| ダイビングツアーでグアムに行ったとき、ガイドブックに「セスナ体験操縦$225」の文字を見つける。ちょっと高いなと思ったけど、せっかくの機会なのだからと思い電話をかける。そうするといきなり「Hello! Micronesian Air!」と言われる。英語の話せない私は一言も喋らずに電話を切ってしまいそうになったが、幸い英語の話せるF田君に電話を代わってもらう。結局は彼に申し込みをしてもらったのだが、今にして思うと、この時に電話を代わってもらわなければ、このホームページがないばかりかフライトトレーニングを始めることすらなかったと思う。 しばらくしてホテルのロビーで待っているとマイクロネシアンエアーと書かれた車が迎えに来る。F田君に「いっしょに行こう」と声を掛けるが「嫌だ」というので、少し不安に思いながらも一人で乗り込む。迎えに来た人は日本人だった。現地ガイドなのかと思っていたら、後に社長だとわかり驚く。到着したのは、アメリカ風の公営住宅のようなところ。まあまあ古い。 「それでは、30分のグランドスクールの後に1時間のフライトになります」と説明をうける。 グランドスクールでは、セスナの計器盤を写したパネルを見ながら真剣に説明を聞く。しかし、 「フライトシミュレータやってるんですか?じゃ、知ってますよねー。」 と言われ、5分で終了。 「こんなに簡単でいいんですか?」 と聞くと、 「難しいことはパイロットがやりますから。」と言われる。 「そりゃそうだけど・・・・・・。」 ちょっと不安になる。 |
| 教官 「じゃ、行きましょうか。離陸から着陸まで一通りのことをやってもらいますからね。まずは、この黄色い線の上をゆっくり走っていきましょうか。操作はペダルを踏むだけですから簡単ですよ。」 真剣にやっているのだが、右へ左へフラフラしてしまう。まっすぐ走らせることもできない。先が思いやられる。離陸準備が整い滑走路手前で待機しているときに、目の前をJALのB747(リゾッチャ)が轟音とともにランディング。あまりの迫力に圧倒される。とにかくでかい。教官からは「あれをゴーアラウンドさせると何百万もとられますから邪魔しないでくださいね」と脅される。その後、管制塔から離陸許可が下りたようで、滑走路に入り中央の線上で一旦停止。徐々に緊張する。 教官「じゃ、スロットル全部押し込んじゃってください。」 エンジン音が響きわたり、勢い良く加速する。振動が増すとともにいままでの安定感が失われる。「もう後へは引けない」と勝手に思いこむ。(実は、飛び上がってからでも離陸を中止できそうなほど滑走路は広い) 55ノットを超えたところで操縦桿を引く。なかなか離陸しない。停止していたときには何も抵抗を感じなかった操縦桿が、今は誰かが引っ張ってるんじゃないかと思うほど重たい。やがて機首が上を向き、その瞬間に空中に浮いたことを感じる。みるみる地上が離れていく。景色も素晴らしくしばらく感動する。 その後、訓練空域に到着し、旋回やら上昇下降などを教官からの指示どおりにこなす。意外と簡単だぞと思う。 余裕で操縦していたつもりだったけど、飛行機を降りてみると汗だく。そのうえ腕もつりそうになっていることに気が付いた。操縦も楽じゃないなと思う。(後にトリムという非常に便利な物があることを知る) 初フライトの興奮も冷めやらないまま、いろいろと話を聞く。 私 「日本から通いでライセンスがとれるんですか?(私は、勤め人) 裸眼視力が悪くても矯正視力がよければだいじょうぶなんですか?(私は両眼でも0.01以下) 英語しゃべれなくてもライセンスとった人もいるんですか?(いままで英語の勉強はあまりやった憶えがない)」 教官「もちろんライセンスはとれますよ。その人次第ですけどね。」 ← 重要な一言(後段) 私 「費用はいくらですか?支払方法は?ライセンス取得コースもあるんですか?」 ← いまにもハンコ押してしまいそう ライセンス取得への興味は高まるばかり。「もう一度来ます」と約束しひとまず日本へ帰る。 |
| 飛ばすだけなら簡単だぞと自信過剰(バカ)な状態で訓練スタート。しかしプリフライトチェックから離陸前のチェックまで数多くの点検項目に参ってしまう。教官は丁寧に細かく数多く教えてくれるのだが、なかなか覚えられない。同じことを何度も言われているような気がする。 飛行中も気が抜けない。のんびりと景色を楽しむ余裕など全然無く、高度の100や200ftなどすぐにずれるし、まっすぐに飛んでいるつもりでもヘディングは常に回っている始末。着陸も手順のとおりに操作をするのが精一杯で外を見る余裕はない。 一つを覚えれば、一つを忘れる状態がしばらく続く。 |
