います。

ミニ講演会&交流会 in 仙台 

不登校でもなく、学校でもない
「ホームスクール」という教育の選択

と  き  2002/9/15 
ところ  フリースクール西の平
主 催  仲間に会おうよキャラバン隊実行委員会 (午前の部)
協 催  日本ホームスクール支援協会
      21世紀教育研究所
          久保淑子さん紹介
 NPO日本ホームスクール支援協会/企画・編集担当。
世界中のママとパパを結ぶ子育てネット「すいーとハート」主宰。アメリカ・ワシントン州立大学を卒業後、台湾で7年間日本語教師を務める。帰国後、スイミングインストラクターをしながら、両親と共に、11才と14才の娘を家庭で教育して8年目。2年前にアメリカ・カナダに40日間滞在し、ホームスクールと学校の現状を視察。現在、ホームスクールの子どもたちと年に10回、長期の旅やキャンプ、ワークショップを実施。
 ホームページ Homeschool Family
 著書「思い切ってホームスクールで育てています」
    リヨン社


                          「ミニ講演会&交流会の報告」

ホームスクールとはどんなことか。
 ホームスクールは、親が子どもの個性や必要性にあった教育を与えるとともに、地域の資源を活用し、実践的な社会体験をたくさんさせて豊かな社会性を育てていく教育のありかたです。教育資源としては、図書館、テレビ、インターネット、地域の専門家、学校、塾などがあります。
 学校は教育資源の1つで、ぜんぜん通わない子もいれば、行事や必要な科目だけに参加することもあります。
 日本では情報が不足していることから普及度はまだまだ低いです。
 アメリカでは、かつては、学校教育に対し満足できない親がフリースクールに通わせるケースが多かったのですが、現在は、フリースクールは経営面などで困難に陥り減少しており、一方、ホームスクールの数は、現在150万人から200万人と言われるほどに増えています。(義務教育の子どもの約5%) スタンフォード大学では、ホームスクール出身者の合格率が学校出身者の合格率の2倍になるなど、ホームスクールの学力の高さや、豊かな社会性、さらに、親子のホームスクールに対する満足度の高さから、実践者の数は、年々10%の勢いで伸びています。
 日本でホームスクールが急速に増えることは考えられませんが、教育が転換期を迎え、親が子育てに不安を抱えている現状の中で、ホームスクールのあり方や考え方は、具体的な次への一歩に結びつく可能性が高いと考えています。

ホームスクールの実態
・日本のホームスクールの数と分布
 全国に広く分布。数は5千人以上はいると思われるが実数はわからない。
・ホームスクールをはじめるきっかけ
 日本は不登校からのスタートが多いが、その他にもさまざまな理由でスタートさせている。
・いつから、どう学習に取り組むか。
 学習スタイルは大きく3つに分かれる。
 1 スケジュールを組んで取り組む。
 2 体験学習を重んじ、教科学習はしない
 3 体験学習と教科学習の両方を取り入れる。
  アメリカのデータによると、どの学習スタイルでスタートしても、結果的には、学校へ通う子どもたちよりも学力が高いという研究結果が出ている。

 (久保さんからの来仙前のメールより、部分をそのまま引用)

参加者の質問に答えてのやりとり

Q.ホームスクール(ホームエデュケーションともいう)をやろうと思った動機は?

A.アメリカにいる子育てで苦しんでいる友人が、ホームスクールをやっている家族と1ヶ月過ごす体験をした。
  子供達が親を尊び、家の仕事を良く手伝う姿を見て感激をしたという話を聞いた。
  アメリカではホームスクールで育った子供達の評判が良い。
   日本で教職免許を取得するため教育実習に行った先で、学校の実態に触れた。
  当時学級崩壊が問題になっている頃で、いじめがあり、子供達にエネルギーがなかった。
  いじめを止めたら、今度は止めた側がいじめのターゲットになってしまう。
  そのような問題に直面した時、してはいけないことを、「してはいけない。」と子供に言い切る自信が自分に
  はなかった。その頃、幼稚園に通っている子供がピリピリしていたのも感じ、幼稚園をやめさせた。
  保育園は田舎だったせいか良かったが、幼稚園は 子供をのびのび育てたい という理想は同じなのに
  過程が違うように感じた。  子供が4年生になった時に、その頃の気持ちを聞いてみた。
  「私がやめたいと思っていたからやめさせてくれたんだよね。」 「私、家来だった。」
  膝が痛いと言ってくるなどの兆候があった。
  幼稚園をやめさせたのは親の感というのがあったのかもしれない。
  その時のことを子供に感謝をされている。
   ホームスクールを始めるにおいて、東京シューレでホームスクールのシンポジウムに参加し、日本で
  ホームスクーラーの先駆者とも言える羽仁未央さんの姿を見て、決めた。            (久保さん)

   上の子は学校から帰ってくると疲れたという。親子の会話が出来なくなり、これは対話しなければと思った。
  「先生のやり方がイヤなんだ。」と言うので、先生と話し合いをしたが平行線のままだった。
  親の都合も考えてしまったりしたが、親が子供の話を聞いてあげると、子供はどんどん話をし出して、会話
  をよくした。父親の理解が必要だと思い、夫に話そうとしたら、「お父さんには僕が話すからお父さんが帰って
  きたら起こしてね。」と言う。
  子供が父親に一つ一つ一生懸命に話すを姿を見て、この子はまともだと思った。
  この時によく話し合ったお陰か、親子関係が非常に良い。
  ホームスクールに切り替えた決断に、「お母さん、どうもありがとう。」とよく言われる。
  下の子は最初は学校に行ったが、期待するものと違ったようで子どもと話し合い、ホームスクールを選択。
                                                           (田中さん)
 
Q.学校との関係は?

