湾岸ミッドナイト・ノンフィクション

元ミッドのI先輩や、当時各ステージで最速だった方達に合う為に、都内の某ファミレスへ行った。
いつものように、昔話や近況の報告、業界の噂話しにいつしか時間がたつのも忘れ、ファミレスを出発したのは、深夜1時30分。
その帰り道、仲間のZと首都高へ登る。
C1から湾岸へ、そして一緒に走っていたZと別れる。 オイラは自宅を目指し湾岸横羽線へとマシンを走らせる。
愛機のSメーターの針は130マイルを指している。 程よい高速クルージングを楽しむ・・・・
突然、オイラの右車線をハイビームを揺らしながら、現役の最高速ランナーが走りぬけて行った。 「300オーバーだな」。オイラは舌打ちをする。
追走する気持には何故かなれなかった。 ・・・その理由。オイラは退いた者。この世界では過去の人間だからだ。
Z31に乗っていた頃、地元から東名に乗り、C1〜横羽、を通り、帰るのが週末の楽しみになっていた頃があった。
全開開放のウエストゲートの音を側壁に叩きつけながら、借金だらけで作った自慢のマシンをたった一人で走らせるのが楽しかった。(一緒になんか誰とも走りたくなかった)
その当時も、ハイビームを揺らしながら右車線を走り去るマシンはあった。 若さのいたりかオイラは追走した。
が、「ミッド」のステッカーを貼るマシンを代表に「565」の方や噂の先輩達には相手にもされなかった。
今となっては、とてもはがゆい懐かしい思い出だ。
そして、今。・・・ 自分の価値観を否定されるのが怖い。あの頃を「昔の事だろ」と、蹴散らされるのがとても怖い。
あの当時、現在のマシンとパーツがあれば・・・
しかし、そんな事はオヤジの戯言。 言い訳は、するつもりも無い。
だから・・・・、追走できない。 オイラのマシンも心も、そしてテクも、過去の遺物にしかすぎないのが、ここでは解るからだ。
しかし、覚えていて欲しい。今でもこのステージでトップクラスの走りをする、私達の友達が存在する事を・・・。
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