| 「ATC(航空管制通信)なんて簡単です。ほとんど定型文ですし、そのときの状況で喋ることも決まってきますから。要は慣れですよ慣れ!」 みんなそう言うけど、決してそんなことはない。(私の場合) まず、相手が何言ってるのか分からない。だから、何を言い返せばいいのかわからない。時には、何か言われたことにすら気がつかない。(自分のコールサインを聞き取れない)ライセンス取得の夢が遠のいていく。 |
| 訓練を始めて間もない頃の出来事。グアムでは、コミューターターミナル(小型機等の駐機場)と誘導路の間に道路(構内車両用)があり、タンクローリーやコンテナを積んだトレーラーがそこを頻繁に行き交う。フライトするために飛行機に乗り込むとマスタースイッチをオンにして、ビーコンライトを点滅させる。そうすると道路を走る車両は飛行機が優先であるため、停止して待っていなければならない。飛行機がさっさと移動してしまえば、車両はあまり待たなくて済むのだが、ビーコンを点滅させてから、飛行機が移動を開始するまでには、いろいろやることがあって結構時間がかかってしまう。(特に私の場合) そのときも私がトロトロとチェックリストを確認したり、ATISを聞いたりしていたので、車両を待たしてしまっていた。そのため、教官は「あとは私がやります」と言い、ランプにコンタクトを済ませ、車両をあまり待たせないようにさっさと移動を開始した。グアムの場合、ターミナルからランナップエリアまで結構遠く(300mぐらい?)、その間にも別の駐機場(ノースランプ)がある。いつも通りランナップエリアをめざしてトロトロとタキシングをしていると、何を思ったのか教官が急にノースランプの方に機首を向け、どうするのかと思えば、ついに駐機してしまった。いったい何が起こったのかと思っていると、 某教官「やっべー、グランドにコンタクトするの忘れちゃったよー」 私 「そういえば、そうですね」 ← それがどういうことなのかという認識がまだ無い私 気を取り直してさりげなく、 某教官「Agana ground, Cessna 80328 at North ramp ・・・・・」 あたかも最初からノースランプにいたかのようにグランドにコンタクトする。そうするといつもどおりにDeltaを通って6Lへ向かえとの指示。どうやら気づかれていなかったようだ。 某教官が後日曰く「あんな事は初めてだよ。ハッハッハッ。」 |
| 緊張すると普段なら絶対しないような失敗をしてしまう人は、これを読んでいる人の中にもいると思いますが、わたしもそういう一人です。(失敗の言い訳・・・。) 「今日は、タワーとの交信をやってみてください」と教官に言われる。遂にこの時が来たかと思いながら、喋ることを頭に浮かべ完璧に準備する。今のところ cleared for take off 以外は対応できないけど・・・。 私 「Agana tower, Cessna80328 Ready for take off.」 Twr「・・・・・・・.」 おかしい。返事がないぞ・・・。タワーはいったい何してるんだ? 教官「押さなきゃ!」 私 「え?」 教官「押さなきゃ。送信ボタンを!」 私 「・・・・・。あれっ、おっかしーなー。どーしてだろうなー。」(自分でも信じられなかった) 教官「さっさと喋る!!」(怒) |
| 訓練も少し進みATCの流れもボチボチ解ってきた頃、教官から「ディパーチャーとも交信してみましょうか」と言われ、あんまり自信は無かったのだが、とりあえず「やります」と答える。 私 「Guam departure, Cessna80328, airborne Agana.」 Dep「Cessna80328, radar contact, Maintain VFR Proceed ・・・・・・ tain ・FR ・・・・」 うわっ、聞こえなかったよと思いながらも、 私 「Maintain VFR Proceed on course report establish practice area alfa, cessna328.」 と教本のとおりに答える。ディパーチャーからは何も言われない。間違えずにリードバック出来たのかなと思っていると、 教官「ディパーチャーはそんなこと言いませんでしたよ。」 私 「・・・・・・・。」 |