A.ホームスクールに理解のある校長先生に出会い、交流があった。
  学籍はそのまま置いてある。高校入学は中学の卒業証明が必要だが、通信大学は大検をとってあれば
  卒業証明は必要ないが、余程の事情でもない限り、無理くり学籍を抜く必要もないだろう。
  日本ホームスクール支援協会ではホームスクールの子供達に身分証明書を発行している。
  ホームスクールであることを証明し、何かあったときの連絡先が書いてあるので、日中に図書館などの
  公共の場所で呼び止められた時に、これを見せると面倒な説明をしなくてすむが、子供の方が良く考える
  ようになって外出時間を工夫したりしている。                              (久保さん)

  学校とはフランクな関係である。学校の教材に関しては いる、いらない を子供に聞いてから希望する
  ものを頼んでいる。学籍はそのままにしてある。                            (田中さん)

Q.ホームスクールをやっている親の声が聞きたい

A.不登校でホームスクールに切り替えた人が多い。不登校の年数が長ければ長いほど時間がかかる。
  ・2.3年とやっていくうちに、親子の関係が深まり、絆の作り直し・親の気持ちを子供に伝える事ができる
   ようになった。
  ・親が子供に育てられているという気づきの声。
  ・勉強って面白いんだと親も気づく。
  ・学習障害があり、手の機能が不自由なお子さんでホームスクールを選択した方は、子供が歴史・地理が
   大好きで子供と一緒に動く中で、新たな人との出会いが増えた。
  ・キャラバンをしていくと、親同士の絆も深まる。子供はみんなに育ててもらうという事を体感してもうらう
   システム(機会)でもあるようだ
  ホームスクールの失敗例で、親がはりきり過ぎてカリキュラムをたくさん組んで、子供を交流会になどに
  引っ張りまわしすぎたため、子供がついていけず拒否反応を示すようになったという体験を聞いている。
  

Q.社会性が不安である。

A.児童館でのイベントへ参加したり、ボランティア活動をしたり、親も一緒に地域のスポーツクラブで楽しむ。
  環境と情報を提供するのは親。ホームスクーラー同士交流をしていて、異年齢の集まりの中で子供達
  は育っている。異年齢の集団の中にいるということは実社会に近い環境である。
  社会に出た時の人間関係の築き方はホームスクールの子供達の方が良好であると、アメリカでは就職
  する際の条件の一つに、ホームスクール出身ということをあげているところもあるようだ。
  ティーンエイジャーになると同性・同年齢のお友達が欲しくなるし、必要となる。キャラバンがその出会い
  のきっかけの一つとなっているようだ。                                 (久保さん)

   スイミングへ行っていて、いじめで学校へ行かなくなった訳ではないので、同年齢の子供達から「何で
  学校に来ないんだ。逃げている。」と問われた。
  「僕は僕、君は君〜〜。」としっかり答えている。ホームスクールを一年やってきて、堂々としている。
  違うことが当たり前なのだと思っている。
  親戚からいろいろと説教めいたことを言われ、「それでは、子供を説得してきてください。」とお願いした。
  いざ話し合いになると、大人は何で学校に行かなければならないか答えられない。子供はホームスクール
  の良さを、けんか腰ではなく、堂々と説明をしていた。                        (田中さん)

まとめにかえて

 多くの人に出会いたいのでキャラバンをやっているが、いろんなキャラバンがある。
そのキャラバンで親子で一緒に遊ぶことが楽しいという事がわかる。
イベントは何をやるかというと、大人・子供と複数いるので、それぞれの得意分野で得意なことをやって
もらう。劇が好きな子供達が中心となって今度は「ベニスの商人」に挑戦する予定がある。
自己責任のとれるやり方で、お金がかからないように工夫をしている。
キャラバンを重ねていくうちに、子供達だけでイベントをやってみたいという声があがった。
そのイベントの資金稼ぎから計画は始まるようだ。
 楽しさは、子育ての、そして教育の原点じゃないかな。
     
「キャラバン」について
Homeschool Familyのサイトでキャラバンのスケジュールなどの情報を随時掲載しておりますので、興味のある方はチェックしてみてください。


※以上の内容の質問は著書「思い切ってホームスクールで育てています」に書かれてあり、やはり聞きたいこと
  は同じようなことなのだなあと思いました。 詳しいこと知りたい方は本の方でどうぞご覧ください。