| 社長「今日は、日本人教官は休みなので、アメリカ人の教官と飛んでください。」 私 「英語喋れなくても大丈夫ですか?」 社長「うーん・・・。まっ、なんとかなるんじゃないですか?」 私 「はあ・・・。」 英語の解らない私は、どうやってコミュニケーションをとろうかと考えたが、少なくとも教官の機嫌を損ねないように気をつけようと思い、飛行前点検は全て終えて準備は完璧にしたつもりだった。と、そこへ、教官が近づいてくる。見た感じ50歳は越えてそうだ。怒ると怖そうな感じの人だなと思っていると、こちらに向かってなんか喋ってる。両手を耳にあて「私の分のヘッドセットはあるか?」と聞いているようだ。やばい、1個しか用意してないぞ。どうしようと考えるが、嘘ついてもしょうがないので、おそるおそる「オ、オンリーワン。」と答える。すると、教官は怒ったように向きを変えてヘッドセットを取りに行ってしまった。訓練が始まってもお互いに無口。言葉が通じないのだからしょうがないのだが、やはり機嫌を損ねたようだった。 |
| アメリカ人教官とタッチアンドゴーの訓練をしている。トラフィック無くATCも楽だ。腹へったなーなど思いながらと呑気に操縦していると、教官がタワーと何か喋っている。一言も聞き取れずにいると、教官がいきなりスロットルを全部抜いてしまうではないか。しかも、離陸後の上昇中の時に。「いったい、何するんだこの人は?!」と思っていると、スロットルアイドルのまま180度ターン。離陸してきた滑走路に降りていく。そうすると、操縦桿を渡されエアスピードに注意しながら着陸するように言われる。このときようやくエマージェンシーの練習なんだなと理解した。「やるんだったら事前に言ってくれればいいのに」と後で日本人教官に話したら、「それじゃ、エマージェンシーの練習にならないよ」と言われる。もっともだ。 |
| アメリカ人教官とタッチアンドゴーの訓練をしている。トラフィック無くATCも楽だ。腹へったなーなど思いながらと呑気に操縦していると、急に教官が操縦桿を持ち操縦し始めた。今度は何をするんだろうかと思っていると、離陸直後に機首をを水平にし、滑走路上2、3メートルぐらいの高さをフルスロットル飛んでゆく。速度はみるみる上昇する。「いったい何なんだこの人は?」と考えていると、突然、操縦桿を引き急上昇。重力で体はシートに押しつけられ、上半身から血液が退いていくように感じた。私が驚いたような顔で教官を見ると、教官の口には白い歯がのぞき、なんだかやけに得意げだった。 他の訓練生にこの話をすると、「あの教官はそういうことするのが好きなんだよ。ピッツ(アクロバット機) も持ってるしね。」 だから、事前に言ってくれればいいのに! |
| ある日の訓練終了後、 S田さん「今日はみんなで風呂に入りに行こっか!」 私 「へー、グアムに銭湯があるんですか?」 S田さん「ちょっと違うんだけど、似たようなものだよ。それから、水着わすれないでね!プールもあるから。」 私 「プール?!」 S田さん「行けばわかるって!」 グアムの銭湯。そこは、ビーチに面し、いくつかのプールがあり、ジャグジーも備え、とても銭湯とは思えない。さらにタオルも無料貸し出し。まるでリゾートホテルのようだ。今回は訓練のためだけにグアムに来たつもりだったのに、思いがけずビーチリゾートというものを満喫することができた。 ホントに銭湯なの???お金も払った憶えないしね。 |
| 教官「今日は、レーダー誘導の訓練をやってみましょうか。試験ではやりませんが、クロスカントリーなんかでロストしたときなんかに必要になりますから。じゃ、ココス島までレーダーベクターのリクエストしてみましょう。」 私 「グアムセンター、訓練のためココス島までのレーダー誘導をリクエストします。」 Center「ヘディング220、有視界飛行を維持してください。」 おっ、なんかIFRで飛行しているみたいでかっこいいぞ。などと思っていると、あっという間にココス島を視認。 私 「ココス島を視認しました。」 Center「レーダーベクター終了します。」 なんだか、あっけないレーダー誘導飛行であった。 |
| グアムでは、トラフィッィクの多くが定期便の旅客機で占められている。そのため、タッチアンドゴーなんかやっていると、旅客機のすぐ後に着陸しなければならないこともあり、タワーから「Caution Wake Turbulence!!」と言われることが多い。教官からは「絶対に旅客機の航跡(見えないけど)の下に入っちゃだめですよ。もしC172なんかの小型機で入ったらコテンといっちゃいますよ!」とよく言われる。そのときもいつものとおりT&Gをしていると、旅客機(Air Mike B757)がRW6Lに降りていく。私の乗るC172には6Rに降りるようにタワーから指示があった。タワーからウェイクタービュランスの警告はされていたが、6Rと6Lは結構離れているから問題ないだろうと思って、いつものとおりフルフラップでパワーを全部抜いて降りていくと、いきなり左翼がカクンと下がる。 「う゛ぉ!!」 なんとかリカバーして降りることができたが、見えない気流の力に驚かされた瞬間であった。 |
| メディカルチェックを受けておかないと単独飛行には出れないため、グアムで病院へ行くことになった。医者はもちろん英語を話すため、私は英語での会話は不安だということを教官に話すと「うーん、別に大丈夫なんじゃないですかねー?」と言う。すでに車で病院に向かっている途中だったので、「やっぱり次回にしましょう」とは言えないまま病院へ到着。 医者には、自分は英語が話せないこと、日本人のパイロット訓練生であることなどをたどたどしい英語で話す。そうすると医者は「俺だって日本語は分からないよ。そんなこと気にしなくていい。俺は空軍パイロットで若い頃F4ファントムに乗ってたんだよ。」などと言う。(注:日本語訳の内容はあくまで想像です) 世間話も終わり(会話はもちろん成立していない)身体検査が始まる。日本の健康診断と特に変わらず淡々とすすみ、別に大したこと無いんだなと思っていると、その医者はいきなり「パンツをおろせ」と言う。いちどは耳を疑ったが、どうやら間違いない。その医者はパンツを脱ぐ身振りをして見せた。そういえば、自衛隊では尻の穴に指をつっこむ検査をやるらしいという話を思いだし「最悪だ」と思いながら、指示に従う。そうするとその医者は私に近づき、おもむろに指を○玉袋の脇に差し入れて咳をするように言う。すこしとまどいながらも咳をすると、その医者は「よしわかった」という顔をして検査終了。尻の穴は無事だったが、いったい何の検査なのかは分からずじまいだった。 みなさんはどうでしたか? |
| メディカルチェックも済んだことだし、もうそろそろファーストソロかなと思いながらタッチアンドゴーをしていると、教官がタワーに「このあと私の訓練生がファーストソロをする」と言っている。ついにこの時がきたかと覚悟を決めると急に緊張しだし鼓動も早まる。「何かあったら無線で言ってくださいねー。」と言い残して教官はさっさと降りていってしまった。飛行機の中に一人取り残された私は、教官の後ろ姿を名残惜しく見つめながらも、ソロフライトの全ての責任は機長(パイロット)にあることを深く自覚しランナップエリアへ向かった。 いつもどおり離陸前の点検を済ませる。離陸準備は完了した。いつもならすぐに「離陸準備完了」とタワーに通報するのだが、このときばかりはすぐには言えなかった。気持ちを落ち着かせた後にタワーに通報する。そうするとタワーから「着陸機があるから滑走路手前で待機せよ。」と指示される。着陸機がいないことを確認して通報したつもりだったので、どうしてだろうと思い、よくよくファイナルを見てみると遙か遠くにランディングライトを点けた機体が見える。通常なら離陸許可が出てもおかしくない状況だった。おそらく、管制官がファーストソロの訓練生に離陸を焦らせないために気を使ったのか、危なそうな日本人だから待たせておけと思ったのだろう。(間違いなく後者) その後、離陸許可をもらいいつもどおり離陸を開始する。そうすると驚いたことに機体がやけに軽く感じる。(別に教官が重たいという意味ではないので悪しからず・・・。)機体はぐんぐん上昇を続け、1,000feetを通過するまでがあっという間に思えた。その後は特に何事もなく3回のタッチアンドゴーを終え着陸する。3回目には夕暮れが近づいていたこともあったため、ランディングライトをつけて相手から見えやすくしてやろうと気をつかう余裕もあった。(降りた後Wさんに「何で最後だけナビゲーションライトを点けたんですか?」と聞かれる。実はスイッチを間違えたようだった。) 着陸後に、タワーから「Congratulation!!」と言われたら何て答えようかなーとソロに出る前から考えていたのに、「Good day.」としか言ってもらえず拍子抜けだった。少し残念。 コミューターターミナルに戻ると教官と訓練生の方々が待っていてくれていた。いっしょに記念写真を撮った後に着ていたTシャツにいろいろとメッセージを書いてもらう。背中いっぱいにメッセージが書かれたTシャツは会社の壁に飾られた。汗だくのTシャツだったので、あとでカビが生えてきて捨てられたらどうしようと余計な心配をする。 なにはともあれ最高の一日だった。 |