今回の一日を過ごして考えること (当サイト管理人)

 子供が笑顔で暮らせる教育や環境をつくるということを、みんなと楽しく考えた充実した一日でした。
午後の部では不登校を体験した、もしくは子供が不登校を体験した大人の方々のお話を伺いました。
今まで他の不登校・ひきもりの親の方々のお話を伺う機会もあって、気になっていたことがあります。
パニックやかんしゃく等をを引起こす問題行動のあるお子さんについてで、私の素人の感なので申し訳ないのですが、思い切って言ってしまったりします。

 人間は一人として同じ人はいないわけですが、どれ位の割合かはわかりませんが、機能的なことがあって、育てにくいお子さんがいることを知って頂きたいなあと思っています。
単なる親の躾け方の責任ばかりでは決してありません。
私自身が育てにくかった子供の一人だったかも知れません。よく落ちつきなさい、ちゃんとしなさいと叱られてばかりいましたもので。自分では気をつけているつもりなのですが、忘れ物をよくしてしまうし、なんで叱られているのか意味がわからない事もありました。丁寧に説明をしてくれればわかるものを叱られれば叱られるほど自分の存在を否定してしまい、かんしゃくをおこしたくないと思っていても、ストレスがたまって物にあたってしまい壊してしまう事がありました。(ハイ、大人になった今は大丈夫ですよ(^.^)学んで知ったお陰です)
 脳の機能障害により怒りを調整するのが下手な子もいます。この怒りの原因も普通では何でもない事であったりしますので親も当惑している方もいらっしゃるかもしれません。叱る時に「それは間違っている。」と原因を聞かず結果だけで怒鳴っても、子供は親の怒りの波動そのものに反応して怒りを増幅し、周りの状況が見えなくなり、かんしゃくやパニックという症状を引起こしてしまう場合もあるのではないかと思ったりしています。

 病院に行って診断名がつかなくても、病院に行くほどではないと判断している方も、障害による問題行動の対処法の本など出ておりますので、親も家にいて共に落ち込んでいるよりも、対処法を学んでみたら如何でしょうと思ったりしています。我が子に照らし合わせて温かい目で観察して原因を探り、応用できることや、取り入れてみたらどうかなと感じた対応方法を、工夫して実践をして行く中に行動が改善し、本来持っている特別な長所を開花させていくのではないかと推測をしています。
この中で、子供の持っている傾向性や障害に気がついたということもあるかもしれません。当サイトの「子供の発達」というページもご覧になって頂きたいと思います。
 高機能・広汎性発達障害の困難さを持ちながら理解をされず、間違った対応が引き続いたばかりに、強迫性障害やうつ病などの二次障害を併発して、特別な才能を発揮しきれない人の体験談を伺いました。
周囲の理解と協力により、特別な才能を発揮し、社会に貢献をしている人達を特集したアメリカのTV番組を見たこともありました。

 以下に本を紹介させて頂きますが、高機能・広汎性発達障害に限らず、普通の子育てにも大変役に立つ本だと思います。片付けが出来るようになる方法、子供に自信や目標持たせる方法、もめごとを引き起こさない言い方など、目から鱗が落ちることでしょう。

 ちょっとホームスクールの話からそれてしまいましたが、子どもと一緒に楽しい事をたくさん出来る親になりたいなあと思わせて頂いた一日でした。 んー、やっぱりそれが一番かな。(^.^)


きみもきっとうまくいく
子どものための ADHD ワークブック

キャスリーン・ナドー&エレンディクソン 著
水野薫・内山登紀夫・吉田友子 監訳

東京書籍
アスペルガー症候群と
パニックへの対処法

ブレンダ・スミス・マイルズ&ジャック・サウス
ウィック 著
冨田真紀 監訳
東京書籍

注意欠陥/多動性(ADHD)特性がある子どもが、自信と誇りを失わせずに本来の力を発揮させるために、自分自身を少しずつ改善していくためのワークブック。アスペルガー症候群や高機能自閉症、学習障害(LD)の子どもでも、ADHD対応を必要とする不注意・多動性・衝動性を同時に持つことが少なくありません。お子さんが本書のチェック項目に当てはまるようならば本書に述べられているアドバイスは実行してみる価値があります。ご家庭で、あるいは学校で、親、先生、専門家をまじえて相談するときにも有用です。
                       (紹介文引用)

本書を活用する上で非常に大切なことは、対症療法的に本書の内容をあてはめるだけでなく、本人の発達レベルを把握し、本人の状態の観察・分析をきちんと行い、パニックを起こした理由を検証することです。そして、本人が理解をしているかどうかを確認をしながら、適切な対処法を適用していくことです。
 本書で紹介をされている手法は、アスペルガー症候群の子どもたちばかりでなく、それぞれの障害に関する知識と経験の蓄積があれば、高機能自閉症、LDなどを含む、周辺の発達障害のある子どもたちや若者のパニックへの耐性向上にも、応用できることでしょう。
                      (紹介文引用)


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