| ソロ(単独飛行)3回目のときの出来事。その日は、風向きの影響でいつもの滑走路RW6ではなくRW24を使っていた。もちろん走行を指示される誘導路もいつもと異なる。勝手が違うことにとまどいながらもランナップエリアに到着する。そして手順書どおりに離陸前の点検を済ましていると、マグネトードロップがいつもより大きいことに気づく。教官からは「マグネトードロップが大きいときは絶対に飛んじゃダメですよ」と言われていたため、離陸をあきらめることにした。そうするとグランドコントロールに離陸を取りやめたい旨を通報しなければならない。でも、そんなATCはやったことがないので、ちょっと考えてから、 私 「Agana Ground, Cessna5252R, I want to cancel this flight.」 などと言ってみる。分かってもらえるかなーと考えていると、すこし間があってから、 管制官「Cessna5252R, Agana Tower, Runway24R cleared for takeoff!」 私 「・・・・・。」 その後、何とか無事に駐機場に帰れました。 |
| ATCに少し慣れてきた頃、 教官「今日は、ATCをひととおりやってみましょうか。」 私「わかりました。やってみます。」 飛行前点検を終えて、飛行機に乗り込みATIS聞く。コンディションは上々だ。次に管制塔に通報することを頭に浮かべていると、 教官「今日の管制官、あまりいい人じゃないからATCは次回からにしましょう。」 私「はぁ・・・。」 まだまだ、管制官を選ばなければATCが出来ない私であった。 |
| ある日の訓練で、いつもどおり離陸準備を終えて滑走路手前で待機していると、いきなりタワーからバックタキシーを指示される。バックタキシーは普段は旅客機などの大型機に対して指示されているだけで、離陸滑走距離の短いセスナなどには指示されることはない。突然のことだったので、教官に尋ねると、 教官「あの管制官だけなんだよねー。セスナにもバックタキシーさせるのは。」 私 「えっ、管制官も人によってやり方が違うんですか?」 教官「そう、バックタキシーは、あの管制官だけで流行ってるんだよ。」 私 「へー。」 その管制官は、ファーストソロをする訓練生にもバックタキシーをさせた上、滑走路上で180度ターンの後 に離陸許可を出していた。 |
| 「きょうは、クリスマスだなー。何かおいしいものでも食べたいな。」と思って教官とYさんと一緒に昼食に出かける。ところが、レストランをはじめ町中の店に明かりが点いていない。ファーストフードならやっているだろうと思ったら、マクドナルドもケンタッキーも閉まっている。しょうがないので、弁当でも買おうと思ったら既に売り切れ。結局、リゾートホテルの中の日本人向けのレストランで値段の割には量も味もイマイチなチャーハンを食べることに・・・。クリスマスは外食しない方が賢明です。 |
| グアム最大のショッピングセンター「Kマート」。広大な売り場面積、駐車場を有する。多種多様な品揃えの商品は大量にしかも高々と積み上げられており、アメリカに来ていることを感じさせられる所である。日本のホームセンターの元祖ともいえるような店だ。その元祖ホームセンターでのイライラする出来事。 Wさんと一緒にKマートに行き、30分後に駐車場に戻ることを約束し店内に入る。別に大して買うものもなかったため店内をウロウロした後、商品2、3個を手に取りレジに並ぶ。この時、約束の時間まではあと5分ほどあった。ところが、なかなか自分の番がこない。どうしたんだろうと周りを見てみると、私以外の買い物客はみんな子供が3、4人乗れそうなバカでかいショッピングカートに商品を満載している。こりゃだめだと思ったが、商品を持って並んでしまった以上、抜け出すわけにも行かず結局レジを通過するのに20分もかかってしまった。たかだか20ドルほどの買い物のために・・・。しかも、こんなに客が並んでいても動いていないレジが数台あるうえ、店員は行列など素知らぬ顔で仕事をしている。イライラしながら駐車場に戻るとそこにはもっとイライラしているWさんの姿が・・・。 ごめんなさい。おまたせしました。 |
| 筆記試験は、既定の600問から60題がランダムに選択され出題される。そのため、規定問題をすべて暗記しておけば100点をとることも可能だ。しかも回答方式は記述式ではなく3者択一なので日本人向き。簡単そうではあるが、とうぜん英語で出題される。英語の分からない私には学習の効率を上げる必要があった。そこで、問題集をイメージスキャナで読みとり、文字認識ソフトでテキストファイルにしたあと、翻訳ソフトで和訳するという方法を思いついた。少し手間が掛かるが、辞書を片手に英文と格闘するよりは遙かに効率がいいと思ったのだ。 ある日、グアムで知り合った訓練生のYさんに、 わたし「私は筆記試験の勉強を、翻訳ソフト使ってやってるんですよ。辞書を引きながら勉強するより効率的でいいですよ〜。」 と自慢げに言うと、 Yさん「そんなことしなくても、和訳の問題集がCDROMで売ってますよ。値段も一万数千円ほどですしね 。」 わたし「そ、そうなんですか・・・。」 Yさん、もっとはやくあなたに会いたかった。 |
| 以前から一度は「アメリカの空を飛びまわりたい!」と思っていたので、今年の夏休みはロサンゼルスに行くことにした。と言ってもライセンスを持っているわけではないので、教官同乗だけど・・・。 ロサンゼルスへは、南米最大のエアラインであるヴァリグブラジル航空を利用した。チケットはディスカウントのビジネスで15.5万円。同じ便のエコノミーが6万であることを考えると、ちょっと高い買い物だったけど、エコノミーが満席だから仕方がない。なのに、搭乗としてみると隣の席では、エコノミーからアップグレードされたサーファー風の学生が、 「こんな広くていいのかよ〜(喜)」 などとほざいているので、 「ふざけるな!」 と心の中で怒鳴ってみる。 (注釈:サーファー風の学生だから、ふざけていると言ってるわけではありません。彼は礼儀正しい人でした) そしてロサンゼルス国際空港(LAX)に無事到着。と思ったら飛行機は誘導路で30分も待機させられるし、入国審査では長蛇の列のため、通過するのにさらに30分。なんとも雑な扱いを受ける。私を迎えに来ていたスクールのスタッフの方を長時間待たせてしまいました。 (申し訳ないです。今度からレンタカーを借りるようにします。) |
| 寒い!寒すぎる!ロサンゼルスは一年を通して温暖だとガイドブックに書いてあったがウソつきだ。Tシャツに短パンじゃ風邪ひきます。 教官曰く 「いやー、昨日まで暖かかったんですけどねぇ〜」 翌日は朝から濃霧のため、VFRじゃ飛べないし・・・。 「いやー、昨日まではこんなこたぁ無かったですけどねぇ〜。誰かが来てからですよ〜、こんな天気は。ハッハッハッ。」 と教官は言う。 その後、天候は回復し暑い日々が続きました。 |
| グアムでの訓練はC172を使っていたのだが、こちらではC152を使います。外観が少し違うぐらいだと思ったら、機内がやたら狭いです(訓練中は教官と肩と尻がふれあいます)。長時間の同乗訓練はちょっとつらいですね。大柄のアメリカ人なんか乗れないんじゃないかと思います。C172も訓練で使用できるのだけど、時間あたり20ドル余分にかかるので、ちょっと考えてしまいますね。 |
| トーランス空港からクロスカントリーに出ようとすると、ロサンゼルスの平野を東西に横切るコースを取ることが多い。途中には、エアラインの就航する空港がいくつか有るほか、軍用空港もある。トラフィックは、ラインの旅客機、ヘリコプター、小型機から飛行船まで多種多様。なおかつその数もハンパじゃなく多い(グアムに比べてですが)。管制も途中で何回かスイッチさせられるし、トラフィックの通報も多いし、ヘディングや高度の指示も多く、かなり忙しい(グアムに比べて)。のんびり飛んでいるなんて、とてもできません(私には)。そのかわり、他の人のクロスカントリーに同乗させてもらったときは、けっこう楽しめます。景色も移り変わりが速く、海、港、都市、山、湖など、ひととおり見ることができます。C172でクロスカントリーに行く人がいたら、ぜひ後ろに乗せてもらいましょう。 |
| と言っても他機の話ですが・・・。クロスカントリーの途中で、ジョンウエイン空港に着陸予定のアラスカ航空機が管制に「ノーズギアが降りない」と言っている。教官と「そりゃ大変ですね〜」と言いながら空港の方を見てみる。ちょっと遠いのでよく見えなかったがATCの内容から無事に降りたらしいことが判明する。「よかったですね〜」と言いながら飛んでいると。周りが大変なことに・・・。 ジョンウエイン空港の滑走路が閉鎖されたため、着陸予定の旅客機があっちこっちでホールドしていた。「うわ〜旅客機がいっぱいだよ〜」と眺めていると、知らない間にATCが大混雑。「こんなにしゃべり方が速いと何言ってんのかわかんねぇ」と思っていると何やら自分への指示がある。とりあえずリードバックしてみると、管制からは何も言われなかった。間違ってなかったかなーと思っていると、 教官「いまの間違ってましたよ。管制も忙しいと間違ってても訂正してくれないですからね〜。周波数ぐらいちゃんと聞き取ってくださいね〜」と言われた。 やっぱりヒアリングは大切です。 |
| タッチアンドゴー練習中の出来事。いつもどおりダウンウインドで管制塔からタッチアンドゴーの許可をもらい、「さーて、フラップを下げようかな〜」と思ったら、 なんと突然、トラフィックパターンを外側から追い抜いていく低翼機が出現。最接近距離約15メートル。その飛行機はベースへの旋回で45度以上のバンクを決めたままファイナルに進入し、こっちがベースに入った頃には、ランディングしていた。速度差もかなりあった。 驚いて私が教官に「あんなのアリですか?」と聞くと、 教官「秩序ってもんがあるだろうがぁー!!」と、お怒りの様子でした。 また、そのちょっと前には、別の訓練生がタッチアンドゴーでファイナルに入った際に、あわや接触という経験をしている他、テレビを見るとユナイテッド機と米空軍F117がニアミスを起こしていた。 何かの因縁を感じる・・・。 (なお、別の訓練生の他機との接近は、他機の進入ミスが原因。他機が滑走路のLeftとRightを間違えたため起こった。その機は、着陸せずにどこかへ逃げ去ったらしい。) |
| クロスカントリーでは、途中の地形や目標物をチェックポイントにして、現在地の把握及び管制への位置通報に利用する。晴れていれば容易に識別できる目標物も、視程が低い場合には見つけられないこともあり、現在地をロストすることも起こり得る。ロサンゼルス東部にあるチノ空港も目標物のひとつである。クロスカントリーでチノ空港の近くを飛行したとき、「この空港はなんですか?」と教官の問うので、セクショナルチャート(航空図)で探していると、機内に牛(家畜)のにおいがたちこめる。 思わず「くせぇ〜」。 地上を見てみると無数の牛がうごめいている。 「この空港はにおいで分かります」と教官。 |
| ロサンゼルス国際空港(LAX)は、4本の滑走路を持つ巨大な空港です。VFR機でも4,500feet以上を飛べば、滑走路を横切ることが出来ます。ターミナルに集結する旅客機、真下に見える滑走路からテイクオフする747、着陸灯を点けてファイナルに蠅のように群がる旅客機など、好きな人にはたまらない景色を見ることができます。教官にたのんで真下が見えるように、60度バンクをしてもらうとスパイ衛星が撮ったような写真が撮れるでしょう。普通の訓練では、行かないので行きたい人は、リクエストしましょう。カメラを持っていく人は200mmくらいの望遠があるといいですね。 |
| 通常セスナ機では、操縦桿を握ると親指の位置に無線機の送信ボタンが付いている。もちろん、このボタンは、通信するときに限って押すものです。それ以外に使うことは「無いはず」です。この日も普通に訓練をしていると、突然、教官が「パスッ、パスッ、パスッ」と送信ボタンをクリックする。何をやっているのかと思っていると、 「ばしゅーん、ばしゅーん、ミサイル発射〜」と教官が言う。 「???」私 「こうやって前方の障害物を破壊するんですぅ〜」と元自衛隊パイロットの教官。 まったくお茶目な教官です。 |
| 「ついに、この日がやってきた。」 別にそんな大層なことでもないのだが、帰国前日まで延ばしてきた筆記試験をついに受けるときがやってきた。勉強不足などという言い訳など誰も聞いてくれない。コンピューターの前に座り、カチカチッとクリックしてれば、終わってしまう。なんかあっけないものだが、結果もあっけないものだった。 合格はしたけど点数は80点。ちなみに一緒に受けたNさんは95点。グアムで会ったYさんは100点だそうです。 なお、筆記試験で間違えた問題は口頭試験で、聞かれることがあるそうです。突っ込まれないようにしなければ・・・。 |
| ロサンゼルス滞在中はレンタカーが必要です。スクールの紹介で借りたのが「さくらレンタカー」。日本語が通じるので便利です。帰国日の朝、フリーウェイの渋滞を見越して、朝6時にモーテルを出発。なんとLAXに6時30分に到着。レンタカー営業所は8時30分から営業。「いやー、こんなはずじゃなかったんだけどねぇ」 と一緒に乗ってきた人に言い訳する・・・。チェックアウトも無事に済み、出発ターミナルまで営業所のおねえさんに送ってもらう。車中で「アメリカへは、何をしに来てたんですか?」と聞くので「飛行訓練です。」 と答える。「すごいですねえ」 と羨望のまなざしを期待してると、「あぁ、そういう人多いですねぇ」 だと。 自家用パイロットもかなり一般化してきてるんですね。 |
| ふたたびグアムでの訓練。 今日は、ソロクロカンに行けるかどうか教官に見極めてもらう重要な日。サイパン、ロタへのクロカンで教官は同乗するが、ATCやナビゲーションを全てを自分で行わなければならない。もちろん教官に助けられた時点でソロクロカンは認めてもらえない。今回の教官はI教官の流れをくむ教え方が定評のM教官。なんと女性教官です。緊張の面もちで訓練に臨んだ私は、いつもどおりにRAMPとGROUNDにコンタクトを済ませました。その直後、GROUNDから早口で何やらまくし立ててくる。さっぱり聞き取ることができず、教官に応答をさせてしまった。こんなことではソロクロカンはおあずけかなと思っていると、教官がカンパニー波に切り替えて英語で何やら喋っている。ひととおり話が終わった後で、どういった内容だったのかおそるおそるM教官に聞いてみると「お客さんからコンサートに誘われちゃって・・・。いちおう断ったけど・・・。」とのこと。 なんと、M教官を訪ねて会社にきたお客さんが、管制に電話をして搭乗中のM教官と話をさせてくれと頼んだらしい。そのお客さんもどうかしてるが、それを取り次ぐ管制も・・・。日本では考えられない唖然とする出来事でした。 |
| ソロクロカンを懸けた教官同乗のクロスカントリー。教官は基本的に操縦に関わらず、また、口も挟まない。しかし、教官は常に訓練生を見ていて、悪いところがあれば指摘してくれる。そういうのもだと思っていたのですが・・・。 離陸し、Depertureとコンタクトを済ませ、飛行予定高度である5,500feetを目指して上昇する。ATCが少なくなると機内に沈黙が訪れる。教官からは、何も指摘がないまま飛行が続いた。よしよしと思って、なにげなしに教官の方を見てみると、なんとマニュアルを開いて読みふけっている。 教官曰く「一人で飛んでるつもりでいてください。」 でも、少しは関わってくれないと・・・。 せっかく乗ってるんですから・・・。 |
| せっせと作ったフライトプランに従って、ロタに向けて飛行していた。まもなくロタが見えてくる時間だ。たぶんあの前方の雲の向こうがロタだなと思っていると、 Center「Cessna5252R, ROTA Island 10o'clock 」 私「Lo, Looking」 なんと10時方向のわりと近くにロタの島影が見える。「ウエザーディビエーションですよ」と教官に言い訳しながら、ひたすらロタを目指しました。 原因は、VORのラジアルを間違って設定していたかららしい。 |
| ロタからサイパンにかけては、結構距離があるため、全く陸地が見えない状態でしばらくの間、飛ばなければならない。360度見渡す限り海という状態は、あまり気分のいいものではない。計器の上ではVORのアウトバウンドに乗っているのだけど、地上目標物が何もないと、はっきり言ってすごく不安になる。そのようなときに、 Center「Cessna5252R, Traffic 12o'clock , 5miles , 4,000feet , South West Bound」 などとトラフィックの通報があると、ちゃんとコースに乗っているんだなと、安心できる。 でも、ほんとに迷ったと思ったら、無駄な抵抗はやめて素直にレーダーベクターを要求しましょう。 |
| 教官同乗でのクロカンも無事に終わり、「明日はソロで行って来てください」と教官から許された私は、準備万端でソロクロカンに臨んだ。訓練許可証、身体検査証、ログブック、チャートはもちろんのこと、カメラ、フィルム、交換レンズなど撮影機材一式を持ち込み機体に乗り込みプリフライトをやっていると、おもむろにM教官が近づいてきて 「ソロクロカンにカメラは必要ありません。没収します!」 と取り上げられてしまいました。 教官としては、当然の対応でしょう。ソロクロカンに出る訓練生の安全を確保しなければなりません。すなおにカメラを教官に手渡し出発しました。出発後、鞄の中に予備のカメラが入っていることに気がつきましたが、教官の言いつけを守り、撮りたい衝動を抑えながらクロスカントリーを終えました。たぶん。 |
| Center「Cessna5252R, ROTA altimeter 2998」 私 「Cessna5252R, Thank you」 ちょっと間があってから、 Center「ドウイタシマシテ。」 私 「・・・・・。」 正月には「アケマシテェオメデトウゴジャイマス」という管制を聞くことができる。 |
|
Top Flight Log Photo Galley<Guam>(0.6MB) Photo Galley<L.A.>(0.4MB)> Photo Galley<Best>(2.2MB) Say Again Link e-mail |